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  『生活保護費不適正支出に関する河内長野市議会特別委員会』委員長報告
         平成26年3月27日 
           特別委員会委員長 木ノ本 寛
 
  はじめに、本特別委員会が所管いたしました生活保護費不適正支出事件は、河内長野市が平成25年10月4日に職員を生活保護費の業務上横領罪で告訴し、同月20日に市役所などが捜索を受け、同月21日に当該職員が逮捕され公になったものあります。
 このような職員を当市から出したことは、誠に残念であり慙愧に耐えません。
 市民の皆様には市政に対する信頼を大きく失わせたこと、また、関係する皆様には多大なるご心配とご迷惑をおかけしていることに対しまして、深くお詫びを申し上げます。
 本特別委員会は、平成25年10月30日に、この事件が起きた背景やその原因などについて深く究明し、未曾有の事件の真相を明らかにし、併せて再発を防止するため、18名の議員全員を委員として設置されました。
  以来、8回の会議を開き、理事者の説明とこれに基づく質疑、参考人の意見陳述、本特別委員会としての独自の調査などを通じ、事件の原因と背景並びに再発防止対策について集中的に議論してまいりました。
  本事件の全体像については、一定解明された部分もありますが、いまだ調査中であります。
大阪地方検察庁堺支部によって今後も追加の起訴があるとのことであり、執行機関が設置した生活保護費不正支出事件外部調査委員会の調査も未だ終わっていないことから、今後新たな事実が明るみになることも考えられます。
  河内長野市議会は、本年4月には任期満了を迎えるため、本事件について一定の報告をすることが市民の負託を受けた議員としての責任であると考え、ここに現時点での報告書をとりまとめいたしました。
  理事者には、管理監督、任命責任が厳しく問われることから、この報告を真摯に受け止めて、再発防止に努め、一刻も早く、著しく毀損された市民の市政に対する信頼を再び取り戻すことができるよう努められることを願います。
 事件の概要、事件の経過、本特別委員会設置の理由と目的、本特別委員会の開催日時と審議概要については、本特別委員会の報告書をご覧ください。
 
事件の原因と背景及び手口について、
①ケースワーカーによって経理事務担当及び生活保護電算システム担当の兼務が行われていたこと、
②前渡資金精算書と保護決定調書との突合がなされていなかったこと、
③システム管理者が生活保護電算システムの管理を尽くしていなかったこと、
④当該職員が生活保護電算システムへ不正データを入力していたこと、
⑤決裁に使用する印鑑の管理体制が不備であったこと、
⑥領収書の偽造がなされていたこと、
⑦職員によるずさんな現金の直接取り扱いがあったこと、
⑧職員の倫理意識が欠如していたこと、
⑨不適正な職員配置や業務分担、業務担当者へ過大な信頼を寄せていたこと、
⑩組織内の意思疎通が希薄であったこと、
⑪大阪府の事務監査を軽視していたことがあげられます。
 
■これらに対応して、再発防止対策として、
①経理事務担当と生活保護電算システム担当を分離すること、経理事務担当とケースワーカーを分離すること、
②前渡資金精算書と保護決定調書を突合すること、
③生活保護電算システム管理マニュアルを作成すること、
④決裁に使用する印鑑の管理を徹底すること、 
 
⑤手書きの領収書を廃止すること、
⑥現金の取り扱いを縮減すること、
⑦職員配置を適正化すること、
⑧管理者の管理能力の向上を図ること、
⑨職員の意欲、意向、能力に応じた人事を実施すること、
⑩職員倫理の徹底を図ることを提言いたしております。
 
■調査で分かったその他の事実として、
①人事要望について公文書化すること、
②福祉事務所長を専任化すること、
③内部監督組織の設置を検討すること、
④職員等による公益通報制度の充実を図ることなどを要望しています。
 
■おわりに、本事件の調査が進むにつれ、ずさんな管理体制や職員の配置など様々な問題箇所が浮き彫りとなりました。
  我々議会においてもどのような対応が出来たのかを検証をしたいと思いますが、これまで議会においては、生活保護費の増加について、予算の議決や決算の認定また、市政における一般質問のおりに疑義を呈してまいりました。
   特に本事件の当該年度にあたる期間においては、複数の議員が理事者側にその理由をただしてきました。
   その質疑に対し理事者側は、「リーマンショック以降、生活保護世帯数が増加し、生活保護費が増加している」と漫然と答弁を繰り返しました。
   我々議会はその答弁を鵜呑みにすることなく、それを裏付ける資料を求めましたが、それには応えなかったのです。
   応えて貰えない理由については、生活保護事務は、国の法定受託事務であるため地方自治法及び地方自治法施行令の二つの法令により本来提出することができる資料さえ制限することができるためです。
  ただし、制限をされるのは議員だけでなく、監査においても同じく制限がかかっています。
  これまで、我々議会は、本特別委員会を8回開催し、長時間にわたり調査と再発防止策について議論してまいりましたが、大阪地方検察庁や警察などの司法の手に委ねざるをえない部分があり、横領被害総額など事件の全貌は未だ確定していない点があります。
  また、本中間報告書をまとめている最中の平成26年3月市議会中に、理事者から他にも複数、生活保護費の不適正な処理事案があったとの報告が急遽ありました。
  市民の皆様には、またしても市政に対する信頼を失わせる事態となり、慙愧の念に堪えません。
  最後に、これらを解明することは、市議会が市民から負託された使命であると考えますので、今後も引き続き市議会として原因究明と再発防止に努めてまいります。
 
  以上で、生活保護費不適正支出に関する河内長野市議会特別委員会の報告を終わりますが、詳細につきましては、河内長野市議会ホームページ( http://www.city.kawachinagano.lg.jp/ ) にて本特別委員会の報告書をご高覧くださいますようお願い申し上げます。
   生活保護費不適正支出に関する
   河内長野市議会特別委員会 委員一同
 
 
 

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