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翌朝景子は早く目を覚ました。
午前五時を少し過ぎたところだ。
良夫は寝息をたてている。
時々にやける。何かいい夢をみているのだろう。
景子は子供の夢を見た。
故郷の家の台所で、テーブルをはさんで娘と向かいあっている。
何か必死に訴えている。
口は盛んに動いているのだが、声にはならない。
私はコーヒーをすすりながら、新聞を読んでいる。
話を聞こうとはしていない。
娘はついに怒って立ちあがった。テーブルを両手で激しくたたく。
バンバン。
景子は、驚いて目覚めた。
娘にはつき合っている男がいた。どこまでのお付き合いなのか、自分のことしか考えていなかった私は、頓着していなかった。こんな夢を見させるということは、結婚がまじかに迫っているのかもしれない。
衝動的に家を出てきた景子であったが、しだいに現実の重みが感じられるようになっていた。
良夫が目を覚ました。
「おはよう。ぼっちゃん」
「な、なんだ。」
「子供みたいな顔をして眠るのね」
「やめてくれよ。子供にしちゃやることがなあ」
景子を抱き寄せる。
「だあめ。起きるのよ。さあ今日はどうする。仕事の手配をしなくちゃいけないんでしょ」
「まあ。そんなにあわてないんだ。金はあるんだから。甲府の市街地でパチンコの仕事をしよう。夫婦住み込みという条件で。一件あたりはつけた。明後日面談に応じてくれることになった。この温泉町じゃいつ知り合いに遭遇するかわかったものじゃない」
「そうね。あんたにまかせるわ」
ふたりともベッドから下りて服を着始めた。
良夫は鏡で顔を眺めている。しわが増えたなと、感じた。気をつかっていないと自分では思っているが、体は正直である。両手で水をすくい、顔を五回洗った。ようやく起きた感じがする。
「これからどこかで朝飯を食べよう。コーヒーを飲んで。それからどうするかなあ。もみじがきれいだから昇仙峡に行ってみよう」
「誰かに遭わないかしら」
「午前中だったら大丈夫だ。平日だしな。サングラスや帽子をかぶるからすぐには分からない」
「あたしはどこかの奥さまに変身するわ。いろいろ着飾ってね。大きなデパートあるかしら」
「甲府駅前のデパートの中にしゃれた店があるよ。若い頃に来たことがある。都会的なんだ。甲府は」
「詳しいのね。良かった」
二時間後。
良夫の車は山合いを走り始めた。
もうすぐ天神森に着く。
甲府駅から約半時間の道のりであった。
「紅葉がとってもきれいねえ。目がさめるようだわ」
「そうだろ。日本でも有名だからな。五百メートルの遊歩道がある。そこを散歩してみよう。石門のパーキングまで行ってみる。ちょっと奥に入ったところだ」
「あたしは初めてだから、みんなあんたにまかせるわ」
到着した。ドアを開けた。
近くで水音がする。轟いている。大滝があるのだ。
「どうこのスタイル。お気に召して」
「ううん。どこかの奥さまだ。しばらくだまっていたほうがいいな」
「まあ失礼ね。どうせお上品な口はきけませんものね」
川沿いを歩き始めた。
小さな橋を渡る。
「いい景色だなあ。ほら水があんなに澄んでいる。川底に赤や黄の葉がたまっているよ」
景子は、今朝の夢を思い出していた。
思いきって良夫に打ち明けた。
「うううん。そうなんだ。そうだよなあ。娘さんにとっては、どんな母でも、母は母だ。結婚を考えたつき合いなんだぜ。きっと。真剣なんだぞ」
「そうかもね。でもあたし、もう決めちゃったんだし」
「まだ間に合うぜ。おれはいいから。これから先はひとりでやっていくぜ。電話しろよ。娘に。喜ぶぜ」
景子は後ろを向いた。動揺している。
思いがけない良夫の反応に戸惑っている。
「ほんとにいいの。あたしが戻っても」
「いいさ。人間は自由なんだよ。いつでも。自分で決めな。今まで良い夢を見させてもらったよ。ありがと」
景子が良夫にすがりついた。
泣いている。
「あんたって。やさしいんだから」
「縁があって授かった子だ。旦那はともかく、娘の幸せを一番に考えてやるんだ。人はそれぞれに宿命がある。俺には俺の決められた生き方がある。放浪癖のある人間なんだ。止めようがない」
「善は急げだ。送るぜ」
「本当にありがとう。良夫」
「どこで生きても同じことだ。逃げる所なんてない。誰も自分の心からは、逃げられないんだ」
トテ馬車が来た。
ポコポコひずめが響いている。
良夫は、若き日の初デートを思い出していた。
了
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けっさん文庫
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お話をいろいろ書いています。
ご自由に読んでください。
お気に召したら嬉しいです。
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新婚生活が始まった。
茂と和子は、アパートのダイニングにいる。
向かい合って、カレーライスを食べている。
和子の数少ない手料理のひとつである。
料理教室で習うわと、大張りきりだ。
頼むね。体が資本だからと、茂は微笑む。
Y駅前のすずらん通りを北に十分くらい歩いて、角を左に曲がる。
路地を五十メートル行くと、左に富士荘が見える。
築四十年のアパートである。家賃は月四万三千円。風呂はない。四畳半一間と台所である。
閑静な住宅街である。
右側に梅林がある。香りが漂っている。鶯が鳴き声を競いあっている。
その脇には、弘法大師空海ゆかりの寺がある。
親には迷惑かけない。ふたりだけで暮らすと、茂は母の近くに新居を求めていた。
銭湯を経営するのは大変だ。手伝いが要る。
他人を雇えばいいのだが、労賃を払うほどには収入が伸びない。
最近息子の評判を聞きつけて徐々にお客が増えている。
「茂ちゃん。大活躍なんだってね。週刊誌読んだよ」
「ありがと。なんであれは、そんな魔法使いのような事ができるんかって。親のあたしだってわからないよ。ご先祖様によく似た方がいらっしゃったのかねえ。まあ人様の役に立ってるようだからいいけど。もう身を固めたのだし静かに暮らしてほしいよ」
「銭湯の力仕事は、手伝ってくれるんでしょ」
「近くに住んでくれたからね。有難いよ」
「親孝行息子で良かったね」
日曜の午後である。
食後、ふたりはのど自慢を見ている。
素人歌手の批評をしている。茂はエグザイルの歌がうまい。
「この人は鐘三つ」和子が評した。
「俺もそう思う」
ふたりは気が合う。その通りの結果になった。
しばらくはこの平穏な暮らしが続いてくれるといいなと、茂は思う。
茂は鳶職のアルバイトは止めた。
この間の事件を通じて、警察庁から特別捜査係のリーダーに抜擢された。科学で説明がつかない奇怪な出来事を担当する。民間人としては、はじめてである。
今は昼間から母を手伝っている。
和子は商社の仕事を続けることにした。
子供が授かれば、その時はその時で身のふりかたを考える。実母も近くにいる。長男夫婦が一緒に暮らしてくれているので本当に有難い。少しくらいなら子供を見てもらえる。
トントン。
誰かがドアを叩いている。
「はい。どなたさまですか」
「俺です。Kです。旦那さんはいますか」
和子がチェーンを外す。
「あらめづらしいわ。さあどうぞ」
「新婚さんのお邪魔しては悪いと思ったんですが。ちょっと用事がありまして」
「こちらへ。こっちで話をしましょう」
奥の間に茂が招き入れた。
和子がコーヒーを入れている。
襖が開いた。ふたりがダイニングに戻ってきた。
テーブルの上に入れたてのコーヒーの香りが漂っている。
「奥さん。いただきます。さぞおいしいでしょう」
「お世辞がうまくなられたわね」
一口すすった。
まいうう。石ちゃんのまねをした。ひょうきんな所のあるKである。
「なあに。茂はだまってるのね。何か言ったら。あたしは平気よ。事件には、なれっこよ」
「そうだ。奥さんに先だっては、随分な世話になったんだ。少し話しておこう」
「そうよ。その方があたしは気が楽だわ」
「実は近くでちょっと変わったことがありましてね」
茂が口をはさんだ。
「詳しいことは、僕が説明しますから、警部補」
「ええ。警部補になられたんですか」
「おかげさまでね。おふたりのご協力があったからです。それじゃ私はこれで」
「美子さん。お元気ですか」
「ええ。おふたりによろしく伝えてくれということでした」
「いつご結婚なさるんですか。あたしたちも呼んでくださいね」
「もちろんですよ」
皮靴の音を響かせて、Kは階段を下りて行った。
「よかったわね。美子さん。元気になられて」
「本当だね。あれだけの事があったんだ。心に深手を負っている。よく回復したよ」
「あの方のおかげよ。愛は勝つよ」
「ところで何なの。事件って」
「L市でこのところ、頻繁に十代の子供が自殺するらしい。それでちょっと調べてくれないかというんだ」
「へえ。子供が。可愛そう。今の学校ではいじめがひどいって。そのやりかたが度を越していると聞くわ。私たちのころと比べ物にならないほどらしいわね。自殺が多いとなると。一体どういうことなんでしょうね」
「調べてみないと分からないが。俺の所に話が来たということは、何か尋常じゃないんだろう」
「がんばってね。あなた」
「おうわかった。おかずさん」
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十一月初めの大安吉日にHホテルで、茂と和子は結納を交わした。
挙式は翌年の春と決められた。
ある晴れた土曜の夕方。
行きつけの喫茶店で、ふたりは向かいあっている。
「和ちゃん。本当に良かったね。ご両親のおかげですよ。結婚するにはいろいろな事を踏まえるもの。そうでないと前に話が進まない。財産も土地も持たない俺のような者を認めてくださったのは有難い。大学は出ていないし」
「茂。家の親はあれでも苦労人なんですよ。昔からの立派な家柄ではないわ。父は、若いころから誠実に、ひとつの会社で下働きから始めた人なのよ。何をするにも一工夫も二工夫も凝らしたらしいわ。研究家だったわ。それが功を奏して、業績をぐんぐん伸ばしてきたのよ。定年間際で部長職で会社をしりぞき、こわれて赤字でくるしんでいた子会社に重役としてのりこんだの。従業員五十人めいめいに、熱心に自分の想いを打ち明けたわ。なんとかして皆さんが潤うようにしたい。取引のある金融機関にも幾度となく出かけた。断られても断られても、会社の新しい方向性を示したわ。父の誠実さと熱意が人を動かしたのね。茂さん。あなたも父に似てるわ」
和子が真剣なまなざしで和夫の目を見つめて話している。
茂はうんうんと相槌を打つ。
「何事も理屈だけじゃだめなのよ。熱い想いがないとね。私よくわかったわ。今までのふたつの事件を通して。勉強になったわ。命がけだったけどね」
「和ちゃんの言う通りだと俺も思う。今の鳶職は金はいいが、危険が伴うから他の仕事を探すことにする。給料が安くてもいい。そこでがんばるよ。お父さんのようにね」
「それでいいわ。わたしは贅沢三昧をしてこなかったもの。毎日茂の安否を気遣っているのは堪えるわ」
茂がコーヒーを飲みほした。
「それでね。別の話なんだけど。お不動様のことが気がかりなものだから、調べてみたんだけどね」
「そうよ。どうなっさっておられるのか。ご無事なのはわかっていけど。今どこでお休みなのかしら」
「都内のF不動尊は、新しく建設されることに決まったよ。木像を彫るのに時間がかかる」
「そうよね。それまでどうしたらいいかとわたしたちだってそれくらい考えるもの」
「俺のアンテナによると、御心がどうやら東北へ行かれたようなんだ」
「ええっ、どこなの」
「山形の深山に。K寺がある。その裏手に同じ名前の古刹があるんだ。高速道路がすぐ近くを走っている。俺遠いけれど行ってこようと思う」
「私も行くわ。日にちが決まったら教えてね」
そのF不動尊は、南北朝の時代に山伏修験者のために建てられた。
K寺の裏にまわり、細い山道を登って行く。
昔、鬼が飛んで渡ったと伝えられる切り立った断崖があった。
自動車道のおかげでちょっと騒々しい。
開山当時は、森閑としていた。
九世紀に空海によって、日本にお不動様はもたらされた。
それ以降あちこちにまつられるようになった。
ふうふう言いながらやっとたどり着く。
お社の手前に青銅製のお不動さまが立っておられた。
表面は長い間風雨に晒されていたんでいる。
内側に御心がいらっしゃるせいで神々しい。
「和ちゃん。お不動様だ。お元気だ」
「茂さん。本当に良かったわね。ご苦労をおかけしたわ。お礼をいっぱいさせてもらいましょう」
「美子さんのことだけどね。あの後どうなったと思う」
「 すんなり強盗や放火の罪に問えるかどうかということね。ヴェサイアの女神に憑依されたことを、どのように考えるか。難しい問題だわ。見えない世界との関わりですもの」
「K刑事が尽力してくれたんだよ。あちこち走りまわってね」
「美子さんのこと、愛していらしたんだ」
「異論はあったが、おとがめなしになったよ。僕の提出書類が裁判所で認められたんだ。超能力を大企業で真剣に検討する時代になっているしね」
「あなたの実力を皆さんが評価してくださったんだわ」
「私への結婚プレゼントがひとつ増えて嬉しいわ」
如来像のあるお社にも参拝した。
お不動様は両側に、せいたかとこんがらの二人の童子を伴う。
ふたりは気のすむまで、体を拭いたりまわりを掃除したりして、夜遅く帰宅した。
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Y駅前の街路樹は、ほとんど葉を落としている。
夕陽がビルとビルの間の空気を、薄赤く染めている。
茂は喫茶店にいる。通りの見える窓際によりかかっている。
このところ事件が次々と起こった。それに対応するのは容易ではない。
心身ともに疲れているとは感じるが、若いから一晩眠れば翌日はかなり回復している。この夕方ヴェサイアは何か大ごとをやりそうな気がする。俺もめづらしく彼女について調べてみた。ヴィーナスの取り巻きらしい。負の感情の化身ということだ。ヴィーナスの人気はすごい。それに比べて自分はどうだろう。同じ女神だが随分見劣りしていると認識しているに違いない。本質は、とてもヴィーナスにかなわない。だったら身に付ける物を豪華に着飾りたい。まあそんな気持ちだろう。
和子が窓の向こうに現れた。
テーブルに近づく。
「待った」
「いや。俺のほうこそ、自分のことばかりで呼びつけてすまない」
「何いってるのよ。あなたがしていることは、わたしと関わりがあるわよ」
「女の人が襲われているんですもの。いつ私がそうされるかわからないってことでしょ」
「ほんとにかずちゃんは察しがいいね。助かるよ」
「正義感の強い人は好きよ」
茂は和子におおよその事を話した。
「銀座ね。宝石店が多いもの。Т店が若い女性に人気があるのよ。フローラネックレスを知ってる。茂」
「聞いたことはあるよ」
「今からだから急いだ方がいいわね。六時半にТ店前で逢いましょう。胸のあたりがざわざわするの。Kさんに連絡をいれておいて」
「和ちゃんのほうが俺より乗り気だな」
秋の陽はすでに西の空に沈んでいる。あたりは暗い。
店内の照明が歩道を明るく照らし出している。街路灯もきらきらとした輝きを放っている。
昼間のようである。
Т店の正面に、茂とKがいる。
「今日は現れそうだわって、和ちゃんが予想しているんだ」
「女の直感だな。当たりそうだ。美子を署で観察していたんだ。やはりいつもの彼女じゃなかった。可愛そうにヴェサイアに心を占拠されているって感じだった。なにを話しかけても、心ここにあらずだ」
「やっぱり。物陰で見張っていましょう。顔は知られているから」
和子が合流した。
勤め帰りの若い女性がショウケースをのぞいている。
店内に入りはじめた。
「いよいよですよ。刑事」
「そうだな」
「和ちゃん。店に入っていて。何か不審なことに気づいたらすぐ知らせてね。無理はしないでいいからね」
「わかったわ」
一台のタクシーが店前に止まった。
頭にスカーフをかぶっている。サングラスをかけている。
紺のスーツに見覚えがあった。靴は平底である。動きやすい。
「刑事」
「うん」
それですべてが分かる。
美子が店内にはいった。
変装した男ふたりが続いた。帽子と眼鏡とコートで正体を隠しているつもりだ。
美子が物色している。サングラスをとった。
店員に声をかけている。
「刑事。包囲をお願します」
「完了している」
太い柱の陰にKはいる。茂は和子の近くだ。和子は美子のそばにいる。
和子が何か話しかけた。
美子がわめいた。店員が後ずさる。
何か棒のようなものを、美子は袋から取り出した。
ピストルに似ている。店員が両手をあげた。
「全部この中に入れろ」
袋を渡した。
店員が入れ始める。
美子に渡した。
後ずさりしていく。ドアから外に出た。
店内は騒然としている。
茂は冷静だ。
外で待機している警官が美子の逮捕を試みている。
美子ヴェサイアは力強い。
瞬くうちに数人が投げ飛ばされた。
まわりは厳重に多くの警官に囲まれている。
咆哮している。人の声ではない。
「刑事俺が行きます」
「気をつけろ。お不動様が、どうしていらっしゃるかわからないんだから」
「しげる。がんばってね。祈ってるわ」
美子の前に出た。腹巻きのなかには、お札がある。
美子ヴェサイアは、平然としている。
笑った。
茂の体をつかんだ。両腕で持ち上げようとした。
ああっやはりお不動様は。弱っておられるのか。茂は自分だけの力で、この難局をきりぬけようとした。
愛する人がいる。信頼するKがいる。すべての縁者のために本気で闘うことに決めた。
体に渾身の力をこめた。
美子の腕が離れた。
首をしめようとしている手をねじった。
ぎゃあああ。のけぞった。
茂だけのパワーではない。何かが助けてくれている。
茂の背から、太陽の光が放たれている。女神らしきものも、ふわふわ浮かんでいる。
ヴィーナスだ。ゼウス様が茂に加勢している。
和子はダイロッカンでそう思った。
一挙に、形勢が逆転した。
美子の心からヴェサイアが去っていく。
ゼウス様があとを追った。美と愛の神ヴィーナスを伴っている。
闘いは終わった。美子は路上に倒れたままである。
Kが近づいた。涙をこぼしている。
一滴が彼女の頬をぬらした。
美子は目覚めた。悪夢を見ていたのだ。
Kは彼女を抱きおこして、額にくちづけをした。
Kが振り返った。
部下の刑事が近づく。
手錠はかけない。
両脇をかためて美子を連行していく。
周囲の人々が拍手をし始めている。
了
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