|
アメリカに行く前にオプションで予約していたグランドキャニオン行きのツアー。
枕が合わなかったのか、昨晩のシャンプーの質が悪かったのか、恐ろしく寝癖の付いた髪を必死に直しつつ準備をして、朝の7時にホテルのロビーに向かいました。
少し待っていると、アメリカ人の中年女性が現れ、片言の日本語で「ツアーの参加者か」と尋ねられてそうだと言うと、ホテルの近くに止められていたバスに案内されました。
ちなみに、ラスベガスからグランドキャニオンに向かうツアーは、大きく分けて2つあり、一つは飛行機で行くもの、もう一つはバスで行くもので、私たちは飛行機で向かう方を選んでいたのですが、乗り込んだバスに乗っている時間が意外に長く、ひょっとしたらこのバスで行くことになるのかと、日本国内でのツアーなら取り違えることはないだろうと思えるのですが、ここはアメリカ、少々というか、かなり大雑把な所があるので、かなり不安になってきました。
というのも、ラスベガスにマッカラン国際空港(前々回の記事を読まれていない方のために説明しておくと、ダラスから来る時に着陸した空港)の他に空港があることを知らず、全然違う方向にバスが進んでいたためで、30分ほど乗り続け、半ば諦めかけていた時に、小型飛行機が飛び立つ光景が目に飛び込んできました。
到着したのは北ラスベガス空港なる小型機用の空港。
まぁ、さすがに契約社会だけに、こういう所はしっかりしているのかな、などとアメリカ人に対する考え方を改め(笑)、さっそく手続き開始。
やはり定番の観光スポットで、日本人がよく来るためか、ここでの手続きは全て日本語。
海外旅行をして、こういう場面に出会うといつも思うことですが、過去に遊び回ってくれた日本人にはいくら感謝してもし足りません。
当然、英語を聞き落としてあたふた、なんてこともなく、手続きと荷物のチェック、そして飛行機のバランスをとるために、座席を決める際の参考とするべく、体重を計らされた後、待つこと30分。
ようやく、私たちの乗る123便が飛ぶ順番が回ってきました。
すんなり乗り込ませてくれれば良いものを、機長との写真撮影をさせられ、買うつもりもないのに作り笑いをした後、機内に乗り込みました。
この飛行機、座席が両側に一列ずつ、合わせて30席弱の小さなもので、今まで乗客数が100人以下の飛行機に乗ったことがなかった私としては、少々嫌な予感がしていたのですが、とりあえずその予感を押し切るだけのテンションがこの時は残っており、良い感じで離陸開始。
こころなしかジャンボジェット機などよりは揺れるような感じがしつつも、無事に離陸すると、下方にラスベガスの町並みが広がるようになりました。
これはどこかで見たことがあると考えていたら、脳裏に浮かび上がってきたのが、シムシティという市長になって街を大きくしていくゲームで、その中のシナリオで入っている町並みそっくりだったのです(分かる人には分かってもらえると思います)。
過去にかなりはまっていたゲームだったので、そう言えばあったあったと嬉しくなってしまって思わず写真を撮り始めたが最後、そこからは普段飛行機に乗る時にやらないような姿勢で写真を撮ることに終始することになったのですが……これが失敗の始まり。
ラスベガスの町を離れ、下の景色に変化がなくなると、高くなっていたテンションも徐々に下がってきたのですが、それと時を同じくして頭が痛くなってきました。
やはり時折大きく揺れる感じが合わなかったのでしょう。
車を運転するようになって以来、全くと言って良いほど乗り物酔いになったことがなかったので、どんな症状になるのかもすっかり忘れていたのですが、頭痛と胃液が上がってくるような感じとくれば、嫌でも過去に困らされた記憶が蘇ってきました。
しかし、眼下にはグランドキャニオンに連なる自然が作り出した芸術品が広がり、せっかくここまで来ているのに弱っている場合ではないとばかりに、「自分は酔わない」と自己暗示でごまかしつつ、写真を撮り続けました。
その暗示が功を奏したのか、何とか着陸まではもったのですが、気分は非常に悪く足許も覚束ない……。
先が非常に思いやられるツアーの最初となりました。
つづく
|