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太陽系のはるかかなたに、惑星がもうひとつあった。。
それは楕円軌道を描いている。
地球に周期的に接近していた。
千年に一度、地球と月の距離の十倍くらいまで接近する。
大きさは、地球とほとんど同じだった。
めったに見かける星ではなかった。
詳しいことは、何もわからなかった。
科学者の間でも、その存在は五分五分だ。
計算上、その星があっても当然、といった程度だった。
十数年前、アジア大陸の奥地で、ひとりの青年が山登りの最中に奇妙な物体を見かけた。
輝きながら、森の中に落下していくのを目撃した。
カメラに興味がある人だった。
瞬間的に、一枚だけ撮った。
A新聞に送ったところ、第三面に小さく取りあげられた。
その森は、R国の北部にあった。
ひとりの年輩のキコリが、チェーンソーを使って、森の奥で樹齢百年の木を切っていた。
物体が落ちた音は、それほど大きくはなかった。
積み重なった木の葉の上に、ふわりと落ちたからだった。
衝撃を和らげる装置がなされていた。
のこぎりの音の方が大きかったのだ。
陽射しが森の奥を淡く明るくしていた。
太陽が山の端に沈みはじめた。
辺りが暗くなってきた。
キコリのSは、仕事を終えて帰り仕度をはじめた。
今日はひとりだった。
いつもは三人だが、その日に限って、ふたりとも家の都合で休んでいた。
車を止めてある場所まで急いだ。
山の中はすぐ真っ暗になるからだ。
その次の日も仕事がある。
のこぎりは、近くの小屋に入れておいた。
おんぎゃあおんぎゃあ。
赤ん坊の泣く声が、茂みの向こうから聞こえた。
Sは自分の耳を疑った。
おかしいな。
こんな山奥に赤ちゃんがいるはずがない。
動物か、鳥の鳴き声だろう。
Sは気にせずに、また歩き出した。
おんぎゃあ。
さっきより大きい声だった。
やっぱり、赤ん坊だ。
放ってはおけない。
Sは、声のする方に向かって、かけて行った。
針葉樹の茂みの向こうに、白煙が上がっていた。
Sは、勇気を出して近付いていった。
飛行船のような物体が、地面に突き刺さっていた。
ちょうど柔らかい腐葉土の上に墜落した。
幸いなことに、周りに大きな木は、生えていなかった。
船体には、大した損傷はない。
船から五メートルくらい離れた所に、一メートルくらいの長さのカプセルがあった。
直径が三十センチだった。
片方の端に窓があった。
赤ちゃんの顔が、のぞいていた。
どうしたら、中から出してやれるのだろう。
そう考えた。
カプセルの上半分が、するすると下に向かって移動をはじめた。
Sの考えた通りに動くようだ。
大した科学だなと、Sは感心した。
Sは赤ちゃんを抱き上げた。
丸々と太った女の子だった。
船内をのぞいてみた。
見た事もないような精巧な機械類があった。
自動的に、ミルクを与えたりおしめを取り換えたりしていたようだった。
お母さんのような声が鳴り響いていた。
Sは幼いころに聞いた、母の子守唄を思い出した。
船内には、他に人影はない。
Sは、仕方なく彼女を連れ帰ることにした。
抱き上げると、船内から声があった。
優しいお方、どうぞよろしくお願いします。
育ててやってください。
大人になったら、必ずあなたのお役に立ちます。
Sは、船に向かって一礼をした。
車に戻った。
助手席の背もたれをいっぱいに倒した。
赤ちゃんの体をベルトにしっかり結わえると、車を走らせた。
これは、神様の思し召しなんだろう。
Sは、そう思った。
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愛の物語
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下宿の歓迎ハイクがあった。
一行は尾根を一列に歩いている。
風が突然、谷底から吹きあげてきた。
帽子が舞い上がった。
まるで狙いすましたかのようであった。
蝶が舞うようにひらひらと落ちていく。
H子はあわてて頭を押さえた。
髪の毛に触れただけであった。
「残念だったね」
同級生のМがいった。
「いいのよ」
口をきっと結んで、H子がこたえた。
彼女にとっては大切な品である。
失くして悲しいというより、むしろ晴れ晴れとしていた。
Aからの贈り物だった。
事情があって二年前に別れた。
H子はМを心から愛していた。Мもあたしを愛してくれている。
互いに理解しあっていたつもりであったが、ふたりとも若すぎた。
周囲への配慮が足りなかった。
もう少しじっくりと、愛をあたためあえばよかった。
「もういいんじゃないか。手放しても」
神様が、そうおっしゃっているような気がした。
Мは崖の上に立っている。
富士山が麓まで眺望することができる位置だ。
おおらかな気分になっている。
鳥のように大空を羽ばたいていけそうに思えた。
物ごころが付いた頃から、神経質な性分だった。
ささいなことで自分自身を責めた。
いろいろな想いが湧きあがる。
耳をふさぎたくなるようなこともある。
悔い。恥ずかしさ。
すぐに他人のせいにする。
自分を合理化する。
温室育ちのもやしっ子。
こうした想いが一挙にМを責め立てていた。
傷ついた人の怨嗟の声が耳の中で響いていた。
「お前は偽善者だ」
「卑怯者」
Мはその度に耳をふさいできた。
真面目に考えると生きていられない。
一歩前に出ればいいのだ。
まっさかさまに百メートル落ちる。
体は岩にぶつかり壊れる。
しかし、いまこうして思い悩んでいる俺の心は、どうなるのだろう。
このママでこの世をさまようことになるとしたら。
恥ずかしい。死ぬのはよそう。
生きて、少しでも汚名を晴らそう。
ヒュウヒュウ。
風が強く吹きあがった。
Мの体が揺れた。
足元の小石がコンコンと音を立てて谷底に落ちて行く。
今、俺が落ちたのだ。
あの小石は俺だ。
「危ないじゃないの。Мくん」
H子の声がした。
ゆっくりと近づいて、Мの手をとった。
引っ張った。
「いいの。落ちても。泣く人がたくさんいるのよ」
目に涙をためている。
Мも彼女の手をとった。
「あたしだって。そのひとりよ」
「おおきに。ありがとう」
Мは、今まで不幸せな言葉だけを、呪文のように繰り返してきた。
これからは、幸せなことだけを思い出そう。
プラスになる言葉だけを使おう。
そうすれば幸福になれる。
俺には大切な人が出来たのだ。
これからの自分の言葉に将来を託そう。
衷心からそう思った。
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午後十時。辺りは森閑としている。
新幹線の高架下に、二十人の若者が集結している。
趣向を凝らした改造バイクが、十台ならんでいる。
月の光に照らされている。極勇と書かれた旗が風に揺れている。
リーダーは、ジーンズ姿の若い女性である。
髪を長くしている。ところどころ赤や銀で染めている。
手下がびたまって、円陣を作っている。
彼女はその中心にいる。
「いいか。今夜は極悪魔Gと決戦だ。命がけだぞ」
「はいっ」
手下が声をそろえる。
「おせえな。二班は。五分遅刻だ」
副リーダーが、街道にチラッと目をやった。
人影があらわれた。
バイクを押してくる。
「遅かったじゃないか」
「ちょっと、とらぶってしまいまして」
「何かあったの」
「覆面をした変な老人に遭いまして」
「世の中には色んなのがいるわ。まあいい。今日の勝負は五分五分よ。がんばってね」
「はいっ、あねご」
副将が空気を入れる。
「いま大将がいったように決戦だ。死ぬ気でやれ」
「おうっ」
次々にバイクに乗りこむ。
ペダルを思いきり踏み込んだ。
エンジン音が轟いた。
犬が一斉に吠える。
ポッポッと家の灯りがともる。
一台二台と国道に入り込んで行く。
一列に北に向かう。
決戦場はK臨海公園だ。
一台の古い型のバイクが、連中の後尾についている。
百メートルくらい離れている。
一台目が公園の入り口を通りぬけた。
はじかれたようにドライバーが地面に転がった。
呻いている。
二台目もやられた。
「畜生。奇襲だ。ワイアーが横に張ってある。気をつけろ」
副将が後続車両に声をかける。
「班ごとに散らばれ」
たちまち白兵戦になった。
待ち伏せしていた方が有利だ。
極悪魔Gが優勢に戦いをすすめる。
副将がつかまった。
極勇の女大将が公園の隅に追い詰められた。
敵の女大将が近づく。
太めの体である。相手方より貫録がある。
チェーンを右手で振りまわしている。
「もう観念しな」
壁に寄りかかって、喘いでいる。
胸ぐらをつかんだ。
頬を叩いた。
「降参する」
がっくりと頭を垂れた。
大将のバイクを鉄パイプで叩きはじめた。
負けた方のバイクを壊すのが習わしである。
極勇の女は、地面にすわりこんで涙を流している。
愛車をやられるのは、このうえない屈辱だ。
聞きなれない音楽が流れてきた。
野外音楽堂から聞こえてくる。
みんなが耳を傾けた。
月の光を背に受けて 今宵流れる
「お前たち、馬鹿なまねはやめろ」
銅像の後ろから覆面をした白装束の男があらわれた。
右手に牛乳ビンを持っている。
「なっ、なんだ。おめえは」
太っちょの女が叫んだ。
男はゴクゴク飲み干した。
顔面の皺がとれていく。
筋肉がたくましくなっていく。
心臓が新しい血液を送りはじめた。
細胞が活気づいた。
老人の体が青年のものに変わった。
まばゆく輝くオーラが、背中から発散している。
「もう、やめなさい」
声に張りがある。
「あの声は」
極悪魔の連中に痛めつけらた若者の中の一人が、よろよろと立ちあがった。
ビルの谷間で出逢った年寄りのことを思いだした。
「あんたとわしが、さしで勝負しようじゃないか」
「まったく。しょうがないおじさんだね。大人しくしていたら長生きできるのに」
男は銅像の上からパッと飛びおりた。
女大将を後ろ手にねじった。
体を膝の上にのせた。
尻を叩きはじめた。
「やめてよ。チョウ恥ずかしい」
両足をばたつかせている。
手下は声も出ない。
「もっと恥ずかしいことをお前はしているんだぞ」
お尻が赤くなってきた。
男はドサッと彼女の体を地面にころがした。
「お前たちは知らないだろうが、月光仮面は、昔のテレビのヒーローだったんだ。正義の味方だった。作者は川内さんと言ってな。気骨のある明治生まれの人だ。戦後生まれの子供が夢を持って生きていってほしいと、強く願って物語を描かれたのだ。子供たちに未来を託されたんだ。俺はマネをしているだけだ。だがいつのまにか火事場のバカチカラが付いて来た」
「お説教はもうやめてくれ。おじいさん、なんとなくわかってきたよ。あんたの言いたいことが」
「そうかのう」
「その飲み物をあたしたちにも飲ませてくれ」
「よし。バイクの荷台の木箱にあるぞ。持って来て飲んでみろ」
「なんだ。ただの牛乳じゃないか」
「そうだ。戦後生まれのわしたちにとっては、パワーの源だったんじゃ」
若者たちが一列に並んだ。
老人が一人一人と握手を交わした。頭を下げる者もいる。
「今日のところは帰るわ。また逢いましょうね。月光仮面のおじいさん」
極悪魔Gの大将がいった。
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請負業者の接待攻勢がはじまった。
久吉の部署では、ふたりがR社に招待されている。
上司が言った。
「きついお達しが出ているのは、知っているな」
「はい」
「情にほだされるな、ということだ。まあ、一杯や二杯飲んでもかまわない。酒は飲んでも、飲まれるな」
「よく分かっています」
「俺と一緒に行くんだから、あまり心配するな」
「ありがとうございます」
料亭古都の暖簾をくぐる。
三笠の間に通された。
R社の幹部が来ていた。
「きょうは、お忙しいところをお運びいただきましてありがとうございます」
「話をうかがったらすぐに帰りますから」
上司が言う。
「一席設けましたから、一口だけでも召しあがって行って下さい」
「うぬ」
仕事の話が済んだ。
「それでは、これで失礼する」
上司が立とうとした。
「まあまあ」と言って、R社の部長が押しとどめる。
パンパン。
両手を叩いた。
襖が開いた。
きれいどころが五人、入って来た。
いよいよだ。
久吉は緊張した。
初夜に交わした百合子との約束を思い出していた。
百合子が言った。
「油屋の暖簾をふたりで守りぬきましょう。たとえ商いはすたれても、代々培われてきた誇りはなくさないということです。ご先祖様に顔向けできないことだけは、決してやらないという覚悟を持っていましょう」
「そうか。おおきに。そこまで分かっていてくれるんか。俺はうれしい」
芸子三人が前に出た。
三味線が鳴り響く。
ふたりが優雅に舞う。
R社のB課長が久吉に酒をすすめる。
「いや、私はビールのほうが」
「そうですか」
Bが芸子のD子に目配せした。
すぐそばに来た。
芸子の中で一番若い。
「さあ、どうぞ」
トクトクと音をたてた。
泡がこぼれそうになった。
久吉が身を乗りだすようにしてすすった。
ゴクゴクと飲み干した。
「まあ、いい飲みっぷりですこと。気持ちがいいですわ」
「油屋の若旦那ですってね。Bさんから承っています」
「いえ、今は商いも細りました。私の代で終わりです」
「まっ、正直。あたし、大好きです。そないなお方」
「もう一杯どうぞ」
芸子はわざと久吉にしなだれかかる。
慣れないことだ。
心が揺れ動いている。
右足の太ももをなで始めた。
「あとであたしについてきて」
耳元でささいた。
久吉は混乱してきた。
上司は、泰然として酒を重ねている。
中年の芸子と丁度いい距離を保っている。
幾多の試練を経ている。
貫録がそなわっている。
芸子の手の動きが止まらない。
股間にせまる。
冷や汗が出る。
久吉はその手をおさえた。
ひっかいている。
久吉の顔を見ながら、行為におよんでいる。
微笑んでいる。
「ちょっと」
久吉は立ち上がった。
障子を開けて廊下に出た。
芸子がついてくる。
小舟が嵐の海で、波にもてあそばれているようなものだ。
ぼんぼん育ちの辛さである。
「ささ、こちらへ」
芸子が言った。
四畳半の和室に招かれた。
布団が敷いてある。
「あっ、なに」
久吉はうめいた。
「いいのよ。横になって」
目が回っている。
気持ちが悪い。
布団に倒れ込んだ。
芸子が着物を一枚ぬいだ。
わきに入って来た。
脳裏に、百合子の顔がはっきりと浮かんだ。
「あっ、あかんあかん」
跳ね起きた。
芸子が両手で久吉の足をかかえる。
押しのけた。
宴会場に戻った。
ああっ、良かった。逃げだしてこれた。これで最初の関所を越した。
女房にも顔向けができる。
これからもいろいろと難しい事があるだろうが、今の気持ちを忘れずに頑張ろう。
上司のわきにすわる。
久吉は頭をさげた。
上司は微笑んでいる。
久吉に酒をすすめた。
了
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新婚旅行は、有馬にした。
関西の奥座敷と呼ばれている。
日本最古泉である。
一番歴史のある旅館に宿泊した。
「ほならごゆっくり。あとは奥さんにお任せします」
仲居がお茶の用意をして、部屋から出て行った。
ふたりは、それぞれの想いを胸に抱いている。
緊張のあまり、言葉が出ない。
久吉が切り出した。
「どうやこの旅館の感想は。気にいってもろたやろか」
「はい。たいそう気を遣ってもらいまして。いいとこへ連れてきてもらいました」
「喜んでくれて、俺も嬉しい。幼馴染やったけど、こんな世の中や。話も碌にでけへんかったな」
「小学校の裏で、えらい取っ組み合いのけんかしやはったり」
「そんなこと、まだ覚えているの」
「ええ、そら、評判になりましたもの。弱虫の久吉がケンカしとるって」
「それは、いいっこなしや」
百合子が、部屋から廊下に出た。
景色を眺めている。
久吉がそばに寄った。
百合子の手をにぎった。
「この旅館は、えらい古いですね」
「そうや。太閤はんが来やはった時に、建ったそうやから」
「へえ、そうですの。格式があると思いました」
「家は、新婚旅行は代々ここに決めてるんや」
「そうですか。たいそうなことで」
「百合ちゃんとこだって、お父さんが裁判所で働いてはるやろ」
「ええ。固いばっかりの父で困ります」
「大したものや。なかなかそういうとこで勤められるもんやない」
「寒なったな。もどろか」
「はい」
部屋に入った。
百合子が、お茶を入れる準備をはじめた。
一杯目は、ぬるめにした。
「ああ、おいし。喉が乾いてたから、ちょうどいい熱さや」
二番茶は、少し熱めにした。
ほんのりと、新茶の香りがする。
「香りがええ。味もええけど」
三杯目は熱い。
「宇治茶の一番いいのを使っているみたいです」
「さすがやな。天下一品や」
「俺には過ぎた嫁はんや。百合子は。お茶の注ぎ方で分かる」
「名前、呼んでくれはって嬉しいです」
久吉は、百合子の手をとった。
引き寄せた。
夕食の支度ができた。
山や海の幸をふんだんに味わった。
百合子は、久吉のコップにビールを注いだ。
手が震えた。
「百合は、可愛いな」
ぽっと顔が赤くなった。
「御馳走様でした」
「うまかったか」
「ええ」
「休んだら、お風呂、先に入ってきてや。家族風呂を頼んどいた。分からへんかったら、仲居さんに尋ねて」
「わかりました」
「俺は、ちょっと調べものがあるんや」
「まあ、新婚旅行やのに」
久吉は、苦笑いしている。
「悪いな。県の仕事やろ。入ったばかりで、なかなか納得できんことが多いんや」
食用油が、工場で大量に造られるようになってきていた。
油屋の商いが、苦境に立たされていた。
久吉は、勤めにでることに決めた。
「頼もしいお人ですこと。ほなら、先にいただいてきます」
「どうぞ」
久吉は、土木課に配属された。
几帳面なところが認められた。
業者の出入りが多い。
接待されることがあるから、節度を守るようにと、上司から注意があった。
金品は、絶対に受け取らぬようにしなさい。
きついお達しがあった。
先輩の中には、身を崩す人がいたようだ。
業者連中が談合せぬように、監視する役目のいったんを担っている。
重要な仕事であった。
百合子が戻って来た。
「すみません。お先です」
「ああ、もう出てきたんか。早かったな」
湯上りの百合子の体は、薄桃色になっている。
甘い香りがした。
うなじがきれいだ。
久吉は思った。
「それじゃ、湯につかってくるから」
「いいお湯ですよ。ごゆっくり」
百合子は、服をたたんでいる。
初めての夜である。
母の言いつけを思い出していた。
半時間後。
久吉が、部屋に戻った。
布団がふたつ並んでいた。
部屋の隅で、百合子が正座している。
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