猫瓶

8/20本日をもって、休止とさせていただきます<(_ _)> が、今日8/24みたいにうpすることも^^

タケトリヲース

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<設定>

COLTEMONIKHAの「sleeping girl」を聴いて死にそうなくらいインスピレーションがきたので、その雰囲気でなにか書いてみようかと……。

それで、思いつきました。「タケトリヲース」

SFもの(科学性のゆる〜い設定で)
世界でも古いSFランキングで(見たことないが)いいとこにランクインするであろう、日本の「竹取物語」。これに不朽の名作○×ウォーズみたいなのを足した展開ができないか、ということで。
(あ、ちなみにですがタイトルの「ヲース」は、平安頃の日本語で「を」は「WO」と発音したことと、「ス」は「ズ」の表記も兼ねていたことをかけてみました。(っつか思いつきです))

<登場キャラ>

姫さま……かぐや姫ですね。

じいさん……おじいさんですね

ばあさん……おばあさんですね

近所の少年(CX383)……かぐや姫に片想いの人物ですね、ベタですね。ちなみに名前は番号

こわい司令官(名前は怖いからだれも口にしません)……いつも「おやかたさま」と呼ばれています。名前は怖いの通り越して神聖なため禁句。

部下多数……おやかたさまの部下です。

今までのなかで、同じ起源をもつ生命体は、おやかたさま以外全員です。
(「おやかたさま」だけは違う星系の惑星からきた知的生命体(ぶっちゃけ人でいいじゃん))

登場人物は(気分で)随時追加されます。

<ストーリー>

姫さまとCX383の許されぬ恋。お互い成長して身分の違いというものが分かってきてしまう。ある日そこに、宇宙空間で展開していた宇宙都市群から「おやかたさま襲撃」のニュースが……。
姫さまを魔手の及ばない衛星に避難させるためにやって来る部隊。
そのなかの青年「恋丸」とCX383、さらにはMy宇宙都市(?)に姫さまを連れてこうとする貴族たちとで三つ巴の恋愛バトルが。
はたして姫さまの恋の行方は……。そして「おやかたさま」の真実とは……。
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色はにほへど 散りぬるを

我が世たれぞ 常ならむ

有為の奥山  今日越えて

浅き夢見じ  酔ひもせず






でも、宇宙に愛があるのなら

すべてが……



                                        (完)

タケトリヲース(せ)

  愛に生きる。



「ねぇ、じいさん。姫が今日、やっと恋丸さんと旅立つことができたわ。ほんとにあの娘はいろいろあって、ずいぶん手を焼いたけど。でも、もうこれで何の心配もなくなった。あなたは寂しくなるだろうけど、あの子のためにも喜んであげてね」

「ばあさん、それはあの子が衛星へ行ったってこと? ……そうか。あの子も結局収まりがついたんだ。確かに寂しくなるが……」




  愛に生きる。



「社長、お話中申し訳ありませんが、フィアナから大事な用件があるということで……」
「ん? そうか。分かった、今会う、……じゃ、ばあさん、今晩無理して飲みすぎるなよ、じゃあ」
「社長……」
「おお、きみか。まあそこ掛けて」
「あの、彼女のことは本当にありがとうございました」
「いいんだよ、あの娘、元気になって良かったじゃないか」
「はい、……それで、社長にもう一つお願いがあるんですが……」
「ふうーん。フィアナ、『社長』はよしてくれないか、『シム』でいいから」
「あ、はい。シムさん、……その、言いにくい頼みなんですが……」
「あ、聞く聞く。大丈夫だよ、きみがそんな風に頼ってくれるなんてうれしいから」
「では、その……あの娘のことなんですが……」
「うん」
「あの娘のこれからの身分を考えると、今のままではまず人扱いされないと思います」
「そうだね、外生命ということがいずれ社会に知られるだろうから、そしたらロアンベルフ以下の扱いになるだろう。あの『役立たずども』以下の……」
「そうです! ですからどうか、そんなことにならないようあの娘を助けてもらいたいんです!!」
「で、私にどうしろと?」
「すみません。あの娘をどうかシムさんの『養子』に……、お願いです、あの娘がこの私と交際を続けられるためにも、つり合う身分にしてあげるのが一番なんです!!」
「フィアナ、きみはまた……。女同士の情熱って、そんなに確かなものなのかね。たとえば一時の思い過ごしで、性のあり方に照らしたら、不自然でもろいものなのでは? きみも生物研究者の立場ならもっと冷静に判断したほうがいいんじゃないか?」
「シムさんは、あの時の私の失敗を、やっぱまだ根に持ってらっしゃるんですか? 私はあなたの仕打ちを許したつもりだったのに……」
「あれはあれだ。今私が言ってることと関係ないよ」
「だったらどうかこのとおり……、お願いです!!」
「フィアナ……、きみはほんとに分からない女だよ。女性が女性を愛する、なんて、当然社会で不利になる生きかたを通すなんて……。いいだろう、あの娘を養子にしよう」
「シムさん……」



  愛に生きる。



「どう、おいしい?」
「サナさん、自分で食べれるって」
「でも、私にさせて」
「……。ありがとう。優しいんだねサナさんて」
「ちゃんと食べて元気にならないとね」
「だから、俺元気なんだって。なんでここに寝ているのか分からないぐらいで……」
「ふふ」
「え?」
「なんでもない。さっきおまじないしたからいい」
「サナさん、なにそれ? 『おまじないした』って」
「ヒミツ」




  愛に生きる。



「恋丸さん。
  感じる、あなたの温もり。
  今までずっとはずかしかったけど、
  もうだいじょうぶ。分かったよ私。
  こうやってあなたの前に自分を開いて
  男のあなたを
  包み込む……
  熱い……愛が輝いてる」

タケトリヲース(も)

惑星ゼノア、タケの群体前……

「どう具合は?」
  女がベッドに腰かけている娘に話しかける。
「うん。もう大丈夫。……ここは、病院?」
  すっかり元気そうな娘が辺りを見る。
「違うよ。ここは車の中。私の知合いの」
  なんとなく頷いて女のほうを直視する娘、より正確には外生命。
  その美しさが見る者の視界を独占する。
「きれい。あなたここに来てからますますきれいになったみたい」
  女の目が妖しげに潤んで、彼女の頬に手を触れる。
  それに応えるように目を閉じてじっとしている娘。その唇は可憐な笑みを作った。
  二人のことを遠目に見守る職員たち。その様子に、いいようのない顔で立ち尽くす。

  二人の会話が続く。
「ねぇ、皆の前だけどキスしていい?」
「うん、いいよ」
「……。きれいな娘」
「あなたも、きれいだよ」
「ありがと。ところでね」
「なに?」
「『姫』がもう、ゼノアを去ったらしいんだ」
「え?」
「つまり、また姫に会えなくなったの」
「……」
「悲しい、よね?」
「うん。……でもいい」
「いい?」
「うん。私にはあなたがいるから」
「私? 私はただ……。その……、いいの、私なんかで?」
「うん。あなたには愛を見たから」
「私に?」
「そう。弱って醜くなっても、私のこと捨てなかったじゃん。ちゃんと私を助けてくれた」
「……うん」
「だから、私はあなたで満足。いいえ、あなたが好きです」
「……ありがとう」
  女――フィアナの頬に涙が光った。
  娘――外生命は次の瞬間、フィアナの腕に強く抱きしめられた。
  少し安心したように、職員たちギャラリーの空気もようやく和んだ。






「おい、どうゆうことだ説明しろ!」
  元老院少年議員たちの姿。第2ポートの出航を聞きつけて管轄の事務所に押しかけた。
  レエル、エル、そしてもう一人の少年が応接室に通される。
「どうか先生がた、そう興奮なさらずに」
  初老の男が少年議員たちをなだめて椅子にかけさせる。
「お前の身分は何だ? 言え」
  エルの怒りに満ちた声。
「わたくしは……、ロアンベルフ身分の者です」
  初老の男の口から出た思わぬ言葉に、少年らの表情が固まる。と、すぐさま笑いと蔑みに変わった。
「ロアンベルフ? で、この事務所の責任者? ひひ、ひひひーっ」
「ってかこのおやじ冗談きつすぎるって。ロアンベルフで責任者? おもしれぇーへへへっ」
  3人の嘲笑に、ただ静かに頷く男。
  彼らは笑いがやっと収まると、そのうちの一人、レエルが、途端に男を殴り付けた。
「マジなら偉そうに責任者ヅラして立ってんじゃねぇーよ! お前、自分の身分何だと思ってるの? よくそんな役職に就けたな。話んなんないよ」
  男はじっとこらえながら少年に頭を下げ続けた。
「お前は要らないから。この私たちと話ができる身分の者をすぐ連れてこい!!」
  初老の男は黙って引き下がった。

……ゼノアの変わらぬ身分社会。

 

タケトリヲース(ひ)

「……当惑星ゼノアに向かっていた高速宇宙挺は、その後不明の状況。現時点で機体もしくは搭乗者についての情報は関係機関も把握できてない状態……」
  携帯端末でニュースを見るばあさん。そのままサナにメールする。
「……今日はありがとう。CX383には悪いことしちゃったけどね……サナさんのおかげで姫は恋丸さんのもとに無事渡ったようだから。……サナさんには、講習所お休みしてもらって、ほんとに悪かったわ。でも、すべては姫の幸せを考えてのことなの。あの娘にはやっぱ、異性を愛するようになってもらいたいから……、でも、まさかサナさんが姫を好きだなんてね、思ってもみなかった……ほんとにサナさん、あなたの想いを踏みにじるようなことさせてしまってごめんなさい」
  ばあさんは静かに携帯を置いた。(でもこれで良かったんだ……)





  恋丸と姫の二人。ゲートを通って特別仕様の宇宙艇に入る。
「私たち二人だけなの? こんな豪華な船に」
「そうだよ。衛星に行ける条件はきみが思ってる以上に厳しいんだ」
「それって身分のこと?」
「ああ。でもそれだけじゃないよ。きみの場合はきみ自身も知らない理由があって……」
「えっ?」
「あ、いいんだ。とにかくあと少ししたら出航するから」
「私は、これから衛星に住むの?」
「うん。姫は衛星の住人になる」
「でも、私のおじいさまとおばあさまは? それに講習所も」
「それは大丈夫なんだ」
「なんで?」
「じゃ、もう時間だ」
「え?」
「姫、このティアラ着けて」
「どうして」
「いいから」
「こう?」
「そう。……やっぱ輝き出した、きみの体……美しい……」
「あっ」
  姫のティアラが、彼女の全身に光を広げる。そして優しい光を放ちながら彼女の体の線があらわになっていく。頸、胸、腹部、腰、大腿……そして爪先まで。
  全裸になった姫が思わず恥じらうと、立ち込めた光が船内を貫いてそのまま動力に変わった。
  気づくと恋丸の姿はなくて、宇宙艇の轟音だけが聞こえる。
  船は光の矢のように空を突き抜けていった……。

(恋丸さん? いるんでしょ? でも見ちゃいや)

  確かに存在してる恋丸の温もり。

(これっていったい……恋丸さん、恋丸さん?)

  ずっと声がなかった。

  両腕を少しずつ体から離して辺りを見ようとする姫。

  途端に、まばゆい光が彼女の視界を遮る。

「きゃっ!」

  目を閉じて再び身を守るように腕を体に絡ませた姫……。

タケトリヲース(ゑ)

「どうだ? 様子は?」
  じいさんの心配そうな声。
  傍らでは元社員の女、フィアナが寄り添うように立つ。
  別の車両で、モニターごしに職員と連絡をとる社長。外生命の回復の具合いが報告される。
「大分安定してきてます。おそらく、タケの群体で一時的に何かが、過剰に外生命を刺激したんだと思われます。今では顔などもちゃんと元の状態に戻ってて、噂通りの美しさを取り戻していますよ。ところで、社長……」
  モニターの男性職員が改まって続ける。
「社長、私たちの『外生命保護』のこと、元老院などは把握してるんでしょうか? もしそうでなくて、私たちの勝手な振舞いだと非難されでもしたら、この外生命のことだけにとても厄介なことになりますね」
  社長は落ち着いて答える。
「把握してようがいまいが関係ないよ。フィアナが過去のこだわりを捨てて、この私に助けを求めてきたんだから。あのフィアナが……」
  社長の口調にいまいち納得できないものを感じながらも、職員の顔がモニターの中で頷く。
「分かるだろう、マキム。きみだって」
  社長の目にしぶしぶ頷く職員が映る。
「……分かりました。何とか対策を考えましょう」





  病院。CX383の顔が、ベッドからサナを見つめていた。
「サナさん、話してくれてありがとう。なんだか眠くなってきちゃった。ごめん、寝るね」
  目を閉じた青年。サナが見守る。
  サナの手が、優しく青年の髪をなでる。その寝顔にふっと新たな感情を覚えながら。
(なんか、かわいい、この人)
  サナの母性本能がくすぐられたのだった。
  思わず微笑んで、幸せな気分になる。
(そういえば、こんな気持ち、姫に対しては感じたことなかったな。男ってなんか子供みたいで……フフ)
  サナの「母性本能」が、男性に愛を感じるよう目覚めさせた。
(私は男のあなたが好きになりました。姫のことは、もういいかな……)
  サナの唇が、寝ている青年の唇に重ねられた。





「ここは?」
  姫が浮遊車から降ろされる。なんかの番組で見たような場所。
「さ、こっち。早く」
  恋丸がボーっとしてる姫の手を引っ張る。
  勢いにつられて歩き出す姫。
  二人の姿がそのまま巨大な施設の中へと消えていった。
「ねぇ、ここ何?」
「第2ポートだよ。きみが衛星に出航する」
  広いホールが延々と続いてる。
  走り抜ける2人。
「もうそこ入ってすぐに宇宙艇が見えるよ」
  恋丸の顔が振り向く。彼の話は決して冗談なんかじゃなかった。
(私が、衛星に? 衛星といえば、ほんとに高貴な方々しか入れないとこだよ。そんなとこに、私のような身分の者が行けるの?)
  姫の心に、不安と好奇心が広がった。
(でも、どんな星なんだろう、ステキかな……行ってみたい)

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