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原題:OLIVER TWIST 監督:トニー・ビル 出演:リチャード・ドレイファス(フェイギン)、イライジャ・ウッド(ドジャー)、アレックス・トレンチ(オリバー・ツイスト)、デヴィッド・オハラ(ビル・サイクス) ストーリー: 19世紀の英国、救貧院の前で行き倒れた母親から生まれたオリバー少年は、わずかなお粥のおかわりを求めたばかりに救貧院を追放されてしまった。母親が身につけていたとされるロケットには、女性の肖像画とロンドンの住所が刻まれていた。母親の手がかりを求めてロンドンを目指したオリバーだったが、やっとたどり着いた時は、飢えと疲れで一歩も動けなくなっていた。そんなオリバーをスリの少年ドジャーが助け、窃盗団を仕切っているフェイギン老人の家へ案内した。ある日、無実の罪で捕まってしまったオリバーは、心優しい女性に助けられ彼女の屋敷へ招待された。その家には母親が持っていたロケットの中にあった女性の肖像画が掛けられていた。 ネタバレですので、ご注意ください <(_ _)> ディケンズの『オリバー・ツイスト』なのですが、こちらは、アメリカで子供向けに作られたTVドラマみたいですね。 とても分りやすく、すっきりしていて良かったです。 しかも、ドジャーがイライジャ・ウッドでビックリ(@@! 私は、お正月明けに公開された、ロマン・ポランスキー監督の『オリバー・ツイスト』も観ましたし、その前後に、ナナメ読みもいいとこですが一応原作も読みました。 ポランスキー監督の作品は映像的に素晴らしいし、独特の切り口で描いていているところが面白かったのですが、棚ボタみたいな形でオリバーが幸せになってしまって、あれれ?と思ったり、フェイギンが憐れだったりで、原作とは違う味がしたのでした;;;(でも、ポランスキー監督のは、映像を見ているだけで胸が一杯になるんですね^^。フェイギンについて考えさせられるあたり、大人向けの作品のような気もします。) で、このTV版なのですが、私が原作を読んで感じたイメージに近く、すんなりと受け止めることができました。 冒頭、臨月の若い女性がお腹を抱えながら、救貧院の前まで来て倒れてしまいます。なんとか出産するものの、肌身離さずつけていたロケットを生まれたばかりの赤ん坊に残して亡くなってしまいます。この部分、ポランスキー監督作品にはなかった部分なのですが、凄く重要なエピソードだと思うんです。これによって、オリバーの母がそれなりの身分だったことが分るからです。満足に食べさせてもらえない救貧院にあっても、フェイギン率いるスリ団の仲間になっても、失われることがなかった清く正しい心。この子は違うと思わせる気品のようなものは、母親から受け継いだものなのですよね。 そして、フェイギンは、オリバーに食事や眠る場所を与えてくれますが、それはオリバーを利用するためだという風に、割り切った描き方をしています。 なので、オリバーが実の祖父であるブラウンロー氏の元へ帰ることができたのも、当然のことなんですね。正しい行いをしていれば、きっと報われるという、明快なメッセージです。 (逆もまた然りで、本作で印象に残ったスリ団のリーダーのドジャーは、オリバーのことを何かと気にかける、いい兄貴分として描かれているのですが、悪いことをしているので、やはり捕まってしまいます。) 上下巻に分かれている原作を、わずか92分にまとめているので、要点をかいつまんだという形で、本筋と関係のないエピソードはばっさり切り取られていましたし、ロケットペンダントの扱いをちょっと変えて、母親の身元を辿りやすくしていました。また、オリバーがブラウンロー氏に引き取られた時点で終わってしまっていて、フェイギンも脇役の一人になってますが、子供に『オリバー・ツイスト』を見せるには最適な作品かと…。(私はスカパーで観たのですが、レンタルもできればいいですね。)
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