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先日、私の田舎の福井県に行ったとき、打合せついでに武生のまちにちょっと行ってきました。 武生(たけふ)とは、福井県の中央部にある古い街で、大昔には国府があったところです。昨今の市町村合併で越前市などという愚にも付かない名前になってしまいましたが、空襲も受けておらず、古い街並みも残る良い街なのです。 福井と言えば、越前おろし蕎麦。武生にも名店がありました。 司馬遼太郎の「街道を行く 18 越前の諸道」のなかでも取り上げられ、ここを訪れたエピソードを語りながら絶賛されていた蕎麦屋である、「うるしや」がそれです。 学生時代よく行きました。二十数年間行っていませんでしたが、今回久しぶりに立ち寄ってみました。 残念。この日はお休みでした。 この店構えも古くて味わい深いです。 武生の街にはこういった古い町屋が多く残っています。 これは、たんす町という通りで、その名の通り古いたんす屋さんが多く、武生の街の中でも古い街並みとして知られている所の写真です。 今も、こういう古い町屋で商売しています。 飛騨高山、小布施、妻籠宿等々、古い街並みが残っている有名な観光地はいくつかありますが、武生はそれほど有名ではないかも知れません。 この通りは、先程のたんす町というような名前が知られている訳でもありませんが、こうした家はけっこう残っています。 久しぶりに武生の街の中をうろついていると、面白いところがありました。 「蔵の辻」と言う名前が付いたこの一画は、武生の町の中心部の蓬莱地区にあり、広場を囲んで蔵が建ち並んでいます。 私が福井にいた頃はこんなものはありませんでした。 それぞれの蔵には、飲食店や、雑貨店が入り、営業しています。 これは私は不勉強でした。帰って調べると、地元商店街が主導して、この地区の大規模再開発事業を見直して、古い蔵などを活用して作り上げた街並みらしいのです。 私は、学生時代から、古い街並みが残っている武生の町は、手を入れて整備すると、高山や小布施などに近い町が出来るんじゃないかなぁ・・・・なんて思っていましたが、こんな「蔵の辻」みたいなものが出来上がっているとは。 武生の人たちも、自分たちの町の特長を活かした街づくりをしていこうと努力をしているのです。 もう少しぶらついてみると 雪に埋もれるように建っていたこの建物は、駅舎です。 福井鉄道福武線の「北府駅(きたごえき)」でした。 以前は西武生と言う名前だったこの駅には、電車の車庫もありますが、それも木造です。 風情があるというか、何というか・・・・でも、面白いですね。 これも残して欲しい建物のひとつかなと思います。 武生の町にはお寺も多いし、古い町屋も多く残っています。これを活かして街づくりをしていけば、特徴ある街となるだろうし、観光地として人気が出ることもあるのではないでしょうか。 町をウロウロしたあと、「御清水庵」という蕎麦屋さんに入りました。 ここでおろし蕎麦をいただきました。 おろし蕎麦はこうして出てきます。 蕎麦に、大根おろしが入ったツユをぶっかけます。 そしてグルグルかき混ぜて・・・・いただきます! これが美味しいんです。 おろし蕎麦。 これは福井独特のお蕎麦で、東京あたりのお蕎麦屋さんで出てくるおろし蕎麦はかなり違います。 日本橋に「御清水庵」という蕎麦屋があって、そこでは福井のスタイルのおろし蕎麦が食べられますが、そこはこの武生の「御清水庵」のお弟子さんの店だと言うことでした。 この後、隣町の鯖江市に移動して打合せを済ませましたが、この日はお蕎麦も食べて、久しぶりに武生の町で面白いものが見られて、良い時間を過ごせました。 さて、今私が住んでいる鎌倉です。 鎌倉は、古いお寺も多く歴史ある町で、観光地としても日本有数と言える町でしょう。 最近では、しきりに鎌倉を世界遺産にというキャンペーンもやっています。 でも、武生の町の取り組みを見たあと、鎌倉のことを考えると・・・・ 武生の「蔵の辻」には、武生の人たちの、町の良いところを伸ばして街づくりをしていくという意志が感じられました。何を大事にしていくべきかと言うことがハッキリしているんです。 平成13年度には、国土交通省の「都市景観大賞」を受賞したと言うことです。 鎌倉の街づくりには、その意志と言うものが感じられないように思います。 鎌倉を代表するような通りである、「小町通り」や「若宮大路」はどうでしょう。 鎌倉の町の大きな特徴であるお屋敷もドンドンなくなっています。これはこのままでは鎌倉の町から消え去ってしまうのは間違いないでしょう。 鎌倉の町はどうなってしまうんでしょう 世界遺産どころの話しじゃないと思ってしまいます。
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