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2,閉塞の根源は、技術文明の高い生産力と市場のグローバル化
フロンティアーを開拓し、フォード・システムで覇権を築いたアメリカ。リーマン・ショックの下で登場し再選されたオバマは、「財政の崖」・シリア・ウクライナなど、先行きに主導力の低下が目立つ。
独仏主導で統合の道を歩んだ欧州。ユーロ不安が、EUを覆って、まだ出口も見えていない。
脱亜入欧で「先進国」に仲間入りし、敗戦後は技術・貿易立国の日本。だがイジメや体罰で子どもが自殺する教育。働く場を得られぬ若者と、過重労働のブラック企業。失われた20年に、消費増税に法人減税を貼りつける知恵しか無い日本。
米欧日いずれも、かつての栄光は色褪せ、雇用と家計の収縮、財政危機と通貨不安に喘いでいる。グローバル化は、ドルの変動相場制移行から始まった。社会主義は、70年で崩壊した。資本主義も、200年で「歴史の崖」に直面している。
世界は、財政破綻と金融緩和から脱け出せず、ケインズ政策の限界は明らかだ。また新自由主義は、規制緩和・市場開放で国内の産業と経済を崩壊させ、雇用と所得が収縮して中間層が没落し、海外移転企業も先行き不安を抱えている。
デフレ不況は、従来型のインフレ・デフレと違う。そこでは、低価格・低コストの国際競争により、企業収益と家計所得が背反し、雇用と内需が縮小する負の循環に陥っている。
また変動相場制で、実体経済と貨幣経済が分断され、為替市場を軸に金融バブルが繰り返されている。地球温暖化と異常気象、原発震災、タイの洪水とグローバル・サプライ・チェーン。その根っこでは、技術文明の高い生産力が市場のグローバル化を求め、ヒト・モノ・カネの仕組みを歪めているのだ。
人類は、この仕組みを変革する、歴史の転機に立っているのではないだろうか。グローバル化は冷戦終了後というが、大航海時代に始まり産業革命が推し進めた、技術文明の到達点でもある。
戦前は、「長男の甚六」のイエ家族が農村を支え、二三男が立身出世を求めて都市に出た。戦後は、成長神話が色褪せ、農村が不耕作地・鳥獣害と限界集落を、地方都市がシャッター街を抱えて、社会の劣化と衰退が進んでいる。
少子高齢化・人口減は、雇用と所得が収縮し中間層が崩壊する貧困に起因し、働く人の資質・技能の劣化につながっている。その打開には、質と量を併せ、働き方と暮らし方の変革ー自然と人間の優先が必要だ。
繰り返すが日本社会の歪みの根っこには、脱亜入欧と対米従属がある。アジア儒教文化圏と日本の独自性、稲作農耕文化の見直しと、イエ家族・ムラ共同体、クニ住民自治の地域主権社会が、閉塞した外交や経済に道を開く。
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