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◆ た行
・ 田一枚植ゑて立ち去る柳かな
・ 鷹ひとつ見付けてうれし伊良湖崎
・ 高水に星も旅寝や岩の上
・ 誰が舞ぞ歯架に餅負ふ丑の年
・ 竹の子や稚き時の絵のすさみ
・ 蛸壷やはかたき夢を夏の月
・ 旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
・ 旅寝して見しや浮世の煤払ひ
・ 里旅人とわが名呼ばれん初しぐれ
・ ためつけて雪見にまかる紙子かな
・ 父母のしきりに恋し雉の声
・ 長嘯の墓もめぐるか鉢たたき
・ つかみあふ子供の長や麦畑
・ 塚も動け我が泣く声は秋の風
・ 月影や四門四宗もただ一つ
・ 月清し遊行の持てる砂の上
・ 月さびよ明智が妻の咄せん
・ 月ぞしるべこなたへ入らせ旅の宿
・ 月はあれど留守のやうたり須磨の夏
・ 月速し梢は雨を持ちながら
・ 月見ても物たらはずや須磨の夏
・ 月見んと潮引きのぼる船とめて
・ 月雪とのさばりけらし年の暮
・ 蔦植ゑて竹四五本のあらし哉
・ 露とくとく試みに浮世すすがばや
・ 手を打てぱ木魂に明くる夏の月
・ 出替りや稚ごころに物哀れ
・ 手にとらば消えん涙ぞあつき秋の霜
・ 寺に寝てまこと顔なる月見かな
・ 垂唐積や軒端の荻の取りちがへ
・ 貴さや雪降らぬ目も蓑と笠
・ 磨(と)ぎなほす鏡も清し雪の花
・ 時は冬よし野をこめん旅のつと
・ 年暮れぬ笠着て草軽はきながら
・ 年々や猿に着世たる猿の面
・ ともかくもならでや雪の枯尾花
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