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中世の狛犬。栃木と茨城、隣県でも結構違う。
現在の我々がよく目にする狛犬は、拝殿への参道沿いに備えている一対の石造像だろう。
本来、お祀りされている神様の神使という位置付けであるように、仏像や地蔵像のように一種の崇拝対象であったようだ。そのため、仏像と同様に、祈願として作成・奉納されたが、室町後期以降、石造狛犬の境内造立が増え、江戸時代になると、ほぼ現在のような石造狛犬が境内を守る形式をとる。
茨城県鹿嶋市・鹿島神宮には平安後期と推定される木製狛犬の他、多数の木製・陶器製の狛犬が保存されている。このことは、狛犬が奉納物として認識されていたこと、長い間、狛犬が奉納されていたこと、木製狛犬の内部に、陶器製狛犬が収められる事例もあること、などがわかっている。
①常陸大宮市 甲神社の木製狛犬(室町後期)
年代:戦国時代
②鹿嶋市 鹿島神宮の木製狛犬(鎌倉期)
茨城県内において、古代から有数の所領と宗教的権威を獲得した鹿島神宮には、
平安期以降、多数の狛犬が奉納されており、そのいくつかは宝物館で見ることができる。
③栃木県立博物館中世宇都宮氏展の鉄製狛犬(鎌倉中期)
鉄製であるとともに、和犬風狛犬という、珍しい特徴を持つ。
材質:鋳鉄製
年代:建治三年(1277)二月
背に「建治三年丁丑二月 吉田直連施入」の陽鋳銘
④ 筑西市羽黒神社 木造狛犬
茨城県指定文化財(彫刻)
年代:鎌倉時代後半
材質:ヒノキ
紙張り、胡粉下地処理に彩色・金泥塗りを施している。
⑤ 桜川市二所神社木造狛犬
茨城県指定文化財(彫刻)
年代:室町時代
材質:スギ ⑥ 常陸大宮市佐伯神社木造狛犬
常陸大宮市指定文化財
年代:大永4年(1524)
備考:表現形式が、香取型の陶器製狛犬に類似。
➡ 木造狛犬(もくぞうこまいぬ) | 常陸大宮市佐伯神社 ⑦ 木造狛犬 真岡市中村八幡宮
栃木県指定文化財
材質:ヒノキ
年代:14世紀中頃から末頃
備考:吽形の頭頂部に小穴がある。角穴だとすれば、獅子、狛犬の組み合わせ像である。
⑧ 木造狛犬 鹿沼市医王寺
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仏像・工芸品銘文
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【製作】 文永12年(1275年) 【像形】 像高39cm
本尊の膝下に「奉造立新善光寺[ ]像一躯」と題し、大檀那平幹親(たいらのもとちか)・大施主藤原氏女(むすめ)と子息が文永12年(1275)2月、除病と延命などを願って本尊を像立した旨、仏子玄朝の墨書銘文
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茨城県かすみがうら市有河に所在する熊野山寶寿院龍福寺(真言宗豊山派)に
応永年間(1394-1427)に僧朝尊の開山と伝える。下軽部の長福寺の末寺という。
■天文六年(1537)記銘 龍福寺鰐口(かすみがうら市指定文化財)
寸法:総経:37cm、高さ13.5cm
銘文:(撞座周囲)
(正面) 奉造 常州南之庄阿留何順礼堂之鰐口 奉納小松崎教太郎
(右側) 天文六天 丁酉凛月吉日
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西方八幡神社は、坂2856に所在。
木造阿弥陀如来立像は、前後二材ではぎ合わせ。
前材・後材の胎内に銘文が墨書されている。
【前材】
「キリーク為逆修奉蓮華造次本願圓鏡坊 良業六親従類七世父母タメ成 及至自他無上菩提而巳 佛師府中真浄坊助力心 慶長九年甲辰九月廿六日願主敬白」 【後材】 「有縁無縁霊玉魂出離生死同佛子法傳 干時永正十四年丁丑二月十二日 常州南庄上石河松垚本尊起立願主俊暁阿闍 梨大檀那殿塚道泉範次 同新五郎妻子覚阿ミ祐俊阿 妙心禅尼二親七世父母六親眷属歳等正覚」 参考:千葉隆司氏:「常陸国戦国期に生きた仏師の一例」。 |
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牛渡房中公民館は、閑居山長栄寺跡であった敷地にある。
【像底】
「別当慶□ 天正十九年辛卯五月□ 佛子真乗坊」 【台座上面】 「八郎兵衛□ □ □ □ □ 檀那源兵衛□□□」 参考:千葉隆司氏:「常陸国戦国期に生きた仏師の一例」。
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