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新年早々核武装論議 http://www.tkfd.or.jp/blog/kawato/2012/01/post_226.html 前から気になっていて、まさかと思っていたが、僕の主宰しているブログ、www.japan-world-trends.com に1click投票という欄があって、その「結果を見る」という個所をクリックしてみればわかるのだが、今後の日本の安全保障戦略として、中立を選択する人が実に全体の57%強に達している。そして、そのうち「核兵器を持った上で中立路線をとるべし」とする人が21.5%もいるのだ。僕などがかねがね支持してきた、「日米同盟を基礎として中国とも友好関係」という行き方は、もう24.3%の支持しか得ていない。 イラク戦争が強めた米国への反発、金融恐慌による米国の弱体化が、このような状況にまで日本世論を持ってきたのかと思う。日本国内はがたがたなのに。 まず「中立」を選んだ人たちのことだが、周りの情勢があまりに厳しすぎるから、「そっと放っておいてもらいたい」という気持ちが強いのだろう。そして実際には日本の大きさと力では、完全な中立とか自立が無理なこともわかっているのではないか。 今の自衛隊の兵力のまま「自立」したとすると、おそらく米国、中国、ロシアとこぞって日本の港を自国海軍のために使わせろと言ってきて、日本国内は大騒ぎの末、横須賀は米国、長崎は中国、のような割り振りをすることになりかねない。 経済面でもTPPなどやめて半分鎖国でもしたいのだろうが、それは自分たちの生活水準の多くは、輸出があるからこそ維持されていることを忘れてしまっているのである。輸出が減れば円の価値が下がり、それは日本国内でインフレを起こす。 では、通常兵力を充実させれば自立できるかというと、それにも限界がある。核兵器で威嚇されたらお終いだからだ。だから、「核を持ったうえで中立」を選んだ人は、その点を考えているのだろう。 日本が核を持っていないことは、例えば村田良平・故元外務事務次官も問題視していて、その「村田良平回想録」の中で種々のやり方を論じている。「回想録」下巻の318頁以下には次の大胆な言葉が続く(一部はしょってある)。 「私は、かねてから何らかの『引き金の共通化』の方式はありえないかと考えてきた(注:これは村田元次官が大使も務めたドイツが採用しているやり方。短距離発射の核爆弾に対して、ドイツ政府はNATOのアメリカ人司令官と発射決定権をシェアしているのである)。 核ミサイル装備の潜水艦で、米海軍と海上自衛隊の要員が共に乗員となっていて、基国から日本に対して核攻撃が行われた際には、日本の要員が米国製の核ミサイルを報復として発射するというシステム」 (注:要するに米国の「核の傘」の下にいるだけでは、本当に有事に傘を開いてくれるかわからないので、日本人が同乗して傘を本当に開いてもらう、ということ) 320頁には次の言葉がある。 「独自の核抑止力を持つとの日本の要請を米国も拒否できない日が、それ程遠くない将来到来する。米国がこれをあくまで拒否するなら、在日米軍基地の全廃を求め、併せて全く日本の独力で、通常兵器による抑止力に加え、フランスの如く限定した核戦力を潜水艦を用いて保持するというのが理論的な帰結。」 (注:勇ましいが、日本は米国と過度に対立すると、米国の仮想敵国となりかねない。身を守るのが目的なのに、かえって強敵を増やすことはない。それにここで村田元次官が言う態勢が整うまでに、20年はかかるだろう。これでは実用にならない) 村田元次官はわりとあっさり、核兵器保有論を唱えているが、核兵器を日本が持つかどうかを議論するに当たっては、次のことも考える必要があると、僕は思っている。 1.報復攻撃用の核兵器を日本が保有する場合、それは日本本土に置いてはならない。核兵器による先制攻撃の対象となりやすいものを本土に置くことは、危険である。 2.結局、潜水艦発射の核ミサイル(または核兵器搭載の巡航ミサイル)が日本にはもっとも適当だろう。これは、自力開発はほぼ無理だ。結局、村田元次官の言うように、米軍の核をシェアさせてもらうしかない。これを米国とどのように費用分担し、発射決定をどのように共同で行うか、の問題になる。 3.一連のシステムを独自開発、独自所有しようとするのは、時間がかかる上に、米国までも仮想敵国に回してしまうことになりかねない。 4.それに日本人は原子力発電であれ、国家統治であれ、大きな「装置」を強い指導力をもって動かす能力に乏しいのではないか。感情論に瞬時に傾きやすい世論を持った日本の政府に、核兵器を持たせていいのか? ーー今回の日本核武装論の背景は、中国が強大化するなかで米国の力に陰りが見えていることだろう。だが米国経済は盛り返すだろうし、今の状況でも世界における米国の力は中国をはるかに上回る。中国は、米国に圧迫された国々にとっての駆け込み寺の存在を出ていない。 感情に動かされて、中立や核武装などの考えに飛びつくと、結局戦前の日独伊枢軸のような誤りを再度冒すことにならないだろうか。 投稿者: 河東哲夫 日時: 2012年01月06日 01:35 「4.それに日本人は原子力発電であれ、国家統治であれ、大きな「装置」を強い指導力をもって動かす能力に乏しいのではないか。感情論に瞬時に傾きやすい世論を持った日本の政府に、核兵器を持たせていいのか?」ってとこなんだよなぁ〜、日本では自分たちの欠点をまともに受け止めないから何ら改善されない。改善無く核武装など危険で仕方がない
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ぬくぬく様より転載させて頂きました。
>日本では自分たちの欠点をまともに受け止めないから何ら改善されない。
ここ、一番のポイントだと思います。
構造的には「軍事」と「政治」が、現代社会において等しい課題を有しているかと。
こういった記事をうpすると、「反核」やら「サヨク」等、一部の過激派?(核武装論者)が喚きますが、普通に読めば理解できることでしょう。
下記TBの関連記事もあわせて読んで頂けるとありがたいです。
ぬくさんありがとうございます^^
今後ともよろしくお願い致します。
2012/1/8(日) 午後 0:33
核が拡散する傾向が有ります。核は置いておいて、ミサイルの性能の向上を図ることは現実に可能です。安全保障上、中・長距離ミサイルにもっと注目すべきです。そして短距離の対空、地対地、地対艦、艦対潜、等を取りそろえ、精密攻撃を売りにすること日本防衛の実を上げることが出来ると思います。戦略的には長距離ミサイルの誘導技術もグローバル化すると良いでしょう。
[ 琵琶湖研究室 ]
2012/1/8(日) 午後 3:03
日本には一切の対地攻撃ミサイルが存在しません。
そんな状態で核武装を論じるなど、泥縄そのもの。
やる順序を間違っているんだから、お話にもなりません。
[ ぬくぬく2 ]
2012/1/8(日) 午後 7:45
>琵琶湖さん
こんばんは^^
コメントありがとうございます。
ミサイル開発、というテーマ自体が、果たして日本国内で障害無く実行できるのか、という問題もありますね。
ここはもう一捻りして、「荷物をピンポイントに運ぶロケット」という平和的科学技術の推進を国家レベルで進めてみるのも悪くないかも知れません。平和的とか軍事的とかでギャーギャー騒げる科学音痴には、この程度で充分でしょう。
2012/1/10(火) 午後 9:50
>ぬくさん
こんばんは^^
転載させていただきありがとうございます。
この引用記事内では、核武装以前に「中立」が論じられているわけですが、「中立国」のことですよね。これがまた「無防備平和中立国」の概念の弱点を補強するために、安易に核武装を取り入れているとしか思えないんですよ。このセンスがどこまでも日本人だなぁという印象を受けました。
政治的「中立」にしろ、軍事的「核武装」にしろ、根本的に問われるのは国民意識とその高揚に比例した国民リスクなわけで、どちらもごめんだ、と考える者が多数を占める日本が、現状取り得る選択肢ではないと考えています。
2012/1/10(火) 午後 9:52
日本の核武装
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狭い国土で核武装をして助かると思うのは放射能の怖さを知らないからですよ。核とミサイルで武器がきわみまで進化している今の時代、戦争して生き残ろうと考えるのはあまりにも認識が甘すぎる。
しかも、この日本列島は世界一の武力密度です。これ以上の武力増強は「俺たちを早く撃ち殺してくれ」と叫んでいるようなものです。
だから、今、日本に必要なのは、平和事業に励むことです。
たとえば、地方公共団体のすべてに「軍民分離と無防備地域宣言を実施する平和行政に関する条例」の制定です。
これを制定しないで憲法弟9条を破棄などしたら、日本は即全滅させられてしまいます。これは他国の攻撃によらず、日本は嘘つき国家として天災で日本列島が沈没させられてしまうよ。現に阪神淡路大震災と東日本大震災の警告ありです。
それに隣人愛に基づかない愛国心は戦争の原因作りの何者でもないよ。武力増強を考えるなら、それに倍して日本は平和事業に励み、愛国心を言われるならその元になる隣人愛をそれ以上に訴えなければならないのです。此処の本末転倒はまったく持って根がない繁栄論だと言いたいです。
2012/1/14(土) 午後 2:47
また無防備マンか。
無防備地域宣言を強要しないでください。
一人で勝手に宣言しといてください。
わかりましたか┌(。Д。)┐?
2012/1/14(土) 午後 9:43