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1、自由と個性の瑞穂の国ー総与党化で、先の見えぬ時代に
政権交代に失望した国民は、2012年の衆院選で欧米型リベラル・社会民主主義から離れ、「強い日本」の保守と維新・みんな・結いのような新自由主義を共有する党しか選択できなかった。
民主党に、再び政権交代を期待する人は少ないだろう。また他の野党も、政治的な対抗軸にはなり得ない。その根っこには、脱亜入欧と対米従属の日本社会がある。
得票を減らし政権を担う自公は、アベノミクスで円安・株高を導いたとされるが、背景には実体経済と乖離したドルと新興国通貨が流動する世界金融市場がある。そして消費増税と法人減税、原発再稼働と汚染水、TPP交渉、領土外交と沖縄・北朝鮮など、安全保障対応でも盲進が続く。
資本主義の利潤追求と競争原理に対し、社会民主主義は格差是正や分かち合いを政府の役割とし、ケインズ政策は政府による富の再分配を軸に、セーフティーネットで対応してきた。また新自由主義は、規模の利益と比較優位を軸に、規制緩和と市場開放で競争を推進してきた。
だがデフレ不況脱却を掲げるアベノミクスの三つの矢、金融政策・財政政策・成長戦略は、これまでのケインズ政策と新自由主義の表紙を貼り替えただけである。その金融・財政、二つの矢の効果は、最近時のGDP統計でも限界が指摘されている。
また内外政策は、維新からの成功神話と敗戦、戦後の成長神話と失われた20年、この表裏の歴史から何も学んでいない。
欧米の政権交代は、保守とリベラル、小さな政府と大きな政府、新自由主義とケインズ政策の対抗が基軸だ。日本は、脱亜入欧と対米従属の下、保守とリベラルの欧米模倣を脱け出さねば未来は開けない。「強い日本」でなく、もう一つの住民自治と地域主権、アジアに開かれた保守が求められている。
オリンピックの招致では、汚染水の制御が問われた。都知事選で「脱原発で自然と共生する日本」を掲げた細川・小泉元首相の闘いは、伝統を継承し進化する保守の新たな門出と捉えたい。
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