Kim's Room

ご無沙汰しておりますが、元気にしております。 2011.04.08 kim

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製作:1995年 イギリス
原題:THE BUCCANEERS
監督:フィリップ・サヴィル
出演:カーラ・グギーノ   アナベル
    アリソン・エリオット   ヴァージニア
    ミラ・ソルヴィノ   コンシータ
    リア・キルステッド   リジィ
    シェリー・ルンギ   ミス・テストヴァリィ(家庭教師)
    ロナン・ヴィバート   リチャード(侯爵家次男:コンシータの夫)
    マーク・タンディ    シアダウン(侯爵家長男:ヴァージニアの夫)
    ジェームズ・フレイン   ジュリアス(公爵:アナベルの夫)
    グレッグ・ワイズ   ガイ(政治家:アナベルの愛人)
    リチャード・ハウ   ヘクター(資本家:リジィの夫)

ストーリー:
【第1回】 1870年代アメリカ。裕福な家庭に育ちながらも、伝統的な家柄ではないために、アメリカ社交界でデビューできずにいた娘たちがイギリスの上流階級を目指す。 仲良し4人組のヴァージニア、アナベル、コンシータとリジィは結婚適齢期を迎えた。 一番早く縁談が決まったコンシータは、イギリス貴族のもとへと嫁ぐことに。 ほかの三人も、彼女を頼りにイギリスへと渡り、地位と名誉を持つ結婚相手を探し始める。
【第2回】 美しい4人はたちまちイギリス紳士たちの注目の的に。 コンシータは、夫が留守がちで時間をもてあまし、ヴァージニアとシアダウン卿の縁組みを企てる。 そして、ヴァージニアは見事、アメリカ人として初の侯爵夫人の座を射止めるのだった。 公爵ジュリアスはアナベルの美しさに目を奪われ、求婚する。
【第3回】 コンシータ、ヴァージニア、アナベル、リジィの4人は、それぞれ結婚相手を見つける。 しかし、ヴァージニアは、財産目当てで自分と結婚した夫の愛人問題で深く傷つく。 コンシータの夫は、遊びほうけたあげく梅毒にかかっていた。 そんなコンシータは、愛人マイルズに心のよりどころを求めるようになる。 やがて、彼女はマイルズの子を宿していることに気づく。 アナベルの夫は、彼女のことを、跡継ぎを絶やさぬようにするための道具としかみていなかった。 彼女たちが夢見ていた結婚生活とはほど遠い現実。限界に達した時、アナベルはある決心をする・・・。
【第4回】 アナベルは、リジィの家にいられなくなったことで、ロンドンを出る決意をする。 再び夫ジュリアスとの息苦しい生活を送ることになったアナベルは、なんとか愛するガイへの想いを断ち切ろうとする。 そんな矢先、偶然ジュリアスの驚くべき秘密を知ってしまい・・・。  LaLaTVより


タイトルの”バカニアーズ”とは、”海賊”という意味だそうですが、英国の上流階級に乗り込んだヴァージニア、アナベル、コンシータ、リジィの4人のアメリカ娘たちに付けられたあだ名ですね。
ヴァージニアとアナベル姉妹の父は、南北戦争後ウォール街で成功し、鉄道会社などを持つ新興階級。 姉妹の母親は、娘達を社交界にデビューさせようと英国出身で良家の子女専門の家庭教師を雇います。 財産はあってもニューヨークの社交界でパッとしない姉妹に、ミス・テストヴァリィは、英国貴族と結婚するコンシータを頼り、ロンドンの社交界にデビューさせることで箔をつけようと提案するのですが…。

本作は、怖いもの知らずなアメリカ娘達を通して、様変わりしつつあったヴィクトリア朝後期の英国の貴族社会を描いたものですね。
が、当初はアメリカ娘たちが主人公ということでドラマに対する興味も期待もあまりなく、録画もしていなかったのですが、観始めるとサスガBBC制作、いつもながらロケーションに衣装はため息が出るほど素晴らしいです! それに、立派な紳士は働かない!? 私的にもいろいろ不思議だった英国貴族についてじっくり描いているのも興味深いものでした。
ということで、LaLaTVでは、297分ものドラマを4回に分けて放送していたのですが、回を追うごとに面白くなり、かなり嵌って観てしまいました。


  以下、ネタバレしてますので、未見の方はお気を付けください<(_ _)>


結婚は財産目当てと開き直って自堕落な毎日を送る侯爵家の兄弟。
次男リチャードと結婚したコンシータは、実は実家に財産はあまりなく、彼女も財産目当ての結婚だったりして、遊んでばかりの夫に、自分も愛人を作ったりで、どっちもどっちなトホホな夫婦(^^; 
長男のシアダウンと結婚したヴァージニアは、愛されてプロポーズされたと思ったのに、結婚当日に財産目当てだと宣言されてしまい、妊娠中でもあるのにかなり可哀想…。 やがてヴァージニアの父親も破産してしまい、彼女の実家の財力を頼りにしていた侯爵家は、破産の危機に陥ってしまいます。

一方、公爵ジュリアスに求婚されたアナベルはというと…。
彼女は、貧乏貴族だけど誠実なガイと惹かれあうのですが、ガイはジュリアスがアナベルに求婚することを知ると距離を置くように南米に渡ってしまうんですね(ガイの立場を考えると当然?^^;)
歴史あるものへの愛着とか、ジュリアスとも共通点があるように思えたアナベルは公爵夫人となるのですが、自分の前でも夫と言うよりは公爵なジュリアスに違和感を感じてしまい、そんな不信感はますます募るのでした。
そんな時、ガイが帰国し、二人は愛情を確信するのですが、アナベルの公爵夫人という立場はあまりに大きく二人の前に立ちはだかります。
公爵家での息苦しさにリジィを頼りロンドンへと飛び出してしまったアナベル。 ジュリアスや周囲の説得などで一度は公爵家へと戻るのですが、寝室は別々なのが公爵家の伝統といっていたジュリアスの秘密を見てしまい絶望の淵へ…。
チャリティイベントで再会したガイとアナベルは貴族社会を敵に回して駆け落ちしてしまうのでした。

アナベルが信頼し何かと頼っている家庭教師のミス・テストヴァリィ。
本作は4人のアメリカ娘達を見守る彼女の目線で描かれていたのですが、ミス・テストヴァリィがアメリカに渡ったのにも英国での生き難さがあったためでしょうね。 そんな彼女なので、アメリカ娘達の型破りさが小気味良かったりするのでしょう。
ジュリアスの秘密を知り、すっかり生気をなくしたアナベルに、ガイを引き合わせてしまったのも実は彼女。 二人が駆け落ちしてしまったことで、彼女も居場所をなくしてしまうのですが、一方で貴族社会から飛び出した二人を応援する気持ちもあったりするのですよね。

ところで、愛人宅に入り浸りなシアダウンと結婚してしまったアナベルの姉ヴァージニアはというと、したたかに夫を取り戻し、息子は侯爵家の跡取り。 英国人以上に貴族社会に馴染んでいたりします(^^;
コンシータも放蕩の挙句梅毒にかかってしまったリチャードを見捨てることなく一緒にいましたね。
で、リジィはというと、彼女は資産家のヘクターと結婚するのですが、貴族と結婚できなかった?しなかった?彼女が、結局一番幸せで経済的にも安泰のように見えるのに、時代の変化を感じますね…(^^;
4人のバカニアーズたちは、貴族社会で深く傷つき…、でもしたたかに立ち直り、それぞれの道を逞しく歩んでいくのに、ラストは清々しさを感じたドラマでした。


キャストは、ヒロインのアナベルにカーラ・グギーノ。 彼女は『スパイ・キッズ』のママで有名なのかな。 本作は1995年の作品ということで、彼女も可愛い〜;;; 屈託のない明るさが魅力のアナベルなのに、結婚してからは一転して暗い表情に…。 彼女も幼くお伽噺のような世界に憧れて結婚してしまったと後悔していましたが、姉達のように爵位が目当ての結婚だったら諦めとともにジュリアスとも上手くやっていけたかもなのに、そんなところには全く関心がなかったために、公爵家に留まる理由を見つけられなかったのでしょうね…。

で、私的にこのドラマが殊のほか気に入ってしまったのは、ジュリアス役がジェームズ・フレインだったためかもしれません。 彼のことは最近アメリカのドラマのゲスト出演などで見かけることが多いのですが、ちょっとクセのある役が定番ですね。 本作では、カーラ・グギーノに負けず劣らず若くて、思わずニヤニヤしてしまったのですが、内面の幼さと、趣味の時計みたいに、まるで”公爵マシン”と化した不気味さがが同居した感じがクセになってしまします(^^;
…にしても、出合った頃のジュリアスとアナベルはお似合いのカップルに見えたのに…。 二人の悲劇が私的には残念でした;;;
あ、そう言えば、可愛い〜子犬をダシに使ってのプロポーズは反則ですよね〜 ってか、やるじゃんジュリアスと思ってしまった(笑) ワンコを飼える人であれば、この手はかなり有効かもしれません!?

あと、アラン・リックマンに雰囲気が似ている、リチャード役のロナン・ヴィバートは、やはりちょっと前に観たBBC制作のドラマ『紅はこべ』シリーズで、フランス革命の冷徹な指導者ロベスピエール役を演じていた俳優さんでしたね。

そうそう、フランス革命と言えば、本作での会話に、”貴族を斬首台に送ったフランス人と違い、英国人は今でも彼らとテーブルを共にしたいと思っているのさ”というのがありましたが、そういえばそうですね。 フランスの貴族制は廃止されましたが、英国には残っているのでしたよね。 英国貴族に人徳があったためか、英国人が我慢強いのか…? って、相続についてはオースティンの小説などにも度々出てきますが、相続を厳密にルール化して財産や権力が分散しないように工夫したためでしょうか?


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