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どんどんおばあちゃんのラッキー。 仕事が休みで晴れた日はゆ〜っくりラッキーと河原をお散歩する。 これまで、ラッキーと毎日河原をお散歩して、季節の移り変わりを感じていたんだなぁ〜 寒くて散歩の辛い冬、雪が降り河原は1面雪化粧。 寒くてほんとはお散歩行きたくないけど、シベリアンハスキーのラッキーは寒い冬は元気、雪は大好き!! 草木は枯れ白くなった河原は晴れると夜、月明かりに照らされ見通しがいい。 お散歩している人の姿はほとんどない冬の夜、他に人がいないことを確認して、リードを外してやると、ものすごいスピードで駆け回る。 雪がラッキーの走った後を白く舞い上がり遠くに行っても確認できる。 おもいっきり走らせて、もう充分だろうと・・・ ラッキーと呼ぶ、なかなか戻ってこない。 戻ってきたかと思うとリードを見てまた逃げて行ってしまう。 最後の手段は防寒コートのポッケに隠して持ってきた魚肉ソーセージを見せる。 いとも簡単にリードにつながれるラッキー。 食い意地がはっているうちのわんこ。 そう言えば何度か庭から脱走したことがある。 鍵をしっかりかけたか確認しなかった私がいけないのだけど、 何かの拍子に扉が開いてラッキーが町内をうろうろ。 おとなしい性格の犬でほとんど吠えないし、噛まないし、 でも身体が大きいから、みんなびっくり、犬の嫌いな人にとっては恐くて大変な事態!! 近所で親しくしていた人から電話で知らされ、職場の了解を得ていったん帰宅しラッキーを捕まえに。 その時もやっぱりリードをつなごうとすると逃げちゃって、結局、ソーセージ作戦で捕獲! 次の日はびっくりさせたご近所の、特に犬の嫌いな方にお詫びに回り、 なんで叱られているのかわかってないようなラッキーをひたすら叱って、 私の機嫌を見て申し訳なさそうな眼をする。 春、雪が解け、新芽が顔を出す頃、河原にフキノトウを見つけラッキーともうすぐ春だねって喜んだり、桜が咲くと毎日ラッキーとお花見お散歩。 特に興味のなさそうなラッキーを無理やり桜の木下で座らせ写真撮影!! 綺麗な花が咲いているのを見つけるといつもラッキーを座らせ写真撮影してた。 きっとラッキーにとってはうっとうしい飼い主だったんだろうな 夏は川の水辺まで降りていくとラッキーは水の中に入っていく。 鼻を水の中に突っ込み川底の石を鼻でほじくる。 水が入ってくしゃみ! それを見て私が笑う。 ラッキーとの当たり前だと持っていた生活の中にたくさんの想い出がある。 老いたラッキー、やっとやっとでお散歩してるラッキー、 そんな姿を見てラッキーがいとしいと思った。 元気な頃にもっと優しく可愛がってやればよかったと思った。 ラッキーごめんね、ダメ飼い主で、 こんなに遅くにやっとあなたの存在の大きさに気がついて、 今更遅いのに、いとおしくってしょうがない。 ごめんねラッキー、いつもホッタラカシにしてて、 ごめんねラッキー、自分の機嫌であなたに接していました。 ごめんねラッキー、自分の都合であなたに我慢させて、 ごめんね、ごめんね、 こんなにおばあちゃんになって、もうそう長くは生きられない今になって あなたが私にとってこんなに大きな存在だったことに気がつくなんて・・・ 寒さに強いラッキーは冬の方が元気。 夏は寝ている時もはぁーはぁー、横になってはぁーはぁー、 歩くのも涼しい時間帯にほんのちょっとだけ。やっとこさ歩いてる。 どうにか夏が終わると大丈夫! きっとまた1年大丈夫!! ラッキーのこと心からいとしいと思うことに気がついて2回冬を越しました。 そして去年の夏、ほとんど耳は聞こえていないラッキーに近づいて 「ラッキーおはよ〜」って声をかける。ラッキーは少しだけ顔を持ち上げ鼻で私の手をつんつん。
「どうしたの?起きるの辛いの?」
何だか悲しそうな眼で私を見る。「ラッキーどうした?」目だけが私を見てるけど、身体が起せないみたいだ。 8月は朝とは言えすでに暑い。 はぁーはぁーとラッキーのお腹が大きく動いている。 手で水をすくって口に近づけるとぺろぺろなめて飲み出した。 「水、飲みたくても起き上がれないんだね」涙が出てきた。 ラッキーのそばにいたかった。だけど仕事は簡単には休めない。 ラッキーの口元に水を入れた器を置いて仕事に向かった。 昼休みに急いで家に戻った。 まさか、まさか・・・ 庭に走っていくとラッキーは横になったままだけどお腹が呼吸と共に大きく動いている。 よかった。 「ラッキー、ママがいない時にかってに一人で逝っちゃだめだからね。絶対にがんばるんだからね」 ラッキーの眼が力ない・・・水を飲ませて撫でてやる以外、私には何もしてやれない。 じっとうつろな眼で私を見つめる。涙が止まらない。 「帰ってくるまでがんばって待っててね」そう声をかけ仕事に戻り、 仕事が終わってまっすぐに家に帰る。 ラッキーのお腹の動きが見えるとほっとした。 よかった。 ラッキー生きててくれてる。 ずっとラッキーのそばにいた。 縁側に布団を敷いて、ラッキーを見ながら眠った。 朝方ラッキーの今までに聞いたことのない何とも例えようのない悲痛な鳴き声で目が覚めた。 あわててラッキーのそばに行くと全身から血が引いたような気がした。 キューンとラッキーが苦しそうに鳴くと、ラッキーのお尻から蛆虫が出てきた。 「なんで、生きてるラッキーの体内からどうして・・・」 苦しむラッキーがかわいそうで、とにかく何とかしてやらなくちゃ。 ブラシで虫を掃き取りごみ袋に入れ薬で殺す。 2時間位してまたラッキーが悲鳴を上げると虫が出てくる。 虫を排除し、苦しそうなラッキーの頭を撫でてやると少し落ち着く。 手から水をやると飲む、何も食べれないけど水はほしがる。 だけどしばらくして飲んだ水を戻してしまう。 動けなくなってお医者さんにはもうここ1、2日だと言われていた。 どうしてやることもできない。苦しそうなラッキーを見てただただ涙があふれてくる。 今日も仕事は休めない。 ちょうどお盆前、お盆といえば花屋は繁忙期。 お盆が近づくとお盆に売るお花がどんどん入荷し、花の処理やメンテに追われ大忙し。 休むなんてことはあり得ない。 何もしてやれないもどかしさとそばについていてやりたくても仕事が休めない苦しさ。 医者に電話をした。その時のラッキーの状態を告げ、苦しむ姿がかわいそうで耐えられないと、 どうせあと何時間生きられるかわからないのならもう苦しみから開放させてやりたいと、 そう、安楽死・・・ とにかく自分がそばにいる時に楽にしてやりたいと思った。 私の身勝手かもしれない、でももう苦しませたくない。楽にしてやりたいと思った。 泣きながらお医者様に話していた。 お医者様は私の気持ちも、ラッキーの苦しみもわかってくれた。 「病院に連れて来れますか?」 お医者様の言葉にどうして? 連れて行くことは無理に決まっている。 ラッキーは自分で顔を持ち上げることすらできない状態で、家には私一人。 どう考えても運べない。 安楽死をさせることはできるがその薬を病院の外に持ち出して使用することはできないということ! そんなぁ・・こんなに苦しんでいるのに・・・・・ 私はラッキーを安楽死という最後の選択で苦しみから解放させてやることもできない。 張り裂けそうな思いのまま仕事に行く。 今日1日頑張れ。 明日はお仕事はお休みだから・・・! 夜、ラッキーは少しも動かない、声も出ない。 「ラッキー頑張ったね! でももういいよ。もう頑張らなくっていいよ。 もう楽になっていいんだよ。」 夜11時過ぎた頃、ラッキーはやっと苦しむことから開放された。 もうラッキーのお腹は動いていない。 苦しむラッキーの姿を見ている時は涙が止まらなかった。 でもお別れのときが来たとき、その時は不思議と涙は出なかった。 悲しいというより、やっとラッキーが楽になれたと思ってほっとした。 あんなに苦しそうな声を出して、 それなのに何にもしてやれなくて。 ラッキーは私の帰りを待っていたのか? お盆を前にして仕事が忙しく休みがなかった。 お盆の前に1日だけお休みがある。それがラッキーが逝った次の日。 その休みのあとはまた仕事が続きお盆が過ぎるまで休みはなかった。 休みの前日の夜、私のそばでラッキーは天国に旅立った。 実家で飼っていたレオと兄が飼っていたロンと姉が飼っていたモモが眠っているお寺にラッキーも入ることになった。 次の日、お寺さんが自宅にラッキーを連れに来てくれる。 今日は仕事はお休み。ちゃんと見送ってやれる。棺に入れお経をあげて最後のお別れをした。 棺のふたが閉められるとき、枯れてしまったと思っていた涙が再びあふれてきた。 ラッキーがいなくなったラッキーの居場所・・・ 大きな犬小屋と首輪が何だか淋しげに残っている。 しばらく縁側から庭を見るのが嫌だった。 縁側からいつもそこにいて当たり前のラッキーの居場所が見えると、 最後にとってもつらそうだったラッキーの姿が思い出されて胸が苦しくなった。 ラッキーはうちのわんこになって幸せだったんだろうか? ほとんどかまってやれなくて、いるのが当たり前になっていたダメ飼い主は怒ってばかりで、 ダメ飼い主だったママはラッキーが病気になっておばあちゃんになって やっとやっとで生きてるくらいになってから少し優しくなって、 最後にとっても苦しい思いをさせて安楽死をさせてやることもできなかった。 ラッキーはうちのわんこになって幸せだったんだろうか? ラッキーは何も言わないし、しゃべれないからほんとの気持ちはわからない・・・ でもね、ママはとっても感謝してる! ママがへこんでいる時いっぱい助けてもらった、ラッキーにいっぱい助けてもらった。 いっぱい話を聞いてもらった。 ありがとう、ありがとね、ラッキー。 ラッキーがいなくなって気づいたこと。 当たり前だと思っていた日常の中にある大切なもの。 ほんとは当たり前じゃなくてかけがえのない大切なもの。 大切な大切ないとしいもの。 大切なものはつい見落としてしまって、なくしてから大切さに気がつく。 ラッキーごめんね、もっと早くに気がついてやれなくって。 あなたと何回も見てきた河原の桜が今年も綺麗に咲きました。 1年で1番心がうきうき楽しい季節、桜の季節、 いつもあなたと見上げてきた河原の桜、 これからも桜が咲くたびにあなたとの楽しかったお散歩を想い出しながら、 また来年も綺麗な桜が咲きますように・・・・ |

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