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製作:2006年 ドイツ 原題:DAS LEBEN DER ANDEREN / THE LIVES OF OTHERS 監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク 出演:ウルリッヒ・ミューエ(ヴィースラー大尉) マルティナ・ゲデック(クリスタ=マリア・ジーラント) セバスチャン・コッホ(ゲオルク・ドライマン) ウルリッヒ・トゥクール(ブルビッツ部長) ストーリー: 1984年、壁崩壊前の東ベルリン。国家保安省(シュタージ)の局員ヴィースラー大尉は国家に忠誠を誓う真面目で優秀な男。ある日彼は、反体制的疑いのある劇作家ドライマンとその同棲相手の舞台女優クリスタを監視し、反体制の証拠を掴むよう命じられる。さっそくドライマンのアパートには盗聴器が仕掛けられ、ヴィースラーは徹底した監視を開始する。しかし、音楽や文学を語り合い、深く愛し合う彼らの世界にヴィースラーは知らず知らずのうちに共鳴していくのだった。そして、ドライマンがピアノで弾いた“善き人のためのソナタ”という曲を耳にした時、ヴィースラーの心は激しく揺さぶられてしまうのだったが…。 allcinemaより 初公開年月:2007/02/10 本作は、アカデミー賞で外国語映画賞を受賞し、一躍有名になったのですが、昨年の12月初めに発表された、ヨーロッパ映画賞のノミネーションのあたりから、映画賞の常連になり、気になっていた作品です。 ベルリンの壁の崩壊(1989年)前の、1984年の旧東ドイツ。 「社会主義統一党」という政党により支配された独裁国家で、国家保安省(シュタージ)の監視下にあった国民。 映像に映し出されたのは、寒々とした風景に、親しい者同士でも監視し合うといった、自由を奪われピリピりとした人々。 この映像が、たった20年程前の東ベルリンを忠実に再現したものだなんて……。 この映画で一番ショックだったことかも知れません。 シュタージの講師も務める模範的局員のヴィースラー大尉は、常に人を疑い監視する毎日で、顔に表情もありません。 余計なものなど一つもない閑散とした部屋に帰り、一人質素な食事を摂る毎日。 そんなヴィースラーが、劇作家ドライマンとその同棲相手の舞台女優クリスタを監視することで、仲間と音楽や文学を語り合い、恋人と愛を交わす二人に、次第に内面に変化が起きるところが見所でした。 一見表情に乏しいヴィースラーの、微妙な内面の変化を見事に表現していたウルリッヒ・ミューエは良かったですね! 映画を観る前は、凄く評価が高い作品ということで、激しく心揺さぶられるのかと思ったら、実際に観てみると静かな映画でした。 が、その静けさで、かえって、監視し、されることの不気味さや、自由を奪われることの恐怖が、じわじわと伝わってきました。 そして、この映画のラストは、私的にかなりのお気に入りなのですが、ヴィースラーにふさわしいというか、監視員として裏で生きてきた彼らしく、表立った派手なものは何も無くても、心の中で噛締めるような終わり方が心に沁みました。 |

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