|
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番『皇帝』
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)、シュターツカペレ・ドレスデン
冒頭のカデンツァ風のピアノの鮮やかで輝かしい音に驚くと、その次には堂々と豊かに響くシュターツカペレ・ドレスデンの音の波に引き込まれます。久しぶりに聴くシュターツカペレ・ドレスデンのベートーヴェンです。力強いグリモーのピアノですが、知的で女性らしい繊細な表現が随所にあり、最後までふくよかでスケールの大きなベートーヴェンらしい音楽を楽しませてくれます。
トランペットの短く音を切る演奏には若干の抵抗を感じましたが、バレンボイム/クレンペラー盤以来、久しぶりに心が弾むベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番の録音でした。やはりドレスデンの音は美しいです。
エレーヌ・グリモー
1969年フランス生まれ、13歳でパリ音楽院に入学し、15歳でデビュー。メルヘンティックな美しい天才少女ピアニストとして注目されていました。しかし華やかな表面とは裏腹に幼い頃から自分が誰からも理解されないという孤独に苦しみ、強迫性障害やひきこもりなどを経験しました。
彼女の人生を一転させたのはアメリカでの野生の狼との出会いでした。狼の孤高の魂に触発されたグリモーは自らの孤独を乗り越えることができたのです。そして狼の保護施設を設立し野生生物保護の熱心な啓発活動を続けています。ニューヨーク郊外の自宅では狼を飼って共に暮らしています。
『野生のしらべ』エレーヌ・グリモー著/北代美和子訳 ランダムハウス講談社
「音楽は私を目覚めさせ、私を救った」
小さな肉体を突き破ろうとする強烈な自我をもてあました少女時代
人生を決定づけたピアノとの鮮烈な出会い
自らの孤独を乗り越えた狼との出会い
狼との出会いによって自らの孤独を乗り越え、進むべき道を見出したピアニストの自叙伝です。
「音に色彩を見出す共感覚」
グリモーが弾くラフマニノフのピアノ協奏曲第2番のCDの解説書には、グリモーが「共感覚」を持っていることが書かれています。音に色彩を見出すことができるのです。共感覚とは本来互いに独立しているはずの五感の間に関連が生じ、音を見たり色彩を味わうことができる、少数の人にだけ見られる特殊な現象です。
グリモーは10歳の時にバッハの「フーガの技法」を聴いて色彩が浮かぶことに気がついたのです。彼女によると嬰へ長調は明るい赤、ト長調は緑、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番はあらゆる陰影を包含する黒ということです。グリモーは知性と野生が同居する珍しい感性を持ったピアニストです。
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調『皇帝』作品73
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)、シュターツカペレ・ドレスデン
録音:2006年12月 ドレスデン、ルカ教会
ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 作品101
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
録音:2007年7月 ベルリン、ジーメンスヴィラ
日本盤のみのボーナス・トラック
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調『月光』作品27-2
第1楽章
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
録音:2007年7月 ベルリン、ジーメンスヴィラ
録音風景などが収録されたDVDが付いています。
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番
ペルト『クレド』
バッハ 前奏曲ハ長調 BWV.846
ユニバーサル ミュージック:UCCG9671(DVD付き, 限定盤)
CD情報 http://www.hmv.co.jp/product/detail/2592183
HMVだけの特別価格(限定盤)2,549円です!
ユニバーサル ミュージック:UCCG1364(通常盤CDのみ)
CD情報 http://www.hmv.co.jp/product/detail/2592184 試聴サンプルあり
|
たかさん、ファン登録ありがとうございました。
たかさんのオペラの記事は、歌手の情報が詳しくて楽しめます。私もブログを開設する時には、オペラの記事だけにするかどうか迷ったのですが、自分の聴いているオーケストラ、ピアノ、オペラ・声楽曲をそのままのバランスで記事にすることにしました。
これからもよろしくお願いします。
2007/11/15(木) 午後 11:04
「久しぶりに心が弾む」ベートーヴェン、僕も同じように感じました。最初の部分がすこし滑らかさに欠ける印象がありましたが、聴いていくうちにどんどん引き込まれていきました。
同じくHMVで購入したのですが(笑)、これに続いてシューマンや合唱幻想曲も聴いてみようとウィッシュリストに入れてあります。
最近のお気に入りの演奏を思い出させて頂きました。帰りの待ち時間にiPodでですが、聴こうと思います。
2007/11/16(金) 午前 0:39 [ mar*in*bba*o ]
RECOfanで未開封のCD+DVDが中古扱いで2,310円だったので購入しました。
シューマンの協奏曲はサロネンとシュターツカペレ・ドレスデンの美しいオーケストラに酔ってしまいます。フォン・オッターとの歌曲などフィルアップされてる演奏も素晴らしいアルバムです。
気をつけてお帰りください。
2007/11/16(金) 午前 1:06
お気遣いありがとうございます。あまり良好ではありませんが、少しずつよくなってきています。
オデュッセウスの知人がルイージ/SKDのコンサート2つ聴いて、このコンビを大絶賛しています。悔しくて、『ばらの騎士』か『サロメ』に行ってしまいそうです(笑)。
2007/11/16(金) 午後 9:19 [ オデュッセウス ]
Jinkさん、こんばんは。エレーヌ・グリモーはパンツスタイルで演奏していた時に演奏もうまかったですが、野性味というか潔さに惹きつけられました。ショパンのソナタ第2番をヨーロッパのラジオで聴いたときに、未来を感じる演奏・・良い意味でつっこまれそうな部分を残してくれる、言いたい事がはっきりしている演奏だな、とまさにその野性味ある演奏に感銘を受けました。美人さんで、とっても好きなピアニストの一人です。
2007/11/16(金) 午後 10:25 [ - ]
オデュッセウスさん、風邪が早く治り、良いコンディションで行けますように。「タンホイザー」のリターンマッチですね。
「ばらの騎士」や「サロメ」の頃には、オーケストラやコーラスが時差や気候に慣れてくるでしょうから、良い演奏になりそうですね。
2007/11/16(金) 午後 10:38
やよいさん、グリモーのショパンとラフマニノフの第2ソナタのCDは愛聴盤です。「野性味・潔さ」という言葉はこの演奏にぴったりですね。
シューマン+R.シュトラウスの「ブルレスケ」の精悍な演奏や、ブラームスの間奏曲集の静かな祈りの音楽など、一つ一つのアルバムでグリモーは存分に個性を発揮しています。新しいアルバムが出るたびに聴いてみたくなるピアニストです。
2007/11/16(金) 午後 10:49
私のところにいらっしゃっている他のブロガーさんもグリモーさんのラフマニノフ、ピアコン2を薦められていました。そして陰影を含んで包みこんだ黒・・・そうかぁ〜!オモシロイ
でも色が浮かぶっていうのはありますよね。私は情景がぱぁっと頭に浮かんでくる曲は好きです。どんどんと物語が進んでいくような・・・もしくはワンシーンが浮かんでくる感じも好きです。他には幾何学模様がどんどんと出てくるっていう曲もありますよね〜^^;;;こういうのが動物的っていうのかしら???苦笑
2007/11/16(金) 午後 11:04
ラフマニノフのピアノ協奏曲2番のジャケットに使われているグリモーの写真がすごくかわいらしいのです。ジャケットを見てCDを買ってしまいました(笑)。この曲には「黒」のイメージはありませんでした。夕暮れの透明な紺色を感じます。
たぬこさん、色彩や情景が目の前に浮かんでくるのは、やはり野生の○○○の血が流れているからでしょうか。「幾何学模様がどんどんと出てくる曲」はどんな曲でしょうか?すごいクイズです。
2007/11/16(金) 午後 11:23
グリモー、最近聴き始めました。
今年初めくらいに、「ピアニストガイド」なる本を読んでいたら、
グリモーの記事があって。ちょっと興味がわいたところで、
9月末に?CD6枚組、廉価版を購入することができたので、
少しずつ聴いています。
ちょっと楽しみなピアノでした。
なんとなく聴いていても、どこかで印象に残る弾き方をする、
個性を持っている人なのだろうと思いましたが、どのCDを
聴いても悪くない気がします。
ガーシュインのピアノ協奏曲なんて、どうでしょう?
ラフマニノフはこれから聴く予定ですね〜♪
皇帝はエゴロフの演奏を勧めてくれた人がいて、それが
初めての「皇帝」だったのですが、とても好きです。
しかし、カセットテープだったので、CDを入手すべく画策中(笑)
2007/11/18(日) 午前 0:09
エルザさん、グリモーの5枚組CD http://www.hmv.co.jp/product/detail/1981449 は15才頃からのDENONへの録音で、グリモーが人生に悩む前の若い頃の演奏です。6枚組を持っておられるということは、ワーナー・レコーディング http://www.hmv.co.jp/product/detail/1333566 ですか?
私はワーナーのCDの中の3枚を持っているので、全部ほしいのですが買い換えるのを躊躇しています。比較的最近の録音なので演奏は素晴らしいです。
DG(ドイツ・グラモフォン)と契約してから後の最近の録音は、ますます繊細さと力強さが増して、音楽が充実していることを感じます。
2007/11/18(日) 午前 10:53
帰りの便の中ではこのCDとラフマニノフを聴いていました。
レコファンで未開封品を発見されたとはラッキーですね。その「未開封品」、よく見かけますが、未開封で中古店に持ち込まれるというのはダブって買ったしまったとかいうことなんでしょうか。いつも不思議に思っています。
2007/11/18(日) 午後 8:55 [ mar*in*bba*o ]
グリモーの演奏はのびのびしているので、彼女が協奏曲を演奏するとすごく面白いですね。
レコファンでは中古扱いの新品の割引率は20-30%です。詳しいことは今度会ったときにお話しますので、楽しみにしておいてください。
2007/11/18(日) 午後 9:39
まさに「のびのびと」した演奏でした。ラフマニノフもいい演奏ですね。
「詳しいこと」、こんど楽しみにしていますね。
2007/11/21(水) 午後 11:18 [ mar*in*bba*o ]
今回はもの凄く早くやって来ましたっ!グリモーさんのピアノ作品集♪TBしていきますね^^
2007/11/22(木) 午後 10:31
グリモーは若いころの人工的な美しさから、様々な試練をとおして自然の美しさへと変貌してきたようです。DENON、ERATO、DGと録音するレーベルが変わるたびに大きく成長したピアニストですね。
2007/11/24(土) 午前 10:36
たぬこさん、グリモーの6枚組CDはすごく早く配送されましたね!
TBありがとうございます。気に入っていただけてうれしいです。たまには贅沢なセット物CDを注文するのも気持ちの良いものです。
2007/11/24(土) 午前 10:42
>Jinkさん
はい、そうです。その6枚組です。
こちらは、田舎なので〜輸入盤とかないんですよ(笑)
でも、たまたま行ったCD屋にコレが置いてあって・・・
グリモー、聴いてみたいと思ってたんだけど、こんなところに
あるのかよ〜!!って即買いです。
あまり高くなかったと思いますし。
私、あまり金額みないで買う傾向にあるんですよ!
私のブログ記事を見て頂けたら判るかもしれませんが、
かなり、CDの購入はノリと衝動と記憶の断片を駆使して、
ガンガン買います。
グリモーも最終のラフマニノフにやってきました。
たぬこさんも喜んでいらっしゃったようですし、少し
じっくりと聴いてみようかな!結構ながら聴きなもので・・・^_^;
2007/11/25(日) 午前 0:58
エルザさんの購入パターンにはHMVのネット販売がピッタリですね。それにしても様々なジャンルの14枚のCDを、タワーレコードの店頭で半時間に一気に購入されたのは本当の「大人買い」です。ノリの良さを感じました(笑)。
ブラームスの間奏曲のCDなどは、時間がある時にじっくり聴いてみるのもよいかもしれません。味のある演奏です。
2007/11/25(日) 午前 7:12
こんばんわ。
グリモーの皇帝に今日始めて接し、爽やかな感動受けました。
なんか生演奏に先ほど接したようなそんな思いです。グリモー、まだまだ若いし将来楽しみです。
2008/12/8(月) 午後 6:28 [ 名無しの権兵衛 ]