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特別職報酬は違法

特別職報酬は違法 弁護士が提訴「勤務実態に合わない」
Kyoto Shimbun 2007年11月22日(木)
tihoujiti様の記事「非常勤特別職の報酬」経由で知ったこの件について、
 滋賀県の労働委員など特別職の報酬は勤務実態に合わず月額定額と定めた県の条例は地方自治法などに反するとして、大津市の吉原稔弁護士(67)が22日、嘉田由紀子知事に月額報酬を支払わないよう求める訴えを、大津地裁に起こした。 

 吉原弁護士によると、特別職報酬の違法性を問う訴訟は全国初といい、「月額制の自治体は全国でも多く、勝訴すれば影響は大きい」という。 

 訴状によると、労働委員は非常勤職員で、年に平均2回ある不当労働行為の申し立てを審理し、月2回の総会に出席する。県特別職員給与条例で報酬は毎月定額が保証され、役職によって19万円から22万円ある、などとされる。 

 吉原弁護士は、同条例は「非常勤職員の報酬は、勤務日数に応じて支給する」と定めた地方自治法などに反しており、違法と主張している。 

 県人事課は「現在の報酬体系は適切と考えている」としている。  
 tihoujiti様が
報酬の額そのものの適正性については何ともいえないところだが、勤務日数制か月額定額制かについては地方自治法第203条第2項ただし書で読めませんかね。
 とおっしゃるとおり、地方自治法第203条第2項ただし書きにて、報酬を月額とすることは可能であり、これはすべての自治体でそのように運用されていると思います。

 合併調整の際、検討したことですが、「勤務日数に応じて」と規定された趣旨は、「勤務の頻度の実態に応じて」ということであり、そこから求められる合理性から逸脱しなければ月額も可能であるというのが私の見解です。

 極端な話を言えば、月に必ず一回しか勤務のない委員等の報酬を月額10,000円としても日額10,000円としても例外的に月に複数回の勤務がない限り問題はありません。(これを月額で規定する積極的な根拠もありませんが、例えばの話です。)

 1回の勤務に10,000円の価値があるのならば、日額で規定するべきで、その委員等が1年を通じて月に20日の勤務があるのならば、月額200,000円としても良いと考えます。

 自治法が報酬を「月額」ではなく「勤務日数に応じて」としたのは、第203条の規定はあくまで非常勤についての規定だから、常勤のような想定はしていない、というだけのことではないでしょうか。

 月額報酬を日額に換算した場合の報酬額が著しく高額である、という主張でないならば、頭の体操程度には有用かもしれませんが、実益に乏しい訴えだと思います。


 実務上でも市町村合併における調整作業の中で、これについて検討したことがありました。

 つまり、合併構成団体間で非常勤特別職の報酬について日額と月額の違いがあり、それを日額換算した際、著しい単価の違いがあるケースです。

 構成団体により同じ種類の委員であっても単位期間における勤務日数が異なっていたのです。

 この調整には苦労しました。

 同じ委員でも構成団体により活動頻度が異なるので、このような報酬上の違いがありました。

 結局、合併の事務事業の調整の中で、事業内容の整理をし、月額のものを日額に、日額のものを月額にすることもあり、という柔軟な方針で臨みました。

 また、多忙な活動月を基準にして月額定額で規定した場合、月に1回程度の勤務日数の月にも同額の月額を支払うことの合理性についても配慮しました。

 いま、この点に関しては議論はしていませんが、個人的に検討しているのは、
「日額の調整」ができるか
 という問題です。

 具体的には、日額10,000円である委員報酬で、1日の勤務時間が午前か午後の半日で終わるような場合は、定額である日額を減額調整できないか、ということです。

 いずれにせよ、報酬額を決めるにあたっては、委員等の従事する職務の専門性などからその価値を測ることが必要であり、なかなか難しい問題です。

 個人的には、どの委員等のかたも比較的廉価な報酬で、よくやってくれるものだと思います。

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