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最近またもや飲み屋でバイトをしているんである。
といっても、もうキャバクラとかは正直無理なので
近所のおっさんとか、おばさんとかが
キープしている焼酎(しかもほとんどジンロ)を飲みながら
夕飯を食べるようなお店である。
カウンター6席に、テーブルが4つだけの小さなお店なんである。
女将(というかママ)とその弟とその嫁とその父が経営してたりして
平和なことこの上ない。
なぜか2階は座敷になってて、
夜な夜な地元商店街の人々が集まり、
今度の祭りはどうだとか、
そういう話をしてたりする。
平日はヒマなので、
テレビを見たり、店のカラオケを歌ったりしながらダラダラ過ごし、
お客さんが来たら、水割りや料理を作ったり、洗い物をしたりしながら
一緒に飲んだり、しゃべったりしながら過ごす。
服装は自由なので、
時々無駄にサロンエプロンを巻いて
バーテンを気取ってみたりして
笑いを提供したりする。
店員として接したらいいのか
お水として接したらいいのかちょっと微妙なので
うっかりおっさんをエロモードにしてしまったりして
めんどくさいことになったりもする。
そして4時くらいを過ぎると
すでに焼酎を1本開けたような状態で作業をするので
うっかりグラスを割ったりしながら過ごす。
今日も平和だな。
とか思ったりする。
あぁ、やっぱり私は
夜の仕事が好きなんだな。
とか思って内心苦笑いしたりする。
そして、なんだかよく分からないけど、
毎日辛くてしょうがなかった
この半年のことを
ぼんやり考えたりするんである。
久しぶりにちゃんとメイクをして出勤するときや、
出かけるまえに今日は何を着ていこうか悩んでいるときや、
大きな声で笑顔で挨拶するときや
遅刻しないように身支度をして家を出るときや
人の話をきちんと目を見て聞いているときや
どうでもいいおっさんの雑学を関心してる風にきいているときなどに
ふと、
そういえば、今まで、
こういうことさえ放棄していたな。
とか、考えたりするんである。
確かに、四六時中、集中力を途切れさせず
いつでも心を全開にして日々を過ごしていては
いちいち些細なことに、
感動したり、怒ったり、泣いたり、喜んだりしていたら、
あっという間に疲れ果てて、擦り切れてしまうが
あの時期はあの時期で
自分にとっては必要なことだったのかも知れないな。
とも思うが
だがしかし
そうやって「つかれたなぁ」などと
私が心を閉鎖している間に、
一体どれだけの貴重なことが
素通りしていったのだろう。と考えたりする。
生涯の友になれるかもしれなかった人や、
始まるかもしれなかった恋や
人生の岐路に立つたびに思い出すかもしれない誰かの言葉や
生きる意味さえ左右するような新しい仕事や世界
といった
私がぼんやりしてたせいで
うっかり取りこぼしてきてしまったかもしれない
物事のあまりの多さを痛感して
愕然としたりする。
まぁ、ぼんやりしてて自分が何かを失うのは勝手なのだが
それでもあの時出会った人たちには
ずいぶん失礼なことをしたなぁ。
と思って反省したりする。
もしまた会う機会があったら、
そして、これから出会う人には
今度は、きちんと話をしよう。
これからは、もうちょっと、
しっかり目を開けて色んなことを見よう。
とか思ったりするんである。
ま、殊勝にそんなことを言っていたって、
もしかしたら、また同じような状況に陥るかもしれないのだが。
でも、まぁ、とりあえず、
今のところは、
そう思っているんである。
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