|
4下馬評で1番人気に支持されたアドマイヤムーン(牡4、栗東・松田博)が直線で鋭く抜け出し、悲願のG1制覇を世界の大舞台で飾った。武豊騎手(38)は海外G1・7勝目。松田博資師、近藤利一オーナーは、04年アドマイヤドン(ドバイワールドC=8着)の無念を晴らした。ドバイワールドCに出走したヴァーミリアン(牡5、栗東・石坂)は4着に敗れた。
ゴールの瞬間、武豊は人さし指を高々と突き上げた。「直線は思い切り追った。うれしい」。大仕事をやってのけたあん上から、歓喜のガッツポーズが飛び出した。日本が誇る名刀アドマイヤムーンがダイワメジャーを斬(き)り、外国馬も一刀両断にした。600メートルの長い直線で自慢の末脚が爆発した。
2走前の香港Cでプライドに鼻差まで迫った力を存分に発揮した。凱旋門賞でディープインパクトに先着した現役最強牝馬と互角の勝負をした実力に偽りはない。G2、G3では5勝していながらG1は皐月賞4着、ダービー7着、天皇賞(秋)3着、香港C2着と及ばなかったが、ようやく手が届いた。
完ぺきな競馬だった。「スタート、調整、レース、すべてがうまく行った」と武豊。道中は中団の外めでじっくりと脚をためた。折り合いもついて、手応えも抜群だった。最終コーナーを回って、先に抜け出したメジャーを追いかけるように追い出した。並ぶ間もなく先頭に立つと、あとは栄光のゴールへ突き進んだ。外から強襲するリンガリの追い込みも及ばない。熱砂の国で、4回目の日の丸が揚がった。
勝利のインタビューに答える近藤オーナーの目は、わずかに潤んでいるように見えた。「もう分からなかった。ドバイで勝つのが夢だった。こんなにうれしいとは思わなかった」。オーナー、松田博師ともにアドマイヤドンでワールドCに挑んだ3年前の無念を晴らした。トレーナーも「強かった。先頭に立つのが早かったが、持ってくれると思っていた」と笑った。
今後は日本には帰らず、直接香港に入って29日のクイーンエリザベス2世C(G1、芝2000メートル、シャティン)に向かう予定。武豊は「世界のどこへでも連れていけるトップホース。夢が広がった」と目を輝かせる。ついに頂点に立った名コンビが世界の競馬を熱くする。
【武 豊騎手(アドマイヤムーン号騎乗)のコメント】
「チャンスがあると思っていたし、勝ちたかったのでとても嬉しい。馬の状態も良さそうだったので、スタートだけは気を遣って出たが、良いスタートを切れ前に5、6頭見ながらの良いポジションで上手く進められた。4コーナーでは確実に伸びてくれると思った。馬が昨年のこの時期よりも数段良くなっていて、どこまで強くなるか楽しみです。これで世界のホースマンがアドマイヤムーンの名前を覚えてくれたと思うし、どこのレースに出ても恥ずかしくない。まだまだ強くなると思うので期待して頂きたい。(日本で放送を見てくれているファンに向けて)遅い時間まで応援してくださったファンの皆様、ありがとうございました。」
【松田 博資調教師のコメント】
「期待に応えられて良かった。香港には登録しているが、次走は調子を見て決める。日本のGIもどんどん勝っていきたい。」
【ドバイ・デューティー・フリー競走に優勝したアドマイヤムーン号関係者への理事長コメント】
「ドバイ・デューティー・フリー競走での、日本馬アドマイヤムーン号の勝利に対しまして、心から祝福の言葉を贈ります。世界有数の競馬デーにおいて、日本馬がその国際的な地位に相応しいパフォーマンスを示したことを嬉しく思います。」
※
昨年の香港でいいところを見せたムーンが大仕事をやってのけましたね。
武騎手もこういう大舞台が絵になりますよね。
関係者の皆様おめでとうございます。
|