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原題:TEN MINUTES OLDER: THE TRUMPET アキ・カウリスマキ、ビクトル・エリセ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ジム・ジャームッシュ、ヴィム・ヴェンダース、スパイク・リー、チェン・カイコーという、7人の映画監督が“結婚・誕生・進化・孤独・死・運・郷愁”という誰にでもいつかは訪れる出来事を題材に、人生の意味を10分間に凝縮して描いたコンピレーション映画。 このほかに『〜GREEN イデアの森』というのがあり、こちらはベルトリッチ、ゴダール監督作品など。 全部で15名の監督作品からなる映画です。 監督:アキ・カウリスマキ 出演:カティ・オウティネン、マルック・ペルトラ ストーリー:ロシア。初老の男は、共同経営者に、シベリアに行くので仕事を辞める、と告げる。 レストランで男は、ウエイトレスの女を呼び、シベリアに一緒に行ってくれないかとプロポーズをする。 駅で結婚指輪を買い、シベリア行きの汽車に並んで座る二人。 『過去のない男』でも主演の2人の、ラブストーリー。 10分で結婚を決めたのは、多分ウエイトレスの女性ですね。 たる〜い雰囲気の映像といい、レストランで演奏しているバンドの曲といい、モロにカウリスマキ・ワールド! ■『ライフライン』 監督:ビクトル・エリセ 出演:アナ・ソフィア・リャーニョ、ペラヨ・スアレス ストーリー:田舎の静かな昼下がり。ぐっすり眠る新生児と母親。 規則正しく聞こえてくる音は、時計が時間を刻む音、草を刈る音、金槌の音…。 平和な時間が過ぎていく中、突然あらわれた、新生児のお腹のシミ。 そのシミ(血)はどんどん広がっていく…。ついに泣き出す赤ちゃん。 驚く母親の”私の赤ちゃんが死んじゃう!”の叫び声で、急いで駆けつける人々。 臍の緒を結びなおしてひと安堵。”どうして死のうとしたの?”と赤ちゃんに問いかける母親。 そして、また、もとの静寂が…。誕生したばかりの赤ちゃんに「死の危機」がせまった10分間。 素晴らしい!!たった10分の映画なのに、それも、とてもとても静かな映画なのに、いろいろ考えてしまう作品。 REDの中では一番のお気に入りです。 ■『失われた一万年』 監督:ヴェルナー・ヘルツォーク 出演: ストーリー:ブラジルのジャングルの奥地、謎の放浪民族ウルイウ・ワウワウ族が入植者から土地を守っていた。文明とは無縁で裸で暮らす少数民族。彼らに接触した文明は急速に彼らの生活を変え、水疱瘡や風邪で部族の大半が死んでしまったらしい。 それから20年。部族を探して久々に訪れてみると、そこには一万年の進化が! しかし、部族の長老達が現在の便利な文明を喜んでいる様子はない。昔の自慢話をするときだけ生き生きとしている。 一方、一族の甥は、ポルトガル語を話し、ブラジルの街で暮らすことを夢見ている。 隔絶されていた頃の、止まっていた時間と、文明がもたらした、急速な時間の流れ。本当の豊かさとは? ■『女優のブレイクタイム』 監督:ジム・ジャームッシュ 出演:クロエ・セヴィニー ストーリー:10分間の休憩でトレーラーに戻ってきた女優。 煙草を吸い、ボーイフレンドと携帯で話していると、髪のチェック、マイクのチェック、食欲のわかない食事を運ばれ、休む間もないまま、出番だと声が掛かる…。 これまた、ジャームッシュ監督らしい作品だと思いました。プライベートな時間なはずなのに、次々にやってくるスタッフで、リラックスすることができない女優。でも、優しい性格の彼女は、彼らをねぎらい、指示に従うのだが、ちょっとした苛立ちとかやりきれなさを、食事の中にねじ込んだタバコで表している(いいことではありませんが^^;)。こちらも好きな作品です。 ■『トローナからの12マイル』 監督:ヴィム・ヴェンダース 出演:チャールズ・エステン、アンバー・タンブリン ストーリー:誤ってドラッグを大量に摂取してしまった男。彼は、胃の洗浄のため病院へかけつけたが、閉まっていた。 止むを得ず隣町の病院を目指すが、ドラッグが強く効いてきて、運転もままならない。 遂に運転できなくなってしまった男は、偶然通りかかった少女に、病院へ運んで欲しいと、薄れ行く意識の中で頼んだ。 死へまっしぐらの10分間? ドラッグは怖い〜〜〜(><) ■『ゴアVSブッシュ』 監督:スパイク・リー 出演: ストーリー:先の大統領選挙の際に、何が起こったのか…。主にゴア候補の関係者の証言シーンを積み重ねて作ったドキュメンタリー映画。 選挙が接戦であったにも関わらず、マスコミを通じていち早く勝利を宣言するブッシュ。その宣言に追随するマスコミ報道。ゴアは敗北宣言を行うことを決めるが、しかし、選挙スタッフは接戦であること、また、黒人票を巡る取り扱いに疑惑があることなどから、ゴアに敗北宣言を思い留まるように説得する。 表面的なマスコミ報道しか知らないので、影でどのような問題が、疑惑があったのか、興味深い作品でした。 ■『夢幻百花』 監督:チェン・カイコー 出演:フオン・ユアンチョン、グン・ラ、リー・チアン ストーリー:北京。引越しをしてくれないかと頼んできた男。男のいう住所に行ってみても、一本の木があるだけで何もない。でも、男はここにあるものを運んでくれないと料金は払えないという。仕方無しに、男のいうとおりに運んだふりをする業者。引越しが終わり、トラックを走らせると、そこにはドアがあるから気をつけてと。確かにそこでトラックはスタックしてしまった。車から降りた引越し業者達に見えたものとは…。 都市開発が進んでいる北京で、急激な変化がもたらした時間の歪み…。御伽噺のような物語でした。
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