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各企業がばらばらにやるために、富士通を使う企業とNECを
使う企業では互換性がない別々のシステムとなり、データの 共有ができない。 これに対してまず地方公共団体や官庁のシステムを統合し、 データ共有化を進め、民間企業の模範となり、先導するというのが 政府の方針だ。 残念ながら現在の日本の経済力から考えて、単独でアメリカ中の 技術覇権争いに割っているのは困難だ。 だが中国のデジタル部門に部品を供給する下請け業者に転落 するのもいや、アメリカのプラットフォーム企業に経済の 行くへとビジネスモデルを支配されるのもいやならば、消去法 からして活路を見出す策は一つしかない。 デジタル部門で欧州と協力するのだ。 これに思いつき、欧州の専門家に接触してみると反応は驚く ほど良かった。 欧州もデジタル技術、とくにAI分野で日本と協力することを 考えていたという。 今年発足した日欧経済連携協定(EPA)も活用し協力を 進めるチャンスだ。 フランスの政治経済専門家は面白いアイデアを示唆してくれた。 ビッグデータもそうだが、これから日本に必要なのは「大市場」 でビジネスを展開するという発想、人口減からくる閉塞感を グローバル市場での活動で打開する発想だ。 それゆえ日本にとって自由貿易、ルールに基づく貿易の多角的 システムの堅持ほど重要なものはないと同時に経済規模を 笠に着てルールを無視して相手かまわず関税攻撃をし、多角的 システムを破壊しようとするアメリカの動きほど迷惑なものは ない。 巨大市場 日本、欧州はどう行動すべきか。 日本が結んでいる二つの多角的協定、環太平洋経済連携協定 (TPP)と日欧EPAを接合して拡大したらよいという。 両者が統合すれば、人口約10億人、国内総生産(GDP) の世界シェア(占有率)で約3割を超える巨大な自由貿易 市場の誕生だ。 TPPの参加国には、カナダのようにEUと自由貿易協定 (FTA)を結んでいる国もあるから、交渉はさほど困難 ではない。 新たな仕組みに向けた制度設計はじっくり進めればよい。 大事なのはこの企てに乗り出すにあたってのメッセージだ。 安倍首相と欧州の政治リーダーとが自由貿易と多国間貿易 システムの理念の堅持のため、この巨大プロジェクトを 進めると宣言するのだ。 超大国の地位を誇示したところで、世界の潮流に逆らい、 孤立すれば不利な立場になるとアメリカが悟る良い機会にも なるのではないか。 |
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