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前回までのあらすじ
大陸での紛争の要因である謎の女と英雄(トーア)との対決が始まった。
しかし力を手に入れたばかりの英雄たちに対して謎の女は容赦なく謎の銃を奮う。
その圧倒的な力の前に成すすべもなくやられ始める英雄達。
そんな中でも力を行使し続ける謎の女。
そして・・・。
第八話“詰め”「どうしたどうしたァァ?さっさと逃げねぇと潰されるぞォォ!」
同時に爆音と煙に辺りが支配される。
今動けるのは、プロコフィエル、ヴァンダー、シュネーゲ、そしてセルヴィウスの四人。
しかし今は相手のほうが有利だった。
地上を隠れながら逃げている英雄達に対して、女は石柱の上を飛び移りながら自由に銃を乱射している。
そのために見つかれば一瞬で瓦礫の下になりそうだった。
破壊された石柱の影に一時隠れたセルの横に同じように慌てた様子でヴァンダーが飛び込んでくる。
彼の左肩からは岩で切ったのか、鋭利ではない傷が付いていた。
傷口からは今も赤黒い血が漏れ出している。
「セルヴィウス、他のやつ見たか?」
そう言ってくるヴァンダーに慌てながらセルが答える。
「そ、そんなことより自分のことを・・・。」
「俺のことはいい・・・!」
ついつい怒鳴ってしまって慌てて口を抑えるが、どうやら相手に見つかった様子はなかった。
理由は簡単。
「やぁっぱ、怪我してちゃぁ逃げるのは難しいかァ?」
「おま、え・・、ちょ・・・。」
ドンダンドン
「ぐ・・ぅ・・・ぁ。」
立て続けになる銃声と共に呻きとも取れない声が聞こえる。
「プロコフィエルぅぅ!」
とっさに叫び飛び出そうとしたセルの腕をヴァンダーは勢い良く捕まえる。
「バカか!今大声出したら・・・。」
「あれぇ?今声が聞こえた気が・・・。」
「「ヤバ・・・っ!」」
一瞬の出来事だった。
女の言葉を聞いて横へ飛び退こうとした二人がよける前に背中の石柱が姿を消す。
砕け散った石のかけらがそれぞれ弾丸のように二人を襲い、遠くに吹き飛ばす。
飛ばされたセルは運良く、他の石柱の後ろに飛ばされたが、
ヴァンダーはそのまま他の石柱の残骸の上にうつ伏せに放り出されていた。
ヴァンダーはまだ意識があるのを確認すると、肩の痛みを気にしないように立ち上がろうとしたが、
「起きられんの?そんな体でさァ。」
言葉と共に左肩に足が降り下ろされる。
誰かなんてものは声を聞かなくてもわかる。
「お、お前なぁ・・。」
顔を向けようとするが、直後、頭に銃口が触れる。
だが・・・。
何かない。
無い。
圧倒的な銃声が。
「な、んで、撃たねぇ・・ん、だ?」
それに答えようともしない声がヴァンダーの頭上から降る。
「哀れだねぇ、ホント。」
「?」
「ホント、哀れだよなァ、あんたら・・・。」
先程までの暴力性はなく、静かに重く、
声が頭に響く。
「何が、言いたい・・?」
「誰だって求めるもんは同じだよなぁっつぅことだよ。」
そのままヴァンダーが黙っていると
またゆっくりと女が口を開く。
「“ある計画”だって、
そぉいう人の思惑ってやつが絡んでるのさ・・。」
To Be Continue...
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