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50 物と感情
(物に含まれる感情)
物に含まれる感情というものは、物資が少なかった昔とはずいぶんちがうはずだ。もちろ
ん昔の人のほうが物を大切にした。釣り針ひとつとっても今では使い捨てが当たり前だが
昔は簡単に使い捨て出来なかった。貴重なものだったのだ。当然釣り針に含まれる感情も
特別なものがあったろう。
使い捨てが、物から感情を奪っていったのだ。
子供の頃は電池やモーターがといったものが貴重品だった。電池も長持ちする物はなかっ
た。子供の頃、よく電気屋さんへ行き、使い古しの電池をもらった物だ。もらってきた
電池を直列につなぎ、それに電球をつないだ。10秒ぐらい球が真っ白く輝き、赤い色に
かわった。それだけで楽しかったのだ。
小学校6年の修学旅行は大阪、岡山だった。岡山の高島屋で私は小型のモーターを買った。
しばらくそれを電池で回すのが楽しかった。ある時、近所に火事があった。あわてて持ち
出したのはそのモーター一個だった。大人達から笑われた。
ということからそのモーターにどんな感情が含まれていたかわかる。
ラジオを自作していたころは、トランジスター1個でも特別な感情を持っていた。そのこ
ろは1個200円から500円ぐらいしていた。いまの感覚では2000円から5000
円ぐらいだ。
しかもゲルマニュームトランジスターだったので、ちょっとした配線ミスであっというま
に壊れてしまったのだ。いまなら、ゴミに近い存在だ。6年ぐらい前、K社で働いていた
人がお土産にビニールの袋を持ってきて、「これあげるよ」といって袋を置いて帰った。
その中にいろんな電子部品が入っていた。トランジスターも何十個か入っていた。
そのトランジスターに感情を入れることは出来ない。宝物からゴミに転落してしまったの
だ。
こんなに感情がかわってしまっていいものかと思う。
宝がゴミに転落してしまったものに携帯電話があるだろう。
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これとかどうよ?
http://cham-news.net/00/h46rye7/
2009/5/4(月) 午後 7:42 [ FF456 ]