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高層ホテルの二十階の一室。
恵子は窓際に寄って、カーテンを開けた。
白いものが、ガラスに当たった。
それが雪だとわかるのに、ちょっと時間
が、かかった。
夕方遅くから降り出した雨が、雪に変わ
っていた。
新宿駅の明かりが霞んでいる。
恵子は、鈴木を起こさないように、ベッド
から下りた。
湯上りの身体が冷めないうちに銭湯を
後にした。
一夜の愛でも良かった。
誰かに愛されたかった。
亮は、恵子のことなど考えなかった。自分
だけ、楽しめれば良かった。行為の後で、い
つも取り残された気持ちになった。
鈴木茂夫はゆっくりと愛撫してくれ、恵子が
快楽の高まりに行きつくまで、じっと我慢して
くれた。
茂夫は、程よい疲れを感じたのか、眠って
いる。
椅子にすわり、ハンドバッグからラークをと
りだした。一本、口にくわえた。
ライターで火をつける。
カチッと音がした。
茂夫が目覚めた。
ベッドから起き上がり、裸のうえにガウンを
身につけた。
窓の外をながめている。
「後悔、してないかい」
恵子は、答えない。
煙を吸い込んで、ゆっくり吐き出した。
「楽しかったわ。こんなの初めて」
茂夫は、微笑んだ。
「それを聞いて、俺もうれしいよ」
恵子のそばにより、長い髪をなでた。
吸っているタバコをとりあげ、口にくわえた。
一息で、気管の奥まで吸い込んだ。
すばやく灰皿の底でもみ消すと、耳たぶに
キスをしはじめた。
「ああっ、やめて」
恵子は、全身に鳥肌が立った。
両足をかたく閉じた。
茂夫は、唇を吸い、舌をからんだ。
タバコの匂いがした。
下半身の筋肉がゆるみ、恵子の両足が開
いた。
茂夫の手が、恵子の秘所をまさぐる。
恵子は、すわっていられなくなった。
「ああっ、もうだめ」
茂夫は、恵子の身体を抱きあげて、ベッド
に連れて行った。
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