直球オヤジの自由奔走生活

早期退職しもう7年。ストレートな言動とせっかちな性格に合わせ、関心事や趣味も多く、部屋でジッとしていられない。今日も東へ西へ!

全体表示

[ リスト ]

しまなみ海道のサイクリングコースは、多くのサイクリストに大絶賛されているが、本当に素晴らしいのは橋の部分だけ。それ以外はさほど大したことはない。これって、まるで人の人生のようではないか?

しまなみ海道は決して一本道ではなく、様々な迂回ルートやオプションルートがある。最もポピュラーで最短のルートを通ると、尾道〜今治まで約70kmと言われている。私達が走ったルートは、いくつかの島では外周部を走ったり、前回書いた亀老山に登ったりしたので、トータルで100kmを少し超えた。しかし、どんなルートを走ろうが橋の部分は同じで、計6つの橋を渡ることになる。それらの橋の名と規模は以下の通りである。

因島大橋(全長1270m)、井口橋(790m)、多々羅大橋(1480m)、大三島橋(328m)、伯方・大島大橋(1165m)、来島海峡大橋(4105m)

さて、これらを全て合算するといくらになるか。9138mである。つまり、全行程における橋が占める割合は最短ルートならば約13%、私らが走ったルートだと1割にも満たないのである。前回のブログでも書いたが、自転車が走れるのはきっちり橋の部分だけで、例外は無い。橋以外の部分は、頭上高くそびえる橋の道路部分に上がったり、またはそこから下り降りる自転車専用の狭い取付道路と、各島内の一般道を走ることになる。よって、計算上はこれらが9割近く占め、これが意外につまらないのだ。もちろん殆ど交通量の無い海岸べりののんびりした道路もあるが、島の内陸部を突っ切ったり、島の外周部を走っているのに殆ど海が見えなかったり、造船業が盛んな地域なので車もそこそこ走っている。よって、橋以外は大絶賛するほどのことはなく、思ったより平凡である。

でも、あまりにもその橋の部分が素晴らしく、それは橋自体の巨大さ優美さ、そして橋の上から望める海と島々が織りなす景色が素晴らしく、その強烈な余韻をその後も引きずり、その他多くの普通な部分のつまならさを軽減させてくれる。これって何かに似ているなあと考えていたら、まるで人生の様だと思えてきた。

ハレ」という言葉がある。儀礼儀式(入学式、成人式や結婚式など)や祭、年中行事などの”非日常”的で晴れやかな場のことである。それに対して「」という言葉があり、これは普段の日常生活のこと。しまなみ海道に例えれば、橋の部分がまさしく「ハレ」であり、それ以外の一般道を走っている時は「ケ」である。

人生は「ハレ」ばかりではない。むしろそんな時は長い人生では一瞬。そして、そんなハレの場は突然やって来るわけではない。それなりの準備や支度をし、晴れてハレに臨む。それがしまなみ海道のサイクリングコースで必ず出くわす、橋の前後にある3%勾配のそこそこ長くうねった取付道路。そしてハレの場である橋を渡るが、そんな絶頂期は長くは続かない。再び長くうねった下り坂の取付道路で「ケ」の場に引きずり降ろされる。その「ケ」の期間は長く、楽しいことばかりじゃないが、長いそんな時期を過ぎると、再び新たな「ハレ」の場が到来する。しまなみ海道はそれが6回ある。まるで人間の人生のよう。

今回、私らは今治から尾道に向かうコースを取った。この場合、最後の島となる向島(以前、逃亡した受刑者が潜伏した島)から、対岸の尾道市に渡船で渡るのが一般的なルートである(橋もあるが、この橋だけは自転車で走ることを推奨されていない。よって、殆どのサイクリストは渡船を使う)。そこはわずか2〜300mという狭い海峡、尾道水だ(逃亡した受刑者が泳いで渡った)。私らはそこを渡船を使いゴールしたが、これって、今までの考えを踏襲するのならこれはさながら三途の?。う〜ん、ちょっと縁起が悪いが、こうやって当てはめるとピッタリ符合する。

もし、尾道から出発して今治に向かうコースとするのなら、最後に渡る橋はしまなみ海道最長の来島海峡大橋になる。これはさながら脂がのった30〜50歳前後バリバリ働いている時期と言えよう。そして、この橋を渡ると長い下り坂の取付道路が続いて一般道に降ろされる(退職への道)。そこからJRの駅がある今治中心市街地までの道のりは、思いのほか長くて退屈な道だ(定年退職後)。そしてようやく着いたゴールの今治市。観光で生きている尾道とは反対に、中心商店街の寂れ具合は目を覆うほど。

どっちのルートを選んでも、このしまなみ海道サイクリングルートは人生の変遷に酷似している。だから橋以外の「ケ」に相当する部分も甘んじて受け入れよう。人生は「ケ」があるから「ハレ」の感激が大きいのだから。

イメージ 1
今治側から望む来島海峡大橋
イメージ 2
自動車専用道(高速道路)と並走するのが面白い
イメージ 3
伯方・大島大橋(伯方島は「伯方の塩」の産地)
イメージ 4
優美な斜張橋の多々羅大橋
イメージ 5
井口橋
イメージ 6
因島大橋
イメージ 7
因島大橋だけは、自動車道の下を走る二段構造
イメージ 8
尾道水道は渡船を使う
イメージ 9
川のように狭い尾道水道と向島

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事