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ベートーヴェン フルート音楽全集
ベートーヴェンは、30歳になる1800年頃までに管楽器のための作品を数多く残しています。また、若い頃と晩年にはフルートのための作品を残しています。最近では演奏されることが少なくなってしまいましたが、ジャン=ピエール・ランパルがベートーヴェンのフルート音楽をまとめて録音したCDがあります。派手さの無いひっそりした音楽で、ベートーヴェンのもう一つの顔を見ることができます。
ハイドンはエディンバラの出版商トムソンの依頼により、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの伴奏をつけたイギリス民謡を書いています。ベートーヴェンもこのような作品に関心を持ち、トムソンのために48歳から49歳にかけての1818年から1819年にかけて3つの作品を完成させています。
「フルートとピアノのための6つの主題と変奏曲」作品105
「フルートとピアノのための10の主題と変奏曲」作品107
「ピアノ、ヴァイオリン、チェロの伴奏つき25の歌曲集」作品108
この中でおすすめしたいのが「10の主題と変奏曲」 作品107です。
第 1番:チロル民謡 変ホ長調
第 2番:スコットランド民謡 ヘ長調
第 3番:ロシア民謡 ト長調
第 4番:スコットランド民謡(アイルランド民謡です)へ長調
第 5番:チロル民謡 へ長調
第 6番:スコットランド民謡(ウェールズ民謡です)変ホ長調
第 7番:ロシア民謡 イ短調
第 8番:スコットランド民謡 ニ長調
第 9番:スコットランド民謡 変ホ長調
第10番:スコットランド民謡 ト短調
第3番の美しい第6変奏、第5番の優雅な最終変奏、第7番の堂々とした音楽など、第3番以降の8曲は変奏が美しく聴き応えがあります。
「フルートとピアノのための6つの主題と変奏曲」作品105も民謡の編曲です。ベートーヴェンは、どんな民謡もスコットランド民謡と呼んでいます。
第 1番:スコットランド民謡(ウェールズ民謡です)ト長調
第 2番:スコットランド民謡 ハ短調
第 3番:オーストリア民謡 ハ長調
第 4番:スコットランド民謡(アイルランド民謡です)変ホ長調(夏の最後のばら:庭の千草)
第 5番:スコットランド民謡(アイルランド民謡です)変ホ長調
第 6番:スコットランド民謡(アイルランド民謡です)ニ長調
ブラームスのハンガリー舞曲集やドヴォルザークのスラブ舞曲集などのルーツは、ハイドンやベートーヴェンの民謡集にあるのかもしれません。
チェンバロ奏者として有名なロベール・ヴェイロン=ラクロワが弾くピアノが大変美しく楽しめる演奏です。CDでは2枚目に入っている3曲(下記のリストの5-7曲目)の演奏が魅力的です。国内では1970年にLPが発売されているので、録音は1960年代の最後と思われます。VoxBoxの廉価盤ですが、音質は悪くありません。CDのケースの内部のパーツだけは相変わらず粗悪品です。
ベートーヴェン フルート音楽全集
1)フルートとピアノのためのセレナード ニ長調 作品41
2)フルートとピアノのための6つの主題と変奏曲
3)2つのフルートのためのアレグロとメヌエット ト長調 WoO26
4)フルート、ファゴットとピアノのためのトリオ・コンチェルタンテ ト長調 WoO37
5)フルートとピアノのための10の主題と変奏曲 作品107
6)3つのフルートのための三重奏曲 ト長調
7)フルートとピアノのためのソナタ 変ロ長調
ジャン=ピエール・ランパル、クリスチャン・ラルデ、アラン・マリオン(フルート)
ポール・オンニュ(ファゴット)
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(ピアノ)
レーベル: VoxBox:CDX5000 (輸入盤CD 2枚組)
CD情報 http://www.hmv.co.jp/product/detail/479149
画像はLPです。:日本コロムビア:OS-2304-6 ベートーヴェン生誕200年記念の年にあたる1970年に発売されたLPです。ベートーヴェン自筆のハイリゲンシュタットの遺書のファクシミリが付いています。
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以前におっしゃっていたベートーヴェンのフルートですね。フルートのようなおっとりとした楽器にベートーヴェンがどのような曲を書いているのか興味津々です。民謡集というのも面白いですね。「民謡」や「舞曲」というのも独特のリズムや曲調があって趣きがありますね。
2008/1/7(月) 午後 10:27 [ mar*in*bba*o ]
仕事で、サウルハープを練習していますが、その素朴な音にアイルランドやウェールズ民謡がとてもよく合います。フルートの音もとてもいいでしょうね!是非、聴いてみたいです♪
2008/1/7(月) 午後 11:25
作品105と107はベートーヴェンの晩年の作品なので、変奏曲として素晴らしい作品集になっています。若い頃の管楽器の作品のように作品番号が大きくて、曲想が若い作品とはレベルが違います。
ベートーヴェンが晩年になって民謡に目を向けたのは面白いですね。
2008/1/7(月) 午後 11:28
ミルテンさん、ランパルの爽やかな演奏が楽しめるCDです。
サウルハープは一度だけ見たことがありますが、肩からかけられるサイズでした。歌劇「タンホイザー」で歌手が使うようなイメージでした。素朴な音で聴くアイルランドやウェールズ民謡は素晴らしいでしょうね!
2008/1/7(月) 午後 11:37
先週末から4日がかりでベートーヴェンの交響曲を1番から8番まで聴き(カラヤン/BPO/75)、改めて木管、特にフルートに感銘を受けていたところでした。
私も、この作品集を聴きたくなりました。傑作!
2008/1/8(火) 午後 4:36
70年代のベートーヴェンの録音の時にフルートを吹いていたのはゴールウェイでしょうか?音質の良いリマスター盤が発売されれば、70年代の交響曲全集を買いたいと思っています。
傑作ボタンありがとうございます。しかし、傑作は記事ではなくて作品だと思います。ボタンが少し違うようです(笑)。
2008/1/8(火) 午後 8:50