きゆうの雅な古楽の庭園

他のことに熱中してて、休止状態です。

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 ヘンデルの記念すべきオラトリオ第1作が「復活」HWV.47です。このオラトリオはオペラ上演が禁止されていたローマで1708年に作曲されました。後年のイギリスにおけるオラトリオと違い合唱は2曲しか用いられず、演奏会形式である点と聖書の題材に基づく内容である点を除けばアリアがレチタティーヴォによって連結される、形式的にはオペラそのものといえる作品となっています。初演は1708年の4月8日の復活祭の当日にルスポーリ侯爵邸で演奏されました。今回の参考CDはホグウッド/エンシェント室内管弦楽団「ヘンデル:オラトリオ・復活」(オワゾリール)です。

 このオラトリオの物語はキリストの受難後2日目の夜からその翌朝にかけて、地獄に下ったキリストが、キリストの到来を待ち望んでいた族長たちや預言者たちの霊魂を救うというもので、登場人物は下記の通りとなります。

・天使 ソプラノ
・マッダレーナ(マグダラのマリア) ソプラノ
・クレオーフェ(クレオパの妻、マリア) コントラルト
・聖ジョヴァンニ(福音史家・聖ヨハネ) テノール
・ルチーフェロ((ルシファー、ルシフェル=反逆天使、サタン) バス 

 あらすじ(解説書より)

第1部

1.地獄へ下る 

地獄の入り口に立った天使が、死の力を打ち負かすため地獄に下ったキリストを通すために、門を開くよう要求する。それに対してルチーフェロは地獄の軍勢を集めて、戦おうとする。

2.イェルサレム

マッダレーナとクレオーフェがキリストの苦しみを思い起こし、その死を悲しんでいる。聖ジョヴァンニがキリストの3日目に蘇るという約束の言葉を思い出させる。

3.地獄の征服

天使たちは族長や預言者たちの霊魂に、勝利を収めたキリストの後に従って地獄から出てくるように呼びかけ、神への賛美の合唱の先頭に立つ。


第2部

1.イェルサレム

3日目の太陽が昇り、聖ジョヴァンニは前夜大地が揺れ動いたことを述べ聖母マリーア(聖母マリア)を探しに行く。

2.

天使は新しい日を迎え、キリストがすべての悪に打ち勝ったことを語る。ルチーフェロは聖墓へ向かう女たちを見、彼が敗れた知らせは間もなく世界に知れわたるだろう、と告げられるが、まだそれを隠しとおして見せると豪語する。

3.聖墓への道

女たちは、番兵が目を覚まさないうちに聖墓へ行こうと道を急ぐ。ルチーフェロはキリスト復活が知れわたるのは時間の問題であると知り、恥辱にまみれて地獄に帰る。

4.聖墓

白い衣を着た若者の姿をした天使が、女たちにキリストは死から蘇ったと告げ、この知らせを人々に伝え広めるようにという。マッダレーナとクレオーフェは復活したキリストを探しに行く。

5.

聖ジョヴァンニは、クレオーフェに、キリストは聖母のもとに姿をあらわしたと告げる。マッダレーナが登場、近くの庭園でキリストに出会ったこと、キリストは彼女がその身体に触れることを許さなかったことことを物語る。聖ジョヴァンニと女たちは、すべての疑問が解け、神に感謝と賛美を捧げる。


 このホグウッドの演奏は初演当時の史料によりヴァイオリン21人、ヴィオラ5人、チェロ5人、ヴィオラ・ダ・ガンバ1人、コントラバス5人、テオルボ1人、リコーダー2人、フルート1人、オーボエ4人、ファゴット1人、トランペット2人、チェンバロ1人という編成となっています。この総勢49人のオーケストラは当時としてはかなり大規模なもので、ヘンデル特有のダイナミックで音色の多彩なオーケストレーションが様々な表情をみせてくれます。 

このオラトリオを聴いた印象は後年のイギリスにおけるものと違って合唱がわずかにしか用いられないためか冒頭でも述べたとおり非常にオペラに近いものを感じました。
 特に印象に残った楽曲としては、トランペットやオーボエが鳴り響く中、ソプラノの天使が地獄にキリストの到来を告げるアリア「開け冥界の扉よ」、力強い弦楽とバスの歌声がまさに魔王の雄たけびを思わせるルシフェルのアリア「御子が御父に」。

 それからマグダラのマリア(ソプラノ)がキリストを失った悲しみを歌うアリア「ジェズ様は私のために死ぬことを」はオーケストラも独唱も半音階的に扱われる美しい楽曲で、キリストの死を嘆く聖ジョヴァンニ(テノール)のアリア「いとしい子」もヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のみの伴奏で歌われる悲愴的で美しい曲です。
 

 このホグウッドによるオラトリオ「復活」は活き活きとしたオーケストラと天使役のエマ・カークビー、ルシフェル役のデイビッド・トーマス、聖ジョヴァンニ役のイアン・パートリッジらの歌声が見事なとても素晴らしい演奏になっています。


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この曲、まだCD持ってないんですよ・・・、一度生で聴いた事があるんですが、その時はオケが本来の大編成ではなくて、少人数でのものでした。
やっぱ現在の日本で、この種のマイナーな曲を大編成でやるのは、現実的に難しいのかもしれません。
一応宗教的な題材を扱ってはいますが、音楽的にはレチ・アリア・レチ・アリア・・・のオペラと同じですよね。

2009/6/5(金) 午後 9:54 REIKO

REIKO様、こんばんは。CDはお持ちでなかったですか。あまり録音はなさそうですね。ホグウッド盤ぐらいしか今のところ知らないんですよね。

2009/6/5(金) 午後 11:11 きゆう

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こんにちは。国内盤としてはホグウッド、コープマン、ミンコフスキーが出ていました。こうしたジャンルのCDはプレス数が少なく、早く絶版になるのが残念ですが。ホグウッドのものはヘンデルのオラトリオ集という体裁で、《エステル》《アタリア》《メサイア》とともにボックスセットで今も手に入れることができます。
2004年に日本ヘンデル協会とヘンデル・フェスティバル・ジャパンが上演していますが、今度またどこかで取り上げられるのを期待したいところです。

2009/9/29(火) 午前 9:13 [ mik**irit ]

コメントありがとうございます。自分でも後で調べてみて他にも録音があったことを知り早とちりしたコメントしたと思っています。でもコープマンとミンコフスキの国内盤があったとは知りませんでした。ありがとうございます。

2009/9/29(火) 午後 2:05 きゆう


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