きゆうの雅な古楽の庭園

他のことに熱中してて、休止状態です。

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 最近ジョルディ・サヴァールの演奏ばかり聴いていました。サヴァールはバロック音楽よりはルネッサンス以前の楽曲を熱心に録音しているのですが、その中でまず気に入ったのはやっぱりバロックの作品、コープマンと共演の「バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集」(ALIA VOX)です。

 バッハの「ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ」はケーテン時代の1720年頃に作曲されたと推定されています。ケーテンの宮廷にはガンバの名手アーベルがおり、またケーテン侯自身もガンバを愛好したことから作曲されたのでしょう。この作品も「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ」、「フルートとチェンバロのためのソナタ」同様チェンバロはオブリガードとして演奏されます。

・ソナタ第1番 ト長調(BWV.1027)はある消失したトリオ・ソナタからの編曲で、この作品と共にそのトリオ・ソナタをもとにして「2つのフラウト・トラヴェルソと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調(BWV.1039)」が作曲されたそうです。トリオ・ソナタからの編曲らしく緩急緩急の4楽章構成の教会ソナタとなっています。「2つのフラウト・トラヴェルソと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調(BWV.1039)」も聴いたことがあります。確かに同じ音楽なのですが2つのフルートの掛け合うか、ガンバとチェンバロが掛け合うかの違いが別物と思ってしまうほどの印象を与えます。私は華やかなBWV.1027の方が好みです。ガンバとチェンバロが穏やかに対話する緩徐楽章も華やかに競う急速楽章もとても美しい作品です。

・ソナタ第2番 ニ長調(BWV.1028)も緩急緩急の4楽章構成で教会ソナタとなっています。全体的に流麗な作風となっています。華やかなフィナーレを飾る第4楽章アレグロに現れるチェンバロの旋律が秀逸です。

・ソナタ第3番 ト短調(BWV.1029)は「ヴァオリンと〜」や「フルートと〜」と同じように急緩急の3楽章形式となっています。まず第1楽章ヴィヴァーチェのガンバとチェンバロの奏でる格調高い音楽に心を鷲づかみにされてしまいました。寛いだ雰囲気の緩徐楽章の伸びやかに歌うガンバがとても美しく、急速で華やかな終楽章はまるで協奏曲を思わせます。

 それからこのCDには冒頭にオルガン作品の「トリオ・ソナタ第5番ハ長調(BWV.529)」を編曲したソナタ第4番ハ長調(BWV.529)が収録されています。本当にこのガンバとチェンバロ版があったのではないかと思わせるほど素晴らしい編曲となっています。

 名手サヴァールとコープマンの腕前は申し分なく素晴らしく、またサヴァールの用いる1550年製、1697年製、1757年製の3種類のオリジナル楽器の芳醇な音色と、コープマンの弾く1737年クリスティアン・ツェル製作のオリジナルのチェンバロの深い音色との組み合わせという点でもとても素晴らしい内容となっています。

 「ヴァイオリンと〜」と「フルートと〜」も素晴らしいですが、渋くて柔らかなガンバの音色と華やかなチェンバロという組み合わせのこの「ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ」が一番気に入ってしまいました。

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