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原題:LE ROUGE ET LE NOIR 監督:ジャン=ダニエル・ヴェラーグ 原作:スタンダール 『赤と黒』 出演:キャロル・ブーケ (レナール夫人) キム・ロッシ・スチュアート (ジュリアン・ソレル) ジュディット・ゴドレーシュ (マチルド・ラ・モール) クロード・リッシュ (ラ・モール侯爵) ベルナール・ヴェルレー (レナール町長) モーリス・ギャレル (シェラン神父) Rüdiger Vogler (ピエール神父) Francesco Acquaroli (アルテミア伯爵) ストーリー: 明晰な頭脳と美貌に恵まれたジュリアン・ソレルは、皇帝ナポレオンに憧れ、立身出世を夢見る野心家の青年。 レナール町長の息子の家庭教師として住み込みで雇われたジュリアンは、レナール夫人に目をかけてもらい、出世の足がかりにしようとするが、製材所の息子という身分では士官になることが許されず、もう一つの権力者である聖職者を目指すことに…。 神学校の恩師、ピラール神父の紹介でラ・モール侯爵の秘書になったジュリアンは、侯爵の娘マチルドとの結婚にこぎつけるが、レナール夫人の思わぬ告発に遭い…。 先日、LaLaTVで後編を観る事ができたのですが、凄く面白かったです〜^^。 前回の記事で、かなり昼メロチックと書きましたが(^^;、基本はやはり完璧に美しいジュリアン(キム・ロッシ・スチュアート)を愛でるドラマかな?(笑) が、そのキム・ロッシくんが、ジュリアン・ソレルという人物を、それはもう見事に演じていて、後半は見応えのあるドラマになっていました。 スタンダールの原作は読んだことがないのですが、”題名の『赤と黒』は、主人公のジュリアンが出世の手段にしようとした軍人(赤)と聖職者(黒)の服の色を表していると言われている”とのこと。(wikipediaより) 本作はナポレオン失脚後のブルボン朝復古王政時代を背景にしているのですが、フランス革命で王政と封建制度が崩壊したのに、また以前のように貴族や聖職者を優遇する政策がとられていたのですね。 神学校を経て、有力貴族である、ラ・モール侯爵の秘書になったジュリアンでしたが、最初に言われたことは、”この部屋では一言も話すな。私の言うことをそのまま書けばよい。”ということでした。 生まれが貧しいと、話すことも思想を持つことさえ許されない…。 貴族社会でジュリアンが経験したのは、そんな理不尽な思いでした。 そんなジュリアンの前に現れたのが、ラ・モール侯爵の娘マチルド。 パリ一の美女ともてはやされるマチルドは、先祖の悲恋からマルゴ王妃に憧れていて、王妃の命日には喪服を着るほど(^^; その先祖というのが、デュマの原作を元にイザベル・アジャーニ主演で映画化もされた『王妃マルゴ』に登場する、ラ・モール伯爵(映画ではヴァンサン・ペレーズが演じてました)。 マルゴは、斬首刑に処せられたラ・モールの首を持ち帰り、秘密の場所に埋葬し終生愛したとされています。 美しく才能豊かに生まれたマチルドは、マルゴのようなドラマチックな生き方に憧れているようでした。 マルゴ王妃に憧れるマチルドと、尊敬するナポレオンと同じく、貧しいながらも立身出世を果たしたネイ元帥に憧れるジュリアン。 そのことは、二人のその後を暗示しているようでしたね…。 以下、ネタバレがありますのでご注意下さい 初対面で自分を蔑むような目で見たマチルドに反感を覚えたジュリアンでしたが、いつしか二人は惹かれあうようになります。 が、マチルドの気まぐれには振り回されっぱなし…。 そんな時、ひょんなことでイタリアの貴族、アルテミア伯爵と親しくなったジュリアンは、遊び人な伯爵の入れ知恵で、マチルドの心を掴もうとするのですが、その駆け引きが面白い! お似合いの婚約者がいるマチルドでしたが、凡庸さを嫌うプライドの高い彼女は、その策略にまんまと嵌ってしまうんですね(^^; それにしても私的に理解できないのが、マチルドにしろ、レナール夫人にしろ、激昂したジュリアンに剣や拳銃を突きつけられて初めて愛情を確信するというか…、”殺したいほど私を愛しているのね♡”となるんですよね(^^; だだのDVだと思うのですが…?(笑) レナール夫人を撃ったため裁判にかけられたことで、初めて公の場で発言することができたジュリアンですが、それには、ブルボン朝復古王政で復活した貴族などの支配階層に対する、作者スタンダールの強烈な批判も込められていましたね。 (王政復古で復活したブルボン朝は、1830年に起こった7月革命で再び消滅しました) 野心を捨て去ったジュリアンに残ったものは素直な愛情だった…。 本作は悲劇的な結末でしたが、ジュリアンもマチルドもレナール夫人も、それぞれに自分の生き方を全うしたと思いたいです…。 野心を抱きつつも優雅で、賢くも色っぽい。 ジュリアンを完璧に体現したと思われる、キム・ロッシ・スチュアートに拍手ですっ!! なんでも、本作のDVDが4月23日にリリースされるとか。 あぁ、イケメンにはお金がかかる…(笑) |

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あ〜LalaTVでこんなのやったんですね〜観たかった・・(ーー゛)
「赤と黒」と言うと、○十年前に宝塚で観たのをきっかけに本も読んだのですが、映画では何と言ってもジェラール・フィリップが印象的です。(これももうほとんど忘れていますが)
とにかくジュリアン・ソレルの妖しい魅力に惹かれますよね〜
今回のソレルのイケメン君もピッタリですね〜♪DVDで是非観たいと思います。
2008/4/3(木) 午後 7:50
あらまっ!Choroさんも原作お読みでしたか!
1830年代のお話ですが、恋の駆け引きとか、今観ても古さを感じませんね^^。
宝塚といえば、こちらの公演、今も演ってるんですね^^。
で、キム・ロッシくんは、間違いなくイケメンですので(笑)、DVDがリリースされたら是非^^。
2008/4/4(金) 午後 9:44
>あぁ、イケメンにはお金がかかる…
わかります!^^;私もさっそく4月23日発売のDVDは、検討させていただきます!Kimさんお勧めのDVDに間違いはないですから・・
昂したジュリアンに剣や拳銃を突きつけられて初めて愛情を確信する・・う〜ん,このへんは、やはりフランス人独特の考え方かもしれませんね。人生すべて恋愛ですから・・。
2008/4/5(土) 午後 6:15 [ nomad ]
私もこちらは早速予約しましたとも〜(^^;
先週は、ダーシーさまの真面目が肝心が届きましたし、最近家族に”また何か届いてるよ”って、イヤミ言われます(^^;
で、フランス映画を良く観るようになって、フランス人ってちょっと違うと思い始めてます…。 そっか、人生すべて恋愛なのですか…、ナルホド。
2008/4/6(日) 午後 9:25
フランス人は愛に生きています!なんと言ってもバレンタイン・ディには彼女に愛の詩をプレゼントするのですから・・。日本の男どもでは、考えられないことですよ!
あと友人のフランス人男性は、結婚は慎重にしないと・・だって僕はクリスチャンだから、離婚は一回しかできないからね。と(T_T)
ったくフランス人ですよ〜。
2008/4/10(木) 午後 6:45 [ nomad ]
あ!いーないーな真面目が肝心はDVDがでているのでしょうか?ルパさまとダーシーさまでしたっけ??感想楽しみにしています;;
2008/4/10(木) 午後 6:46 [ nomad ]
詩を嗜む習慣というのは、アメリカ映画を観ても出てきますが、あまりお洒落じゃないって言うか、結構小恥ずかしかったりします(^^;
そこら辺、フランス人でしたら、スマートにキザに言っちゃうんでしょうね〜;;;
フランス人の結婚に関しては、確かジョニデ&ヴァネッサも結婚してないし、アレジ&ゴクミもそうだったかと。 それで社会に受け入れられるっていうか、子供が惨めな思いをしないのなら、フランス男は家庭に向かなそうという印象もありますし、それはそれでいいのかもですね。
ってか、オゾン監督の『ふたりの五つの分かれ道』を観たとき、フランスの離婚手続きも面倒くさそうと思ったのでした(^^;;;
2008/4/12(土) 午前 1:43
お久しぶりです。”Le rouge et le noir"の中で、「殺したいほど愛してる」は日本人には解りにくいですよね。
ラテンヨーロピアン男にとって、好きな女を殺す事は他の男のものになるぐらいなら殺してしまおう・・・。完全に自分のものにしたいから。カルメンのドン・ホセも最後にはカルメンを嫉妬で殺しますよね。殺した男もそのままでは済まないし。
ラテンヨーロピアン男は、嫉妬心が物凄く強いです。昔、イタリア人の私のパートナー(カレシじゃないけど、一緒に出歩く男の子)、私が他のチョィ有名なミュージシャンの食事の誘いを受けたら、そのパートナー君、物凄く怒ってる。ヤキモチです。でも、一緒に行動してたイタリア人の女の子が「でも、殺されなかったんでしょう?」ってニヤニヤで言った事があります。ラテンヨーロッパの男は自分の命をはれるほど、愛してる女市か殺そうとしません。
2008/5/20(火) 午後 0:08 [ leigh ]
KIM ROSSI、KISSがメチャクチャ上手いですね〜。イタリアの男は「見つめ合う目と絡め合う口」でKISSするから。KIM ROSSIに、KISSされたら身体が溶けてしまいそう。ラテンヨーロピアンの男にとって、「愛した女に快感を与える奉仕」こそ、勲章。あと、ラテンヨーロピアン男はマザコンが多い。レナール夫人を若いマチルドより愛したのは、彼女は”初めての女”であり、完全に自分のものに出来ない(人妻)、彼女の母性でしょう。マチルドは、ジュリアンの子を妊娠したので、ジュリアンにとっては「恋」の対象じゃなくて「妻」になっちゃったと思います。ジュリアンは殺そうとしたからこそ、レナール夫人を愛する気持ちが強まった。女を殺そうとして傷つけた自分を許せなかったから、敢えて死を望んだんでしょうね。それが、本当に夫人を愛していた証拠なのですから。
2008/5/20(火) 午後 0:24 [ leigh ]
leighさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
そっか、殺したいほど愛しているというのは、自分の命をも懸けるほど愛しているということなんですね〜。
で、キム・ロッシはイタリア人ですが、ジュリアンはフランス人で、フランスがラテン?と思ったのですが、そうですよね、フランスはローマ帝国に支配されていたこともあるし、イタリア、スペインに挟まれていて、ラテン系じゃないという方が考えにくいですよね。
ジュリアンがマチルドよりレナール夫人を愛していたのは、わかったし理解できました。 原作は読んでいないのですが、母親は早くに亡くなってしまったのでしょうか? ドラマを観る限りでは、母親の愛情を十分受けることができなかったのが、孤高な性格にも現れているように思いました。
そういえば、イタリアに在住のブロ友さんが、イタリア男はマザコンが多いと記事にされていて、男の子を持つ母親としてコツを伝授していただきたいと思ったのですが(笑)、民族的なものなのでしょうか?
2008/5/21(水) 午前 8:02
お返事有難うございます。KIM ROSSIは”Le rouge et le noir"が、一番綺麗に撮れてますよ。
私は「赤と黒」を50回以上読んで来ました。もう、解らなくって、解らなくって・・・。あの役を、若干26〜7歳で作ちゃったKIM ROSSIってレナール夫人が、獄舎に会いに来た時の顔が子供に戻ってる。ドラマの中で、顔がどんどん大人になってます。上手い俳優ですね。大好き!
ジュリアンの生い立ち
ジュリアンは出生時に母を亡くし、木挽きの文盲で粗野な父と二人の兄にずっと虐待されて育ちました。近所のナポレオン戦争で名を成した老軍医にラテン語、思想の教育を受けて、ドラマの始めに兄が取り上げようとした本は、老軍医の遺産の一つの「セント・ヘレナ日記」で一番の愛読書でした。頭脳明晰ゆえに、ラテン語聖書を暗記、シェラン神父に可愛がらました。
外見は、濃い茶色のウエーヴの強い髪と黒い目を持ち、おでこが狭いので、見上げるようにするとちょっと意地悪に見えるけど、細くしなやかな身体を持ち、町の娘達に騒がれるほどの美少年です。→ロリショタ系かな?
2008/5/22(木) 午後 0:43 [ leigh ]
男って、表現の仕方が文化によって違うだけで、みんなマザコンなんじゃないですか?だって、利害抜きで最後まで自分の味方になる人は母だけでしょ。だから、レナール夫人を自分の庇護者のように慕っていたと思います。ジュリアンはレナール夫人に命令ではなく請うでしょ。でも、マチルドには命令します、夫だから。マチルドは「自分の血を分けた子」を生む女だから、なるべくそっとしておいて、元気な子を生んで貰いたい。ヨーロッパの男にとって、「血」はすごく大事なんです。教育も父親が主体です。
普通、男って、妻に母も姉も求めて子供も生んでもらうのですが、ジュリアンは、母がいなかったから、レナール夫人は庇護者として、マチルドは自分の子を生む妻として違った愛し方をしたのでしょう。当時の貴族は政略結婚でしたから、レナール夫人は初めて命がけの恋を体験し、マチルドは、ジュリアンの子を身ごもり生むことに誇りを持っていたと思います。
2008/5/22(木) 午後 0:58 [ leigh ]
leighさん、こちらこそ、お返事ありがとうございます!
私も日本で観ることが出来る作品は一通り観ましたが、『アパッショナート(Senza pelle)』も内容的には凄く良い作品だと思うのですが、仰るとおり、『赤と黒』は美しいキム・ロッシをうっとり堪能できますし、私も一番好きです^^。
で、原作を50回以上もお読みになったなんて! 素晴らしいです!!
私は大好きなジェーン・オースティンの『高慢と偏見』ですら3,4回かな(^^;
やはりジュリアンは母親の愛情を知らずに育ったのですね…(T^T) ドラマではそこの部分がわからなかったので、レナール夫人への特別な愛情がわかりにくかったのかも知れませんね。
が、前回のコメントにも書いた通り、キム・ロッシの演技は、そんなことが充分想像できるもので、ほんと素晴らしいと思います^^。
2008/5/23(金) 午前 9:11
ところで、原作のジュリアンのルックス、ロリショタ系ですか!(笑) そっか、黒い瞳なんですね。 キム・ロッシは薄いブルーグレーですもんね。 そのためか三白眼ぽく見えるときがあって、そんなときはちょっと意地悪っぽく見えますね(笑)。 でも、レナール夫人やマチルドを愛する瞳はとてもスウィートで、うん、ほんと表現が上手い俳優さんと思います^^。
で、レナール夫人には請い、マチルドには命令…。 あ、ナルホド!
ヨーロッパ人にとって「血」が凄く大事というのは、映画などでコスチューム劇を観ていてもよく出てくるので頭では理解できても、私は実際には目の当たりにしたことがないので、感覚としてはイマイチわからないかな…(^^;
でも、ラストの方、マチルドがちょっと気の毒だったりしたのですが、「血」の部分で強くつながっていたということですよね。
leighさん、今回は、詳しい解説をありがとうございました!!
疑問に思いつつも、そのままにしてしまった部分が多かったのですが、作品に対する理解が深まりました^^。
2008/5/23(金) 午前 9:27