猫瓶

8/20本日をもって、休止とさせていただきます<(_ _)> が、今日8/24みたいにうpすることも^^

機動兵士バプティスマ

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謎の惑星「カドゥルハアレツ」で繰り広げられる人型兵器による戦い。
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phase38 疑問

  エクレシア派の施設……。

「ばかな! それで彼はなんて言ってたの?」

「うん、つまり……すべての人は神型兵器なんだ、って」

「え?」

「もともと人じたいが神型兵器だから、バプティスマを受ければ、誰にでも機動兵士バプティスマは動かせるんだって」

「そうか」

「それと同じ理屈で……ミラ(割礼)を受ければ、男なら誰にでも機動兵士ミラは動かせるんだ、とも言ってた……」

「同じ理屈? ……敵の機動兵士も、私たちの機動兵士も、同じ理屈でってこと?」

「うん」

「そんなのは神に対する冒涜だ! バプティスマは神が人に望まれる真の恩恵、それに対して割礼などはただの切り傷で……とても神の恩恵なんかじゃない。比べるのも恐れ多いよ!」

「じゃあ、『機動兵士』を動かしてる実体って何?」

「それは……聖霊だろう。でも、そうだな……そうなると敵の機動兵士ミラも……やっぱ聖霊つまり神が動かしてることになるのかな。……いや、そんなことはありえない。ミラ(割礼)はバプティスマの恩恵によって、無意味なものに成り下がったのだから」

「それでも機動兵士たちは、敵のも私たちのも動いて、戦い続けてるけどね」

phase37 動揺そして興奮

  兵の1人が繰り返す。
「ラビよ!!」
  呼ばれた男は会堂正面の壇上から言葉を選ぶようにして答えた。
「兄弟よ。その答えは、あえて言えば戦いによるしかない、ということになる。インクイジションと云う兵器はナザレのイエスを忠実に模した人型兵器のようだが、敵の彼らはそれを『神そのものの現存』として神聖視する。当然、その振る舞いについても、神によるものとして、彼らは絶対視する。そして私たちが最も懸案するのは、私たちベートクネセット勢力の者に対して、なぜか有効に『火刑』を執行することができる、という、その悪魔的能力である。特にこのことは、対抗手段として戦うこと以外、選択が残されてないことを意味する」

「悪魔的能力……ですかあ。だったらたしかに神の民である俺らが、戦わずにいるわけにはいかないでしょう」

  会堂じゅうで賛同の声が上がる。

「そのとおりだ。兄弟たちよ! 敵のエクレシア派はインクイジションと云う災いをもたらしたが、かれらの頭であるナザレのイエスが、神とかメシアと崇められている限り、その信仰は神からのものでないことははっきりしている。そして神からのものでないならば、もはやそれは悪魔のはたらきによるものでしかない。そうだ、兄弟たちよ。悪魔の仕業であるインクイジションにひるむな。『殉教』も辞さない勢いで戦おう!」

  壇上の男の声が高らかに響く。それに合わせるかのように、兵士らの喚声が一気に上がっていった。

phase36 動揺

  最強兵器インクイジションの噂を聞きつけて、ベートクネセット勢力の兵たちが会堂に集まる。

「兄弟たち、すでに聞いてはいると思うが……エクレシア派はインクイジションとゆうおぞましい兵器を手に入れた。その経緯は不明だが、どうせ死んだ奇術師をメシアと崇めるぐらいのやつらだから、何らかのタネでもあるのだろう。とにかく、その威力はただの奇術では済まされないぐらい、私たちには深刻なのだ」

「で、俺たちはどうすればいい? ラビよ」

phase35 祈り

  ひざまずくクリスティーヌによぎったさまざまなヴィジョン(幻)……まずは子イヌ、そしてマリア、それに、ユダイスカリオテ……いずれももうこの世にはいない、エクレシア派の不幸な人たちだった。

  祈りながらキリストに語りかけるクリスティーヌ……心の中でのやりとりだった……

「主よ、今の人たちは皆、永遠の命の救いに結局あずかれなかった不幸な人たちではないですか? 子イヌはその名のとおり、バプティスマを受けることなくゴイのまま戦死してしまいました。それにマリアは、まだ幼かったですがその賢さがかえって災いして……結局余計なことをしてしまい、アナテマの大罪のうちに敵の拷問によって死んでしまいました。そしてユダイスカリオテ……彼についてはあえて申し上げることもないでしょう。その裏切りを克明に記録し信徒に知らせるため、新型兵器エヴァンゲリオンが開発されるまでになったのですから……こんな人たちが、なぜ今この私の心に浮かんだのですか? 主よ、私は彼らのようではありません」

「娘よ、彼らの祈りがあなたの今捧げている祈りと比べて、劣っていたなどと言えるだろうか? 私は彼らの死の時、その思いと祈りを間近に聞き、よく知っている。娘よ、人を裁くことに急いではならない。あなたに必要なのは愛である」

「主よ、私は愛に専念してますよ」

「そうだろうか? 愛とは、愛されたことがない者には分かりにくいことだろう」

「私が……愛されたことがない……と?」

「娘よ、お前はそれにどう答えるだろうか?」

「主よ! 決まってます! 私には神の愛が注がれていて、その恩恵でバプティスマにあずかり、永遠の命の救いに復活させてもらえることができました。主よ、そのすべてーー神の愛は、あなたの十字架での犠牲と死と復活に象徴されています」

「娘よ。それが分かるのなら愛しなさい。人を裁く前に……」

  こうしてその日の「最強兵器インクイジション」稼動は終了した。











 

phase34 キリストの現存

「はっきり言っておく、私はお前のことなど知らない」

  将校のうち2人が瞬間さーっと火柱になって燃え上がる。いずれもイエス・キリストの現存とその拝領について、間近に目撃しながらもあえて不平を口にした者たちだった。

「主よ、私たちもお体と血を拝領したく存じます!」

  と慌ててキリストのほうに駆け寄る残りの将校たち……。

  キリストはそんな彼らに、ただ黙って頷いた。

「主よ! 罪深い私たちをお許しください!! 私たちは今、あなたの現存と拝領を目撃しながら、不信に陥ってしまいました。ここに罪を告白し悔い改めます。どうか主よ、罪深い私たちをお許しください。そしてどうか拝領を受けさせてください!!」

  将校たちの眼差しに純粋さを見たキリストは、自分の前に並んだ彼らに告げた。

「罪はゆるされた。今は私の肉を食べ、血を飲みなさい」

  クリスティーヌも一緒だった。彼女は拝領が終わっていたので、キリストに向かってひざまずいたまま祈りを捧げていた。

  後ろの席のほうでは、2人の将校(彼らはもちろんバプティスマを受けていた)の、既に炭化した死体が転がっていた。

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