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 米国が中国の意向で台湾に圧力をかけるケースが増えている。中国語で、「経美制台」と言う。米国が北鮮問題などで中国の協力を必要とする分、見返りに台湾問題で影響力を発揮する構図だ。10月8日の朝日新聞で、ワシントンから野嶋剛記者が伝えている。

 「新しい米中関係の形とも言えるが、抑えこまれる側の台湾には、対米不信が生じている。ホワイトハウス・国家安全保障会議のワイルダー上級アジア部長は、“クリステンセン国務次官補代理が、蕭万長氏に伝えた発言が、我々の立場だと、”と、記者団に述べた。

 クリステンセン氏の発言とは、先月中旬に、台湾の陳水扁政権が進める住民投票に対し、“米国の国益に反し、認められない”。“一つの国としての台湾の国連加盟を、アメリカは支持しない”など、異例の厳しい表現で批判したものだ。

 住民投票の成立を、“台湾独立への第一歩”とみて、武力行使もにおわせる中国の“警告”を、米国は深刻に受け止めている模様だ。イラク、北朝鮮以外は危機を起させない。住民投票は米国の安全保障問題だ、というのがアメリカの立場だという。

 9月中旬には、中国の台湾政策を担う陳雲林・国務院台湾事務弁公室主任が、ワシントンを訪れた。米中関係に詳しい台湾の林中武・元国防副部長は、“陳主任はここ5年、年に1度は必ず訪米している。北京がワシントンを使う効果を評価している証拠”と見る。

 米国から台湾への武器供与でも、“経美制台”は起きている。台湾は米国にF16戦闘機の改良型の売却を要請し、6月に予算も通した。米国防総省は、軍備拡張が著しい中国への対抗上、売却に賛成の立場。しかし、ホワイトハウスと国務省が応じる姿勢を見せない。

 在米台湾筋は、“対地攻撃能力をもつF16改良型は、中国に脅威。中国から米国に相当の圧力がかかった”と明かす。“経美制台”には、08年の台湾総統選を控え、中国が米国の背後に隠れるメリットもある。中国が強く出ると、台湾の有権者が反発するからである。

  強まる“経美制台”に、台湾では反発が強い。民進党首脳は“住民投票は止まらない。米国が文句を言えば言うほど、台湾は反米に傾く”と話している。」

 イラクとアフガニスタンと北朝鮮、アメリカが難問題を抱えているのは分かる。ただその処理に中国の力を借りるからと言って、文句を言わない同盟国を犠牲にすることは許されない。日本共産党首脳が中国共産党の首脳に、「日本を責めるにはアメリカを介せ」と悪知恵をつけて以来の、中国の外交姿勢だ。日本も台湾も主張すべきは主張すべきだ。そうでないと、米中にいいように利用されてしまう。

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