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土の裏側にコンクリート護岸があります。
私が河川課に配属になる前から、
「川に自然を」とかいうお題目のもとに、
環境型ブロックなる品物が使われていました。
それは何ぞやというと、要は、ブロック表面に石に似せた起伏や紋様をつけたり、
穴の多いコンクリート(ポーラスコンクリートと言います)を使ったブロックです。
(もちろん、ポーラスでも力学的に問題無い設計です。)
このブロックの植生機能については、疑問というか限界を感じていました。
それについて資材会社に尋ねたのですが、
最後まで満足な回答をもらえませんでした。
別に特定の資材会社をこき下ろすわけじゃないですよ。
このような資材全体に対して言ってるんです。
で、今度は自分が災害復旧の設計をする番になりました。
まず考えたのが、
「環境型ブロックなる品物は使いたくない。
しかし、建前上、環境に配慮したよーな形を作らねばならない。」
でした。
普通の1(m2)平ブロックなら1枚4,000円のところが、
環境型ブロックを使うと1(m2)で1枚9,000円になります。
土砂を運ぶと、1(m3)当たり2,000円以上になります。
災害復旧工事は2カ所。
それぞれブロック張面積は、2,800(m2)と1,300(m2)です。
土は1,900(m3)と600(m3)です。
「特に土砂が溜まったわけではない。川の外へ運ぶ必要はない。
護岸にかぶせれば、お望みの植物も生えるだろう。」
ということで、平ブロックの上に、土砂をかぶせる設計にしました。
植物にとっても良いし、土砂運搬の費用もかからない。
見かけは自然の(雑草の?)堤防だが、裏側にしっかり護岸がある。
である時、その現場が、査定官講習の教材になりました。
「土が流れてしまうのではないか。」
「それまでに雑草が繁殖するでしょう。」
私は元々、高いだけの環境型ブロックを使いたく無かっただけなので、
土が流れようが構わなかったんですが。(^^;)
設計までして、後任に引き継ぎました。
工事完成から1年半。
見事に草が繁茂しています。
エエもんキレイなもんを使えば、当然値段は高くなります。
自分が設計から関わるときは、
「いかに安く、そこそこのモンを作るか。」
をテーマに土木をやってます。
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