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レハール ワルツ「金と銀」
ワルツ「金と銀」は、1902年に芸術家のパトロンとして有名だったパウリーネ・メッテルニッヒ侯爵夫人からの依頼で、当時はほとんど無名の軍楽隊長だった29歳のレハールが作曲したものです。パウリーネ・メッテルニッヒは毎年、謝肉祭に開かれる舞踏会にテーマを決めていました。その年の舞踏会は「金と銀」で、黄金の星をちりばめた天井の下で金・銀・宝石で飾られた衣装で踊るという趣向でした。室内装飾、衣装、オープニングのワルツも「金と銀」に統一された華やかな舞踏会でした。
「金と銀」の舞踏会は1月27日にウィーンのゾフィエンザールで開催されました。デッカがウィーン・フィルとの録音に使っているホールです。優美で華麗な旋律にあふれるワルツ「金と銀」は、レハールの音楽中でも「メリー・ウイドウ」と並び親しみやすい曲です。うっとりするという言葉はこの曲にぴったりです。
ワルツ「金と銀」
序奏:
ハープが活躍する軽快な序奏で始まります。
第1ワルツ:
「ソドーレミソー」でワルツが始まります。「メリー・ウィドウ」のワルツの「ソードーレミ」と同じ音で始まります。浜辺の歌の冒頭の音も「ソ・ソードレミー」です。懐かしさを感じる旋律ですね。
第2ワルツ:
序奏でも使用された旋律が、木管によるしなやかなワルツに変化します。
第3ワルツ:
レハールの歌曲「お針子」の美しい旋律が使われています。
コーダ:
不安を感じさせるトレモロに乗って第2ワルツが演奏されている時に、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」の指輪のライトモティーフが響きます。「ラインの黄金」Rhein Goldと、「金と銀」Gold und Silberをかけた愉快ないたずらです。そして、この部分の音楽の暗さを振る払うように明るい第1ワルツと第2ワルツが再現され、プレストのフィナーレで結ばれます。
「金と銀」には素晴らしい演奏が揃っています。
ウィリー・ボスコフスキー(指揮)、ウィーン・フィル
「金と銀」が初演されたゾフィエンザールでの録音です。指輪のライトモティーフが演奏されて、第1ワルツが再現される直前に演奏されるティンパニーの一撃が大変美しい演奏です。ボスコフスキーの録音の中でも特に気に入っています。
1972年録音、ウィーン、ゾフィエンザール、CDの入手が少し難しくなっています。
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)、ウィーン・フィル
レハール、スッペ、ツィーラー、ホイベルガー、ランナーの「舞踏音楽」が1枚のアルバムにまとめられています。ガーディナーが奏でる極上のウィーンの音楽を楽しみことができます。「メリー・ウィドウ」のワルツのオーケストラ版も入っています。ウィーン・フィルの美しい音色を楽しむことができるアルバムです。
「ウィーンの夜会」
スッペ
喜歌劇「ウィーンの朝・昼・晩」序曲
ツィーラー(編曲:ハンス・シュナイダー)
ワルツ「ウィーンの市民」作品419
レハール
ワルツ「舞踏会のシレーヌたち」(メリー・ウィドウ・ワルツ)
ランナー(ミヒャエル・ロート版)
ワルツ「シェーンブルンの人びと」作品200
ツィーラー(編曲:マックス・シェーンヘル)
「扇のポロネーズ」作品525
レハール
ワルツ「金と銀」作品79
ランナー(編曲:ハインリッヒ・ペク)
ギャロップ「旋風」作品142-1
ツィーラー(編曲:マーティン・ウーア)
「シェーンフェルト行進曲」作品422
ホイベルガー
喜歌劇「オペラ舞踏会」序曲
1999年2月録音、 ウィーン、ユニバーサル:POCG-10253
ルドルフ・ケンペ(指揮)、シュターツカペレ・ドレスデン
豊かな響きで、ほのぼのとした雰囲気の演奏です。シュターツカペレ・ドレスデンの木管楽器の鮮やかな音色が素晴らしい録音です。
ヨハン・シュトラウス
ワルツ「ウィーンの森の物語」
歌劇「こうもり」序曲
ヨーゼフ・シュトラウス
ワルツ「天体の音楽」
スッペ
序曲「ウィーンの朝・昼・晩」
レハール
ワルツ「金と銀」
ヨハン・シュトラウス
ポルカ「浮気心」
録音:1972年12月28〜30日、1973年1月5日録音、ドレスデン、ルカ教会、Denon Crest 1000:COCO70420
CD情報 http://www.hmv.co.jp/product/detail/123652 試聴サンプルあり
画像
手前左:ケンペ盤、右:ボスコフスキー盤、奥:ガーディナー盤
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これは「銀の時代」の開幕を告げるようなレハールの傑作でしたね!私もいまだにこの作品のCDを取り出しては聴いています。
しかしレハールの作品がニューイヤー・コンサートに採りあげられるのは何時の日になることでしょうか。
演奏ではケンペ&シュターツカペレ・ドレスデンのものを学生時代から親しんで聴いていました。ボスコフスキーの演奏もまた見事でしたね。
ガーディナーでは、最近彼の指揮する「メリー・ウィドウ」を聞いたのですが、これがまた粋で立派な名演奏でした。彼がニューイヤー・コンサートの指揮台に立つ日もそう遠くはないかもしれませんね。
2008/1/11(金) 午後 5:40 [ maskball2002 ]
maskballさん、20世紀初頭の「銀の時代」はオペレッタの時代ですね!レハールはウィーン・フィルの指揮もしているので、ニューイヤー・コンサートで演奏されないのが不思議です。
ケンペ、ボスコフスキー、ガーディナーとそれぞれの持ち味が出た良い演奏です。私もガーディナーの颯爽とした「メリー・ウィドウ」が好きです。ニューイヤー・コンサートで聴いてみたい指揮者です。
2008/1/11(金) 午後 11:20
そんな舞踏会があのゾフィエンザールで開かれていたのですね。数々の名録音の舞台でもあるあのホールが焼失してしまったのは大きな文化的損失ですね。
先日のコメントでもご紹介くださいましたがガーディナーのアルバムは良さそうですね。ジャケットの絵画や題字がウィーンらしく素敵です。
2008/1/14(月) 午前 9:21 [ mar*in*bba*o ]
ゾフィエンザールにはウィーンの音楽の歴史がありますね。
ガーディナーの颯爽とした新鮮な演奏は大変魅力的です!
2008/1/14(月) 午前 10:47
こうした曲こそ落ち着いてじっくりと楽しむべきなのかも知れません。華やかで雰囲気のある音楽は好きですが、レハールの曲をいざ探してみると手元にあるのかどうかも怪しいようです。古きよきウィーンを求めるのであればボスコフスキーがより近いのでしょう。ガーディナーの盤に俄然興味が湧いてきました。
2008/1/16(水) 午後 10:16
白髪ばっはさん、レハールの音楽には輝きと懐かしさがありますね。
意外かもしれませんが、ボスコフスキーの演奏は、古き良き時代を感じさせるというよりも、近代的で健康的なウィーンの音楽を感じさせます。切れ味が良い演奏なのです。「金と銀」は艶やかな大輪の花を感じさせる演奏です。
ガーディナーの演奏はスマートで、ウィーン・フィルの美しい音をうまく引き出しています。一杯飲んだ後に聴いてみたい演奏ですね。
2008/1/16(水) 午後 11:43
レハールは、2000年頃に、吹奏楽コンクールで「メリー・ウィドウ」からの抜粋が流行りまして、それから知っています。
中学生の演奏でしたが、素晴らしく上手くて、その後のコンクールでは
いろいろな団体で演奏されたという経緯があります。
残念ながら、「金と銀」は多分、レハールのオムニバスに入っていたくらいしか記憶にありません。
たまには、聴いてみるとしましょうか♪
2008/1/18(金) 午後 11:59
エルザさん、吹奏楽コンクールで「メリー・ウィドウ」の抜粋が流行るというようなことがあったのですか!テンポの速い曲はブラスに合いそうですが、有名なワルツをブラスで演奏するのは難しそうですね。
2008/1/19(土) 午前 3:06
こんばんわ!
はじめまして!
検索してたら『金と銀』の事だったので、コメントさせて貰いますね?
この曲は?小学校時給食の時間に毎週1回必ずかかっていました。
6年生は?編入先の小学校が、決まっていたので1年生〜5年生迄、耳にタコが、出来る位やでもおうでも覚えちゃいましたね?
…その頃ってまだ子供なので、『この曲って?何処迄が金で何処迄が銀なんだろう?』って?思った事を思い出しました。
(^_^;)くだらない事でどうもすみませんでした。
2013/10/11(金) 午後 11:38 [ tpagpdt ]