「駆けつけ警護」? 〜 アーサー・ビナード ※
先日東京都美術館に行ったとき上野のれん会発行の「うえの」11月号があったのでいただいてきた。
この巻頭にビナード氏の論考が掲載されており「駆けつけ一杯」についての分析がされているが、後半で「駆けつけ警護」とはどのような意味なのか検討されている。面白いのは日本語で考えると非常にあいまいだが、英語で「駆けつける」⇒rush 「警護」⇒ guardと訳すともとの日本語がインチキであることがあぶり出されるとのこと。
総理府や防衛庁の英語版ホームページでは「rush to the rescue」と英訳されており、すなわち和訳すれば、楽観的な翻訳でも「駆けつけ救出」となる。「rush」は現場で想定される状況から「攻撃」、「突入」であり、百歩譲っても「救出」とであるとのこと。
「駆けつけ」が必要となるのは、味方が離れた場所で攻撃を受けたときである。その現場では、撃ち合い、殺し合いが始まっている。仮に「救出」が主な目的だとしても武力行使なしで済むとはとうてい考えられない。
わざわざ日本語で造語し「駆けつけ警護」と名付けているが、国民が好感を持てる響きとすることで憲法違反を問われることを避けるため包み隠すことを選んだというのがビナード氏の分析である。
なるほどと思った。
- アーサー・ビナード(Arthur Binard、1967年7月2日 - )は、アメリカ合衆国、ミシガン州生まれの詩人・俳人、随筆家、翻訳家。妻は詩人の木坂涼。9条の会会員。






