朴永哲電子日記

なるべく毎日日記を更新するよう心掛けますのでこれからもごひいきにしてやってください!

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 あなたは自分の顔写真を他人に営利目的で無断使用されたことがありますか?

 今からおよそ5年前、知り合いが私に、

「カンタ(私の日本名)さん、あんた、宝くじで1000万円当たったんだってねぇ!どうして、そのことを教えてくれなかったんだい!水臭いなぁ!」

 と詰め寄ってきた。

 宝くじで1000万円当選???

 私は生まれてこの方一枚たりとも宝くじを購入したことがなく寝耳に水の話であった。

 どうして私が宝くじで1000万円当たったことになっているのか問いただすと、知り合いは私に一冊のアダルト系雑誌の商業広告を見せ付けた。

 名前・年齢・職業は虚偽であったが、顔写真だけは、確かに、私のものであった。

 それは「ライスチャーム(39800円税込)」という幸福を呼ぶとされる?ペンダントの広告で、私は通信販売でそれを購入してから半年後、宝くじで1000万円当てたラッキーマンという設定にされていたのである。

 インド某所で1年間にごく限られた量しか収穫できない聖なる米粒?を某インド仏教高僧?が時間をかけて祈祷を捧げるとともに聖なるエネルギーを注入した後、日本に輸出され、その米粒に専門の職人が購入者の名前を刻んで小型カプセル風の頑丈な容器に密封し、ペンダント風に仕立て上げて出来上がりとそのライスチャームの説明欄には写真付で紹介されていた。

 その喜びの談話欄には、自分の名前入りライスチャームを取り寄せてから、宝くじで当選するまで入浴・睡眠時以外ずっと肌身離さずライスチャームをつけていたと記されていたという点を指摘し、知り合いの私に対する誤解は解けたのだが、それにしてもどうして、私の顔写真がこんな商業広告に起用されていたのだろうか?

 そんな私が以前から抱えていた疑問に迫った記事が2009年1月4日付毎日新聞に掲載されていたので本日の日記にて紹介しようと思う。

 私と同じような被害にあわれたXさんは、全国チェーン展開している某中古自動車販売店店長であった。

 ある日、Xさんは会社から同業他社の広告に起用されていることを知らされた。

「セルシオ(トヨタ製)を売って、300万円もうけました!」

 という見出しとともに、顔写真、虚偽の氏名・年齢・職業が掲載されていたそうだ。

 これに会社は激怒し、

「もし、この事実が真実なら懲戒解雇(退職金の出ないクビ)だ!」

 と、その広告を不正の証拠として突きつけられたそうだ。

 会社を必死で説得し、なんとか疑いは晴れたのだが、その後も、投資・風俗・ギャンブル等、判明しているだけでも20回以上Xさんの顔写真が商業広告へ無断使用されていたのである。

 Xさんは、顔写真を無断で使用した会社に抗議の電話をかけていくうちに、いずれも、Y社が販売している老若男女100名の顔写真を取り揃えた「百人の顔」なるCDを購入していた事実を突き止めた。

 XさんはY社を訪れ、どうやって自分の顔写真を入手したのか詰め寄ったところ、Xさんの自宅近くの最寄の写真屋からXさんの顔写真を受け取っていたことが判明した。

 これでようやく謎が解けた。

 Xさんは、以前、自らの証明写真が仕事の都合上必要となったので、その写真屋へ撮影しに行ったのだが、その際、その店で働いていた某カメラマンから「写真集を作るので協力して欲しい」といわれ、被写体になっていたのだ。
 
 ちなみに、この「100人の顔」なる1枚1万円するCD、総売り上げ1200枚以上を記録する大ベストセラー商品だったそうだ。

 Y社はこの事態を重く受け止め、Xさんに謝罪するとともに、CDの販売を中止する措置を講じ、Y社のホームページ上でも、CDを購入した業者に対し、Xさんの顔写真を使用しないよう呼びかけたが、市場に出回ったすべてのCDを回収するのは、ほぼ不可能で、あとは、業者の良心に委ねるしかないのが実情だそうだ。

 この毎日新聞の記事を読んで、私もあることを思い出した。

 ライスチャームの商業広告に私の顔写真が掲載される数ヶ月前、パスポートを更新するため、県庁所在地の某写真屋で見栄えのいい証明写真を作成していたのだが、もしかすると、そのときに闇ルートで行き渡ってしまったのかもしれない。

 その写真屋の店主がやたらめったら世間話好きで、私の当時暮らしていた街についてあれやこれや質問していたような気がする。

 ライスチャームの商業広告以外では、私が知っている限りでは私の顔写真が使用されておらず、それがもとでXさんのようなとばっちりを受けておらず、名誉毀損されたわけでもないので相手を訴えるつもりはないが、それでも、私の気づかぬところで私の顔写真が闇ルートで出回っており、極端な例ではあるが、葬式会社の遺影サンプルに用いられていたり、介護用オムツの履き心地のよさを語る証人として用いられているかもしれないと思うと気持ちのいいものではない。

 有名人の肖像権使用を巡るトラブルは、これまでに幾度となくテレビや雑誌で報じられ、国も彼らのプライバシーを保護するため尽力を尽くしてきたが、我々無名の小市民の場合、ほとんど問題にされず、私やXさんのように野放しにされているのが実情だ。

 我々無名の小市民に対しても、必要最低限なプライバシーを保護すべく、肖像権の無断使用に対する取り締まりを強化していただきたいものである。

 我々無名の小市民も有名人と同じ人間であることに変わりないのだから……


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