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20130523(了) 絲山秋子/小説「袋小路の男」 ・小田切孝の言い分 ・アーリオ オーリオ 2004年10月/短編小説集/講談社(単行本)/中古 <★★★★> なんで読んだか、ついわけを書いてしまうのがバカらしいのですが・・・ 朝日の読書欄で「再読」というのが土曜日の別紙の中にあって、いろんなジャンルの本を見 直している。これは昨年9月のもので、 『ハードボイルドを読み直す・・・・「男のやせ我慢」』なんて括り方。 大きな本屋にお勤めの方(鎌田さんという)が紹介してくれているのは4冊。 ○D・ハメット/マルタの鷹(1930年) ○小鷹信光/私のハードボイルド(2006年) これは小説じゃない。 ○絲山秋子/袋小路の男(2004年) ○東直己/旧友は春に帰る(2009年) チャンドラーやロス・マクドナルド、マイケル・コナリー、ローレンス・ブロックなんかが出てこ ないのはいいとしても、3つ目は変ってるでしょ? それで切り抜いていた。(そしていつものとおり忘れかけていた。)曰く・・・ もう一冊は変化球。「絲山秋子は立派なハードボイルド作家である」として、鎌田さんは 『袋小路の男』を挙げる。芥川賞受賞以前に書かれた3作品を集めた短編集で、表題作 はじめ物語はすべて男と女のプラトニックな愛もしくはそれ以前を描く。これが、なかな かにハードボイルドな内容なのだ。ただしそれは、男の側からではない。男は飄々として クール、どこか世を厭う性格で、ハードボイルドの主人公向きだが、その男を、誰よりも 強い愛をもって手玉に取り操る女のほうが、見事に描かれている。「男からすれば、ただ もう女の強さと潔さとカッコよさの前にひれ伏すのみ」と鎌田さん。 ムムムと思った。で最近文庫じゃなくて単行本を見つけてしまった。目指して探していたわけ じゃないけど、目に付いてしまったのね。 上記解説も若干違う気がするし、そもそもハードボイルドの感じじゃないけれど、こんな男女 の描かれ方はワタシ初めて。多分そんなにゾロゾロあるタイプじゃないでしょ? 女の側からのハードボイルドとでも言うべきものなんで、だから‘変化球’なんやろね。 ちょっと驚きました。 男性は知らん振りしつつも興味津々で読むだろうが、果たして女性はどう読むんだろう。 (「なんだぁ、つまらない!」 なのかも) この作品は‘川端康成文学賞’というのを受賞している。でも、芥川賞系? オモロイ立ち位置 だよな。 一作目と二作目が一種連作。
その二作がともに面白かった。 ハードボイルドという言葉で括ることが正しい正しくないと気にする必要もないが、そう括って みれば読後の話も弾むんじゃない? たとえば三作三様の男の側のわけのわからぬストイシズム。それに対し、女の側のものも、 ‘なんじゃこれは!’なんよ。 男には書けないわ。 |
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2013年06月09日
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