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原題:GOYA'S GHOSTS 監督:ミロス・フォアマン 出演:ハビエル・バルデム (ロレンソ神父) ナタリー・ポートマン (イネス・ビルバトゥア/アシリア) ステラン・スカルスガルド (フランシスコ・デ・ゴヤ) ランディ・クエイド (国王カルロス4世) ミシェル・ロンズデール (異端審問所長) ホセ・ルイス・ゴメス (トマス・ビルバトゥア) マベル・リベラ (マリア・イザベル・ビルバトゥア) ストーリー: 時は18世紀末、スペイン国王カルロス4世の宮廷画家に任命されたフランシスコ・デ・ゴヤ。画家として最高の地位に登り詰めながらも、常に現実の社会と向き合い、人間の真実を見つめ続けた画家。1792年、ゴヤは2枚の肖像画に取り掛かっていた。1枚は裕福な商人の娘で天使のように純真な魅力にあふれた少女イネス。もう1枚は威厳に満ちたロレンソ神父。そんな中、カトリック教会では、ロレンソの提案で、形骸化していた異端審問の強化が図られていた。そしてある日、イネスは居酒屋で豚肉を嫌ったことからユダヤ教徒の疑いありとして審問所への出頭を命じられてしまう。 allcinemaより 初公開年月:2008/10/04 絵画に疎い私的には、ゴヤの名前は画家としてよりスペインのアカデミー賞といわれる”ゴヤ賞”の由来として知っていたり…(^^; が、本作は『アマデウス』のミロス・フォアマン監督、『ノーカントリー』でアカデミー賞はじめ、前回の映画賞レースの助演男優賞を総なめしたハビエル・バルデム主演とあって、是非観たいと思っていた作品です。 コスチューム劇が好きな私ですが、フランス革命〜ナポレオン戦争あたりのヨーロッパ史は特に興味深い時代。 ゴヤが活躍したのは、まさにその時代で、宮廷画家としてスペイン王カルロス4世などを描いた他、ナポレオン戦争時代にはフランス軍のスペイン侵攻を描いた絵を多く残しているのだとか。 が、本作の主人公は架空の人物のロレンソ神父。 カトリック教会の有力な神父で、教会の力を復活させるために異教徒や無心論者の異端審問の強化を提案しながら、自らは拷問により”自分は猿だ”と告白し、行方をくらましてしまう…。 やがてナポレオンがスペインに侵攻し、兄を皇帝に据えると、その側近として現れまた権力を行使するしたたかな人物です。 そして、そんな時代やロレンソ神父に翻弄される女性イネス。 彼女も架空の人物ということですが、裕福な商人の娘として生まれ、若く美しく、何不自由のない生活だったものが、教会の突然の異端審問の強化で、ユダヤ教徒とされ投獄されてしまうんですよね。 彼女はゴヤのミューズとして何枚もの絵に描かれた女性ということで、ゴヤとロレンソを繋ぐ重要な人物という設定でした。 本作は、架空の人物達を主人公に据えながら、ゴヤの目線で描かれた脚本が見事でしたし、ゴヤの絵を多用した映像といい、キャストといい、申し分のない作品でしたが、坦々と時代を描いている印象で、ガツンとしたインパクトとか感動とかを感じる作品ではないのが、(私的には満足したのですが)世間的な話題作にならなかった原因でしょうか? 英国の映画やドラマを好んで観ている私ですが、フランス革命やナポレオン戦争は英国的にも身近な戦争だったために、本当に多くの作品に出てきますし、私も何度も記事にしてきました。 特に、ナポレオン軍のスペイン侵攻は、ショーン・ビーン主演の『炎の英雄シャープ』シリーズでみっちり観たのですが、本作ではスペイン側から観ることができたのも興味深かったです。 ハビエル・バルデムが演じたロレンソのような狡猾な人物も『炎の英雄シャープ』にも出てきて、”そうそう、こんなヤツがシャープを苦しめるのよ;;;”と思ったりして(^^; ゴヤの絵的には、最初に書いたように私は有名な絵を数枚しか知らなかったのですが、王家を描く際にも”ありのままに”描いていたりしていたのにゴヤの信念が感じられましたね(^^; 劇中でも沢山の作品を観ることができたのですが、これからゴヤの作品を目にする機会があったら、時代背景などもよく分かったのでより興味深く観ることができると思います。 |

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