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◆ 元禄7年(1684)
◇ 蓬莱に闇かばや伊勢の初便り「炭俵・(歳旦)
◇ 一とせに一度つまる菜づなかな「赤冊子」
◇ 腫物に柳のさはるしなへ哉(去来宛文)
◇ 花見にとさす船おそし柳原「句集」表六句
◇ むめが香にのつと日の出る山路哉「炭俵」歌仙発句
◇ 四つ五器の揃はぬ花見心哉「炭俵」上野の花見
◇ 梅が香に音の一字あはれ哉(梅丸宛文)(不詳)
◇ 梅桜みしも悔しや雪の花(不詳)
◇ 木隠て茶つみ聞や時鳥「別座舗」素龍との付合
◇ 卯の花やくらき柳の及ごし「別座舗」素龍との付合
◇ 紫陽花や藪を小庭の別座舗「別座舗」餞別句・歌仙
◇ 麦の穂をカにつかむ別れ哉「陸奥衝」
初
麦の穂を便りにつかむ別れ哉「有磯海」・(行状記)
◇ 目にかゝる時やことさら五月雨(行状記)
◇ 鶯や竹の子藪に老を鳴「別座舗」
◇ 駿河路や花橋も茶の匂ひ「別座舗」真蹟--はなたち花
◇ ちさはまだ青葉ながらに茄子汁「句選」・(真蹟)
◇ 五月雨の空吹きおとせ大井川(真蹟)
◇ 島田宿涼しさを飛騨の工が指図哉「陸奥衝」
◇ かくれ家やさし図を見るもすゞし(素巾書留)
◇ 世は旅に代かく小田の行き戻(ゆずり物)
◇ 水鶏啼くと人のいへばや佐谷泊(ゆずり物)・(歌仙)以上名吉屋
◇ 涼しさや直ぐに野松の枝の形「笈日記」伊貿雪柴亭
◇ 我に似な二つにわれし真桑瓜「初蝉」
◇ 柴附けし馬の戻りや田うへ樽「句集」
◇ 柳小折片荷は涼し初真瓜(許六宛文)・歌杣
◇ 歩荷物手振の人と出しして(浪化・去来と三吟)付句.京都
◇ 六月や峯に雲置ク嵐山(杉風宛文)・「句兄弟」嵯峨
◇ 清瀧や波に塵なき夏の月「其便り」
◇ 大丼川浪に塵なし夏の月「笈日記」
◇ タ顔に干瓢むいて遊びけり(杉風宛文).「有磯海」
◇ 朝露によごれて涼し瓜の泥「笈日記」
◇ 朝露や撫て涼しき瓜の土(杉風宛文)
◇ 夏の夜や崩れて明し冷し物「赤冊子」
◇ 清瀧の水汲ませてやところてん(不詳)
◇ 秋近き心の寄るや四畳半「赤冊子」大津木節亭・歌仙
◇ さゞ波の風の薫の相拍子「笈日記」膳所 遊刀亭
◇ 湖やあつさをおしむ雲のみね「笈日記」
◇ ひやひやと壁をふまへて昼寝哉(行状)・「笈日記」木節亭
◇ 稲づまやかほのところがすゝきの穂「続猿蓑」大津本間丹野亭
◇ 家は皆杖に白髪の墓参り「追善之記」・「笈日記」
◇ 家みな白髪に杖や墓参り(行状記).「陸奥衝」
◇ 数ならぬ身となおもひそ玉祭り「有磯海」二句追善.伊賀
◇ 稲妻や闇の方ゆく五位の声「続猿蓑」
◇ 里ふりて柿の木持たぬ家もなし「句集」望翠亭
◇ 名月や花かと見えて綿ばたけ「続猿蓑」・「有磯海」伊賀無名庵
◇ 明月に麓の霧や田のくもり続猿蓑」・「有磯海」
◇ 今宵誰吉野の月も十六里「笈日記」
◇ 蕎麦はまだ花でもてなす山路哉「続猿蓑」
◇ 松茸やしらぬ木の葉のへばり付「句集」元禄四年成立.歌仙
◇ 行秋や手をひろげたる粟のいが「笈日記」
◇ 皃に似ぬ発句も出よ初ざくら「初蝉」無名庵
◇ 風色やしどろに植し庭の秋「続猿蓑」
◇ ぴいと啼尻声かなし夜の鹿「笈日記」奈良
◇ 菊の香や奈良には古き仏達「(杉風宛文).「追善之日記」
◇ 菊の香や奈良はいく代の男ぶり(杉風宛文)「泊船集」
◇ 菊の香にくらがり登る節句かな「菊の香」暗峠
◇ 菊に出て奈良と難波は宵月夜(正秀宛文).「笈日記」
◇ 秋風に吹かれて赤し鳥の足(不詳)
◇ 升かふて分別替る月夜哉「追善之日記」畦止亭歌仙
◇ 秋の夜を打崩したる出哉(曲翠宛文)
◇ 白き秋の朝寝や亭主ぶり「笈日記」・「初蝉」
◇ 此道を行人なしに秋の暮「笈日記」(曲翠宛文)
◇ 初
人声や此道帰る秋の暮「三冊子」
◇ 猪の床にもいるやきりぎりす「三冊子」
初
床に来て餅だ入るやきりぎりす(正秀宛文)
◇ 此秋は何で年よる雲に鳥「追善之日記」
◇ 松風や軒をめぐつて秋暮ぬ「笈日記」
◇ 白菊の眼に立て見る塵もなし「笈日記」
◇ 白菊やめにたてゝみる塵もなし(真蹟)
◇ 秋深き隣は何をする人ぞ「笈日記」
◇ 月澄むや狐こはがる児の供「其便」
◇ 旅に病んで夢は枯野をかけ廻る「枯尾花」
◇ 清瀧や波に散り込む青松葉(改句)
元の句
大井川浪に塵なし夏の月
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