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書庫家庭問題

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生気の無いうつろな目をした母親のお財布には たった5円玉一枚しか残っていなかったのです


ある役所に臨時職員として勤める由美さん(31歳)は昨年、相談窓口に訪れた母子についてこのように振り返ります。



母親は40代で、一緒に連れていた長女は中学生だったそうです。
その母親は、養育費や慰謝料などの取り決めをせずに夫と離婚をし、その後、不景気のあおりを受けて勤めていたパートを解雇され、新たな働き口も見つけられず、収入の道が途絶えたのです。


母親は実家に身を寄せようと考えましたが、実母は再婚相手の男性と新しい生活を始めていたため戻ることができず、さりとて、母子二人を援助してくれるほど余裕のある親戚も見つかりません。


そうこうしているうちに貯金が底をつき、食べ物も買えなくなり、支払いの滞った水道や電気、ガスが次々に止められていきました。


役所を訪れたときの母子は、何日もお風呂に入っていないような状態で、洗濯できない衣服は汚れきっており、臭気が漂っていたといいます。


「その母親はうつろな目をしていました。離婚や失業など悪いことが重なり、人生に絶望していたんです。精神的に不安定になって、どこに相談していいのかも分からないまま、どんどん追い詰められていったようです」と由美さんは話します。


その後のことは、あえてお聞きしませんでしたが、ただただ、ご無事を祈るばかりです。


戻れる家があって本当によかった


由美さん自身も、3年前に9年連れ添った夫との結婚生活にピリオドをうったばかりです。夫は仕事を長く続けることができない性格で職を転々とし、その苛立ちを酒でまぎらわす日々を繰り返し、酔うと暴力を振るい、浮気、浪費癖も手伝って多額の借金を背負っていたのです。


由美さんは小学生の娘を連れて夫と別れることを決意し、家庭裁判所を間に入れた調停の場に出て、夫に養育費などを請求しようとも考えたが、結論が出るまでに数カ月かかるという話を聞き、「精神的にも肉体的にも、それだけの時間を耐えることはできなかった」と言います。


結局、夫婦での話し合いの末、夫が由美さんに毎月1万円の養育費を振り込むことで合意したのですが、離婚以来、その約束が果たされたことは一度もありませんでした。


由美さんは現在、実家で両親と同居をしておりますが、「戻れる実家があって本当によかった。もし子供と二人きりだったら、家賃や学費などで経済的にはとても苦しかったはず。私もあの母子のようになっていたかもしれません」と語ります。


■近年、母子家庭の世帯が経済的な苦しみを抱える現状が多くあります。

 
11月に厚生労働省が発表した、子供がいる現役世帯(世帯主が18歳以上65歳未満)の相対的貧困率は12・2%で、そのうち大人が一人の世帯の相対的貧困率は54・3%に上っています(2007年調査)。つまり、貧困層の5割以上が、父子・母子家庭などの世帯ということになるのです。ちなみに、相対的貧困率とは、全世帯の平均所得の半分のさらに半分の世帯、今回の調査では年収114万円以下の世帯を「貧困」と定義とした割合です。


一人親世帯の内訳を見ると、父子家庭が約9万世帯であるのに対し、母子家庭は約79万世帯と圧倒的に多くて、親との同居などを含めた母子家庭は122万5千世帯に及んでいます。


さらに、一人親世帯の正社員などの常用雇用の割合は、父子家庭が72・2%であるのに比べ、母子家庭は42・5%と低い水準にとどまっています。要は、一人親の中でも母子家庭の割合が圧倒的に高くて、その母親は給与や身分が安定した正社員になるのが難しいということです。


現在、母子世帯になる最大の理由は、やはり「離婚」です。1985年には理由全体の約半分程度でしたが、2006年には約8割を占めるまでに増加をし、08年の離婚件数は25万1136件に達しているが、これは約2分に一組の夫婦が離婚している計算です。


「格差」「ワーキング・プア」などの言葉が広まって、日本社会でも「貧困」が社会問題としてクローズアップされておりますが、実はその奥に隠されているのは、離婚による母子家庭の増加という問題なのです。


お米を買うのが怖い どこかの施設にいけたなら


本来、夫婦が離婚する方法は大きく三つに分けられます。双方が話し合って別れる「協議離婚」。財産分与や慰謝料、子供の親権について家庭裁判所が間に入って話し合いを進める「調停・審判離婚」。離婚そのものの是非を裁判所が決める「裁判離婚」です。


08年の離婚件数のうち、9割近くが「双方の話し合い」による協議離婚ですが、話し合いが「円満解決」を意味するとは限りません。


現実には、妻が夫に養育費や慰謝料などを請求したくても夫に支払い能力がないケースや、約束していても途中で支払いが止まったり、約束が守られないケースは非常に多いのです。


敬子さん(39歳)は8年前、二人のお子さまを連れて、借金を繰り返す夫と別れました。離婚後2〜3年は、夫から月5万円程度の養育費が敬子さんの銀行口座に振り込まれていたのですが、ある日突然止まってしまったのです。


「私たちにとって養育費はライフライン」という敬子さんは、振込みの継続を電話で訴えようとしましたが、夫と連絡がつかないのです。留守番電話に「お金を払ってください」と吹き込むものの、振込みは滞ったままです。しばらくして、風のうわさで夫が失業したことを知りました。


敬子さんは離婚当初、自宅でカルチャー教室を開いておりました。生徒数も少なく、月5万円程度の収入しかありませんでした。そのため、午前中は飲食店、午後は教室と仕事をかけもちして生計を立てていたのです。現在は生徒さんが増え、体力的にもきついので、お教室一本に絞っているようですが、月11万円程度の収入と児童扶養手当だけで親子三人が生活するのは厳しいものがあります。


「食費を浮かすために一食抜くこともあるし、お米を買ったり、子供の修学旅行などたくさんの出費があるときは怖くなります。洋服はなるべく買わず、友人からもらい、お風呂は一日おきです。電気代節約のために、家ではなるべく家族で一つの部屋で過ごします。親子でどこかの施設に入れたらと、何度もそんな気持ちに襲われます」



三人の子供を抱えて 自転車操業のような生活


母子家庭の母親は仕事をしたくても、子供が幼いうちは残業や出張ができないことを理由に企業から敬遠され、子供が大きくなれば自分が年齢制限などの条件にひっかかりやすいという現実が立ちはだかります。ただでさえ景気が低迷し、雇用情勢が厳しい中で、母子家庭の母親が大黒柱となって家計を支えるには極めて困難な状況にあるのです。


恵美さん(42歳)は、09年の秋に18年連れ添った夫と離婚をしました。
夫はカード破産を二度起こした末に事業に失敗し、うつ病を患ったうえに自殺未遂を起こしていたのです。大学生、高校生、中学生の三人の子供への影響を考えた末、恵美さんは夫と別れる決断をしました。夫は自分の実家からも借金をしていたため、子供の養育費などを請求することは最初からあきらめていたのです。


離婚後は、生計を立てるため、それまで勤めていた損害保険の事務職を辞め、より収入が望める生命保険の営業職に転職しました。「朝晩の食事はもちろん、子供のお弁当も毎日つくっています。子供に接する時間を失いたくないから、時間の都合がつくこの仕事を選びました」と恵美さん。


一戸建ての自宅は恵美さんの所有となりましたが、850万円の住宅ローン返済が肩に重くのしかかっています。


恵美さんは「成績によって収入が大きく変わる仕事なので、自転車操業のような感じですが、今のところ奇跡的に生活できています。ただ、万が一、子供たちの学費の支払いを滞らせてしまったら、と思うとちょっと怖い。正直、しんどいです」と明かします。


 ■不幸から抜け出そうとして別の不幸に見舞われる現実


養育費の支払いなどの約束を守ってもらうためには、離婚前に、法的な拘束力のある公正証書を作成したり、調停離婚をすれば、後々相手の資産を差し押さえて強制的に取り立てることも可能です。しかし現実には、夫婦間の話し合いによって別れ、その後、金銭的な問題がうやむやになってしまうケースが多いのです。


協議離婚後、夫からの養育費の支払いが止まった、真由美さん(34歳)はこう語ります。
「別れることを決めたときに弁護士を立てたり、裁判所に行ったりするのはつらいです。離婚後も、養育費の支払いが滞ったからと言って、弁護士を雇ったり、別れた夫に連絡をとったりして改めて向き合うのは、周囲が想像する以上に心理的な負担が大きいのです。しかも、母子家庭の現実は、仕事や子育てで毎日生活するだけで精一杯。他に物事を考える余裕なんてありません」


最近は離婚する活動、略して「離活」などという言葉が流行っているようですが、その奥には、母子家庭の貧困という大きな問題が横たわっていることを忘れてはならないように思います。


2万件を超える離婚相談を受けてきた夫婦問題研究家の岡野あつこ氏も、「周囲から孤立した母子家庭は貧困層に陥りやすい」と指摘します。


現代の日本社会では、親子や夫婦の絆の希薄さが指摘されておりますが、果たして、離婚をきっかけにした貧困をどこまで国が支えるべきなのでしょうか、それとも、個人の問題として捉えるべきなのでしょうか・・・。


不幸から抜け出そうと離婚したはずの母子が、別の不幸に見舞われるという現実を、今の日本は解決できないでいるのです。

  • 私も同じ境遇ゆえに共感できることが多々あり、

    とても考えさせられる話ですね。。。統計で見ても自分が恵まれた

    環境に居ることがよく分かりました。感謝感謝です。

    朝鮮学校に補助金なんて出さずに、これから日本を背負う子供達を

    ちゃんと育てられるように、こうした家庭に援助すべきと思います。 ポチ☆

    びーなす親方

    2010/11/9(火) 午前 8:42

  • 顔アイコン

    ビーナスちゃん

    民主党政権になって、工作員の動きが強くなっていることに気付かされます。

    本当に、危険な状態に今、日本はなっています。

    ポチ、ありがとう。

    tomie_teacher

    2010/11/9(火) 午前 9:45

  • 顔アイコン

    こんばんは、tomieteacherさん。

    離婚とは欲から発生するエゴの一つだと思っております。
    我がままに育てられた、親に不適格な人間により起こされているのが現状だと思います。
    単独親権や連れ去ったもの勝ちと言う、金太郎飴的判例をあてにしている母親が多いことにもあきれます。
    日本独自の家族観が失われていることに、非常に心を痛めている館長であります。。。

    [ 館長 ]

    2010/11/9(火) 午後 6:43

  • 顔アイコン

    館長さん

    ホント、確かに、おっしゃるとおりで根深いものがあります。

    しかし、だからといって・・・一言で片付けられない現実があることも、また事実です。

    同じく、心を痛めるtomieでございます。。。。。

    tomie_teacher

    2010/11/23(火) 午後 4:52

  • 顔アイコン

    こんにちは。
    似ている境遇で通関します。我が家は夫婦2人とも重度の精神疾患になってしまったからです。
    今、消費税増案社会保障一体化の話題から ”国民年金”いわば老後保険の事ばかり浮上していますが、”障害年金”保険も同等に考えてない様にTV報道見てました。社会保障いろんな生活事情を抱えた貧困家庭に手を差し伸べて いや行き届いてないとも思っています。

    [ azu ]

    2012/7/21(土) 午前 10:03

  • 顔アイコン

    azuさん

    お久しぶりです、お元気でしたか?

    確かに・・・「障害年金」につきては触れておりませんね。

    なぜか、外国人の貧困者には手を差し伸べているのに、

    日本人の貧困者には強要を強いて働かせるか放置するにが、今の政治家です。

    いったいどこの国の政治家なのでしょうね・・・・

    tomie_teacher

    2012/7/21(土) 午後 2:25

  • 顔アイコン

    tomieteacherさん
    覚えていてくださって嬉しいです^^
    夫が先に統合失調症発症で 介護していたら 私も発症しちゃてます。自宅療養と言われて イザ自分が障害者になってみると色々不具合がある社会保障ですね。
    「障害年金」「国民年金」「生活保護」しっかり弱者を守って欲しいですね、同等の社会保障ならみなさん 納得されると思うんですけど、障害年金の言葉が今出たら まためんどくさいからスルーしているんでしょうかね。。

    ありがとうございます^^

    [ azu ]

    2012/7/21(土) 午後 4:03

  • 顔アイコン

    azuさん

    もちろん、以前より印象深いメッセージをくださっておりましたので忘れるはずがありません。

    むしろ、どのようにされているものかと・・・半ば案じておりました。

    ところで・・・「障害年金」って、聞きませんね。

    今度、役所に出向いたときにでも、年金ご担当者にお尋ねしてみますね。

    お辛いことや理不尽なことで満ちた世の中ですが、どうぞ「希望」を持って

    ささやかなことにも「感謝」ができる貴女であってくださいね。

    生きておれば、いいことも必ずあるはずです。

    こちらこそ、貴重なコメントをありがとうございました。

    tomie_teacher

    2012/7/22(日) 午前 1:07

  • 顔アイコン

    tomieteacherさん
    ありがとうございます^^
    貧困でも命あることは素晴らしいことですって思うようにしています。

    障害年金は国民年金より保障は安いですし、等級によっては全く貰えないんですよ。発症初診から1年半後の申請ですしね。
    主人は2等級で66000円ぐらいです。ですので 必要最低限の生活基準費より足りない分生活保護と平行して暮らしています。
    ただ、今の生活保護扶助では 足りない事が多々あります。
    (精神障碍者で受給視点ですとねー)
    自民は10%削減、医療費何%か負担の案も出しています。
    自宅療養の障害者にとっては 憤りを感じる政策案です。

    [ azu ]

    2012/7/22(日) 午前 10:27

  • 顔アイコン

    azuさん

    お返事が大変遅くなりましてごめんなさいね。

    大変勉強になりました。

    貴重なお言葉をありがとうございます。

    また、お体にはくれぐれも留意されてご無理のないようお過ごしくださいね。

    陰ながらも、ご健康とご多幸を祈っています。

    tomie_teacher

    2012/11/30(金) 午前 1:35

  • 顔アイコン

    胸が痛みます。
    本当の貧困は、ブログとは縁がないのです。
    ブログにコメントを載せられる環境にある人はまだましかもしれません。
    訴える手段くらいは補償するのが最低限の義務でしょうね。
    移民で最初から保護を求める人達としっかり区別するべきです。
    区別を差別と主張する輩は強制退去です。

    [ 越前の守 ]

    2012/12/1(土) 午前 1:13

  • 顔アイコン

    越前の守 さん

    確かに・・・

    よくよく考えてみれば、ブログもできない環境にあるお方は、

    世に数え切れないほどいらっしゃるでしょう。

    だからといって、azuさんがどうこうというのではありません。

    勇気をだして、よく貴重なコメントをくださいました。

    改めてこの問題に関して考えさせられるところです。


    「区別を差別と主張する輩は強制退去です」

    おっしゃるとおり!!

    日本に居座る寄生虫は、とことん駆除しなければいけません!!

    tomie_teacher

    2012/12/1(土) 午前 11:06

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