キタラまにあ

札幌市内で行なわれるクラシックのコンサートについて勝手な論評をいたします。投稿方針についてはゲストブックをご覧下さい。

2007年10月20日(二日プログラムの第二日)
開演7:00時 札幌コンサートホールキタラ大ホール

曲目;

ベートーヴェン;ヴァイオリン協奏曲 op.61

(アンコール;イザイ;無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第2番から)

休憩

メンデルスゾーン;交響曲第3番 op.56「スコットランド」

(アンコール;モーツアルト「フィガロの結婚」序曲)

指揮;サー・ネヴィル・マリナー
ヴァイオリン;アラベラ・美歩・シュタインバッハー

座席;3階LCブロック(天井桟敷)
料金;3000円

本当にお見事!な演奏会。二重丸。以前からなにやら感じているのですが、札響は、外国人指揮者の場合、なぜかいい音が出る。なぜでしょうか?以前のクリスチャン・ヤルヴィのときも、キタエンコのショスタコーヴィッチも、分厚い迫力ある音でした。不思議ですね。しかも、今回はそれ以上!

コミュニケーションが難しいところがかえって良いほうに働くのでしょうか?もしかすると、演奏する側は大汗なのかもしれませんが、観客にとってはうれしいですね。

後半のメンデルスゾーンの管楽器の張り切り方は尋常ではない。三階で聴いていると、弦楽器の音が聴こえないくらい朗々と響き渡ります。少し大げさに言えば、トランペットみたいにクラリネットが響く。しかも、前回とは打って変わって金管の皆さんも絶好調。聞き飽きて陳腐になりかけている「スコットランド」が、こんなにスリリングな曲だとは知りませんでした。

そしてアンコールの「フィガロ」には感服。こんな素敵なモーツアルトは、何度も聴けるものではないでしょう。これからも、こういうモーツアルトをお願いします。

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2007年9月22日(二日プログラムの第二日)
開演7:00時 札幌コンサートホールキタラ大ホール

曲目;

チャイコフスキー;交響的バラード「地方長官」op.78
チャイコフスキー;弦楽セレナード op.48

休憩

チャイコフスキー;交響曲第5番ホ短調 op.64

指揮;尾高忠明

座席;3階LCブロック(天井桟敷)
料金;3000円

前回の「復活」と次回の「マリナー」の谷間。
地味なプログラムであることは事実。
お客さんの入りもなんとなくそのあたりを反映しているようです。

一曲目の「地方長官」は、明らかに「?」の演奏。知られていない曲なので、団員各々に曲のイメージが浮かんでいないのでしょうか。そこここに「悲愴」や今日の「5番」の断片みたいな「チャイコフスキーらしい」音楽が出てくるのはわかるのですが、「知られていない素敵な新しい曲を観客に紹介する」という仕上がりではないですね。

打って変わった表情は、二曲目の弦楽セレナード。こういう表情満点の解釈は少し古いような気もしますが、第一ヴァイオリンの皆さんの動きの浪打具合からも「乗っている」ことがよくわかります。前の曲とは、お客さんの反応がぜんぜん違うことを実感して欲しいですね。

「5番」は、皆さんお好きなのですね。熱い演奏が感動的です(以前の定期の「悲愴」も燃えていました)。高校生の頃、涙を流してこの曲を聴いていた頃を思い出すような、そんな熱さです。ただし、この曲の聴かせどころは管楽器のソロ。

採点結果!!! 木管85点 金管55点 で、木管の勝ち!(具体的な楽器名は申しません)

「あれ」については、客席や通路でも常連風のおやじさんたちがかなり文句を言っていました。

不思議なのは、客席に小学生と思しき子供が団体で大勢入っていることでしょうか。
どこかが善意で招待したのでしょうか?しかし、迷惑ですね。

2007年9月11日
開演19:00 札幌コンサートホールキタラ大ホール

曲目;

ベートーヴェン 序曲 「レオノーレ」 第3番 作品72b
プロコフィエフ ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 作品16

アンコール;

シューマン(リスト編)「献呈」

(休憩)

ブラームス 交響曲 第1番 ハ短調 作品68

アンコール;

ヴェルディ 歌劇「シチリアの夕べの祈り」序曲

出演;
指揮;ロリン・マゼール
ピアノ;ユンディ・リ(李雲迪)
管弦楽;トスカニーニ交響楽団

座席;2階LAブロック8列3番
料金;9500円(キタラクラブ会員割引)

いわゆる「大物外タレ」の登場で、客層もかなり変化します。マゼールの固定客なのか、ユンディ・リの追いかけなのか、リュックサックに旅行かばんで直行!といったマニア兄ちゃんもいますね。北海道までお出かけくださいまして、本当にご苦労様です。外見からして、観光などはそこそこに、明日の朝には次のツアー先に移動するのでしょう。

またこの種のコンサートには、薀蓄オヤジの対談が近くの席から聞こえてきたりもします。「・・・演出のバイロイトは、私の趣味からすると・・・、やっぱりウィーンの・・・は・・・の時期が最盛期だったね・・・?」みたいな話がやたらに大きな声で背後から降ってきます。

楽しそうですね。私は好きです。

ただし、客の入りは7割弱といったところでしょうか。座席から見渡すと、二階席正面の奥がほとんど空席です。ここもS席(17000円)のカテゴリーのはずですから、さすがに前のほうから売れていったのでしょう。この程度の入りですと、地方都市の人間には、不吉な予感がします。もう少し入ってもらわないと、次回がなさそうだからです。むさくるしい感じですが、リュックサックのマニア兄ちゃんにも、もっと来ていただかないと札幌の私たちがさびしくなってしまいます。

何よりも凄かったのは、やはりユンディ・リ(李雲迪)ですね。とある業界では、「イケ面ピアニスト」で評判とのことなので、なにやらいかがわしいパンダでも見るつもりでやってきましたが、一瞬で評価訂正となりました!

やる気満々で元気いっぱい。しかも観客を自在に引き込む力を持っています。相撲みたいないいかたですが、心技体がちょうどそろって演奏者としていちばんおいしい食べごろなのでしょうか?あるいは、今後もっと味がよくなるのでしょうか?

それに比べると、オーケストラは仕上げがいまいち。楽音の大きさに弦や管楽器の美音はこの楽団の実力の高さを示していますが、なにか練習が不足している感じ。遠いところをあわただしく移動してきて、さっさとさらって、ホイ本番、という演奏ですね。

それでも、後半のブラームスとヴェルディには堪能させていただきました。このあたりの曲はいつでも演奏できる人たちなのでしょう。特に、ヴェルディのあの芝居がかった金管の音は日本のオケでは聴けないものですね。そもそもヴェルディは芝居なのですから、おもいっきり芝居がかった調子でやってほしいです。安易な評価ですが、このたりはやはりイタリア人に任せるべきなのでしょうか?

もう一つ、「大物外タレ」のコンサートによくありがちな欠点は、観客のなかにいるパブロフ的「ブラボー屋」。ブラームスの最後の一音が鳴り終わらないうちに、「ブラボー」と絶叫する阿呆。一秒でいいから曲の余韻を楽しむことができない人たちですね。いつものキタラの観客はそれができるのですが、「大物外タレ」だとできなくなってしまう。

今後の課題ですね。

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2007年9月10日
開演19:00 札幌コンサートホールキタラ小ホール

曲目;

ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲 第12番 「アメリカ」
ヤナーチェク 弦楽四重奏曲 第1番 「クロイツェル・ソナタ」

(休憩)

スメタナ 弦楽四重奏曲 第1番 「わが生涯より」

アンコール;

モーツアルト 弦楽四重奏曲 第17番 「狩」より、「アダージョ」「メヌエット」

出演;

プラジャーク弦楽四重奏団
ヴァーツラフ・レメシュ(ヴァイオリン)
ヴラスチミル・ホレク(ヴァイオリン)
ヨセフ・クルソニュ(ヴィオラ)
ミハル・カニュカ(チェロ)

座席;1階1列11番
料金;4000円

座席は最前列の真ん中。まるでオーディションの審査委員長になったみたいな席です。
ここで音が聞こえなかったら、私の耳に問題があることになりますね。
ただし、ここまで近いと、演奏者が熱演している雰囲気だけで満足できてしまいます。
まるで自分のために演奏してくれているような錯覚が起こるからですね。

観客の入りは、振り返って見たところでは、7割に行っていないと思います。最前列も両袖が空いているのが気になります。

このグループは2004年にもキタラにやってきました。あの時も思ったのですが、チェロのミハル・カニュカの分厚い低音がこのグループの骨格なのですね。前回に比して仕上げが雑な感じで、特に前半のプログラムで集中力に欠ける様子なのが残念ですが、チェロは健在。太い柱が一本通って音楽全体を支えています。

同じ奏者が同じ曲を演奏しても、毎回違った出来になるのですね。
あたりまえのことかもしれませんが。
そんなあたりまえのことを実感させてくれるコンサートでした。

2007年7月12日
開演19:00 札幌コンサートホールキタラ大ホール

曲目;

モーツアルト 弦楽四重奏曲 第21番 「プロイセン王1番」k.575
ボッケリーニ(ラウターバッハ編) 弦楽五重奏曲

(休憩)

シューベルト 弦楽四重奏曲 第14番 「死と乙女」

アンコール曲一曲(曲名失念;ご教示ください)

出演;

ヴェルナー・ヒンク(ヴァイオリン)
フーベルト・クロイザマー(ヴァイオリン)
ハンス=ペーター・オクセンホーファー(ヴィオラ)
ヴェルナー・レーゼル(チェロ)

座席;1階5列49番
料金;4000円

もう少し狭い会場で聴きたいというのが正直な感想。1階の5列目なので、距離の点では申し分がないのですが、いかんせん肝心の音が広い広い天井に吸い込まれて消えていく。そして帰ってきてくれない感じです。もしかすると、3階の壁際の方が良く聴こえるのかもしれません。ただし、3階だと奏者がほとんど見えないわけですね。

観客の入りは1階から見回したところ九割弱といったとことでしょうか(Pブロックと3階は不発売)。当日券はまだたくさんありましたが、空席は探さないと見当たりません。人気ですね。PMFのコンサートも、数年前は半分ほど空席ということが多かったのですが、最近は宣伝がうまくいっているのでしょうか。現に、先日のムーティ指揮PMFオーケストラはチケットを入手できませんでした。喜ぶべきなのか、あるいは不便になったと愚痴るべきでしょうか。

モーツアルトのおなじみの曲は、まさに冒頭に申し上げた感想。この人たちが繰り出してくる微妙な色合いの音色が聴き取れないのですね。もったいないです。話しかければ返事をしそうな距離で演奏しているのに、なぜか音が上に抜けてしまう。時折フォルテの部分で思い出したような美音ではっとするのですが、すぐにまた、もやもやした音の塊に戻ってしまう。

あるいは、ここはこのホールの音響上のエアポケットなのかもしれません。

ボッケリーニは作曲者以外の人が楽章単位で再編集した曲であるとのこと。初めて聴きましたが、なぜかこの曲は比較的よく聴こえる。モーツアルトよりも音の強弱に抑揚があって、聴き取りやすいのでしょうか。楽しそうに演奏している表情がいいですね。彼らの得意な専用曲なのでしょうか。

シューベルトのこの曲は、やはり隣の小ホールでやってほしいですね。大きな音量でうねるように奏する団体もいますが、彼らはあくまでもおとなしい音量で精妙に弾いていく方針。残念ながら音は聴き取りにくいのですが演奏の熱気は直に伝わってきます。

来年は、上の階に移動します。

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