朴永哲電子日記

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通関士

 「通関士」という資格をご存知だろうか?
 
 あまり知名度の高い資格ではないのだが、貿易、流通関連の仕事をしている人たちの間では、この資格を有しているものは「貿易のエキスパート」とみなされ、一応、医師、弁護士、公務員同様、れきっとした国家資格である。
 
 「通関士」とは名前の通り「税(関)を(通)過させる手続きをする人(=士)」である。
 
 よりわかりやすく説明すると、密輸品(これはもちろん違法行為であり、決して許される行為ではない。発覚すると密輸品にもよるが厳罰が科せられる。)を除き、我が国において商品を外国へ輸出、外国から輸入するときは、原則、この通関士による審査を通過しなければ輸出入が許可されないのである。
 
 通関士の審査を通過し輸出入が許可された商品でなんらかの不都合が生じた場合、輸出入の許可をした通関士にもその責任が及ぶこともありうる重大な仕事である。
 
 実を言うと、私、今年度10月5日実施された通関士試験を受験し、その結果が先週の金曜日(11月21日)日本関税協会ホームページで公表され、幸いにも、私の受験番号が日本関税協会のホームページに掲載されていたのである。
 
 合格発表同日、卒業証書のような合格証明書1枚が受験地を管轄する税関から送られてきた。
 
 なぜ、私がこのような資格を取ろうと決意するに至ったのかというと、知り合いからあるビジネスを持ちかけられ、それを行なうには通関士の資格がなければ業務に大きく支障をきたすからだ。
 
 そのビジネスの詳細な内容は、後日、仕事が上昇気流に乗り始めたら紹介しようと思う。
 
 この通関士試験対策の学習方法は多種多様であり、独学で望む者もおれば、全国チェーン展開している大手専門学校の通信講座を受講している者もいるが、私の場合、54000円(税込)のユーキャンお手軽講座を通じて試験学習をこなした。
 
 実際、私同様、ユーキャンの教材を元にこの通関士試験対策学習を進めていく者は少なくない。
 
 あらかじめ通関士の試験内容に関して紹介しておこう。
 
 「関税法」「通関業法」「輸出申告書」「輸入申告書」「通関実務」の計5科目により構成されており、すべての科目が6割以上正解してなければ試験に合格できないいやらしい構成になっている。
 
 ユーキャンの宣伝歌い文句によると、通関士試験対策学習はユーキャンの教材だけで十分と合格者の体験談を交えて紹介していたが、それは大間違いで、「関税法」「通関業法」「輸出申告書」の3科目こそは確実に合格点に到達できるが、年々難易度が高くなっている「輸入申告書」の計算問題、「通関実務」の課税価格計算問題、関税率表五択に関しては、その年に出題される試験内容に大きく左右される。
 
 つまり、ユーキャンで対処できるのは全体の8割のみで、試験で合格点に到達するのに必要な2割の問題に関しては、あまり当てにできないのである。
 
 そのため「輸入申告書」「通関実務」が例年以上に難しかった昨年の試験はものの見事に玉砕してしまった。
 
 そこで、今年度の試験に備えるべく、ユーキャンの教材だけでは十分な対策学習を行なうことが困難な「輸入申告書」を克服すべく日本関税協会発刊「国家試験通関士試験対策ゼロからの申告書」、「通関実務」を克服すべく日本関税協会発刊「平成20年度版通関士試験問題・解説集(合格基準分野別・出題頻度順)」2冊のテキストを並行してこなし、弱点補強に努めた。
 
 私同様、多くの受講生が苦手にしている「通関実務」の課税価格計算問題、関税率表5択に関しては、それでも十分な対策を練れたとはお世辞にもいえなかったが、ともあれ、過去10年分の問題を確実にこなし、再び、今年度の試験でも似通った内容が出題されるのをただ神に祈るしかなかった(涙)
 
 「人事を尽くして天命を待つ」しかなかった。
 
 あと、関税法は毎年のように法令が改正されるので注意が必要である。
 
 法令改正の主な目的は世界のIT(情報技術)化への対応である。

 その年の試験で必ず全体の15%前後はその法令改正にちなんだ内容の問題が出題される。
 
 通関士対策の学習をする際、なるたけ、試験が実施される年に発行されたテキストを使用するよう心がけたい。
 
 昨年発行されたものでもかまわないが、日本関税協会のホームページで法令改正の内容を確認し、時代遅れの内容を修正しておかなければならない。
 
 おととし以前のテキストは、もはや、時代遅れでまったく使い物にならないゆえ間違っても使用しないよう気をつけていただきたい。
 
 通関士試験合格後、合格証明書を受け取ってそれだけで満足してはペーパードライバーと同じで意味がない。
 
 この後、通関士としてまともに活動するには、必要書類を通関士として活動する予定地を管轄する税関に提出し、そこの税関長の確認を受けなければならない。
 
 こうして、晴れて、我が国のイチ通関士として業務に従事できるのである。
 
 通関士試験は年齢・学歴・国籍不問で、国家資格ということもあり、受験料3000円と皮肉にも大手専門学校が主催している通関士模擬試験より割安である。
 
 合格率は年により大きく異なり、平均15%前後とやや難関であるが、特に、電卓を用いた計算問題はやりがいがある。
 
 我が国では、年を重ねるごとに、国内市場において外国商品への依存が高まりつつあるだけに、この資格保有者が、特に、貿易・流通業界において、今後、重宝されていくことは間違いない。
 
 もちろん、企業に属さず個人で、貿易・流通ビジネスを始めるのにも役立つ資格だ。
 
 詳しくは、日本関税協会ホームページで!



(日本関税協会ホームページ)http://www.kanzei.or.jp/

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