常陸国中世史備忘録(常陸大掾氏と常陸府中)

常陸大掾氏や常陸平氏を中心に取り上げています。文献屋なので論文を書く資料として、特に面白くも無い古文書や史料を掲載していきます。

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※H27.12.11加筆

以前から探していた、鉾田町史編さん委員会『鉾田町史 中世史料編 烟田史料』(1999年刊)を購入しました。

地元の図書館にも蔵書が無く、鉾田市にも頒布在庫は無いと言われてしまい、
機会を見つけては、遠方の図書館から借り出していましたが、
これからは返却日を気にせず、のんびり眺める事が出来ます


現在京都大学総合博物館に所蔵されている「烟田文書」は、「茨城県史料」では未だ刊行されていません。

この鉾田町史 中世史料編 烟田史料』における最大の功績は、

当本の烟田文書」解題において、烟田文書がどのように収集され、かつ烟田家にてどのように伝来・保存されてきたかを、学術的に考察された点

と思ってます。

烟田旧記」が市町村史刊本に収録されたことも評価したい点では有るのですが、
それ以上に、近世初期から中期に至る烟田氏の子孫たちが、現在の烟田文書」を形付けた事が明らかにされた事は大いに評価したいです。

中世以来の伝来文書といわれたものが、実は子孫たちが必死に収集しまとめた者である事。

「新編常陸国誌」にも収録されている烟田文書」近世文書からも江戸中期の当主烟田郡蔵らの尽力が伺えますが、いわゆる国人領主烟田氏の伝来してきた「(狭義の)烟田文書」は散逸した事が
分かります。

中世文書と共に残された、近世期の烟田郡蔵らの書状からは
京都大学総合博物館所蔵「烟田文書」は伝来文書そのものではなく、
烟田郡蔵ら子孫が原文書のほか、他所から模写して文書を集めて現在の形にした事が明らかにされたでしょうか。

将来的には、茨城県史料にも収録されるとは思いますが、気軽に閲覧できる刊行物の数としては物足りないです。 茨城県史料中世編は、現在関東地方に残存している茨城県関連史料を刊行した所まで来ています。

一般財団法人 石川武美記念図書館(旧 お茶の水図書館)所蔵の真壁文書とともに、今後も、茨城県史料刊行の継続を期待したいものです。

また、烟田旧記」を活用した史料批判や論文展開が増えれば、菜央うれしいですね。

ちと高い買い物でしたが、やっと入手できて大変うれしいです。






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