きゆうの雅な古楽の庭園

他のことに熱中してて、休止状態です。

ドイツの音楽

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ドイツの17世紀、18世紀の音楽です。一部前古典派も含まれます。
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 フリーデマン・バッハの協奏曲の中でも今回ご紹介する2つの「2つチェンバロための協奏曲」は、比較的に多く録音されていて、フリーデマンの代表作といえる私のお気に入りの作品です。

 一つめの協奏曲、「2台のチェンバロのための協奏曲(ソナタ)ヘ長調 F.10」は、オーケストラを伴わなずに2台のチェンバロのみという編成で演奏されます。コープマン&マトー盤(エラート)、ホグウッド&ルセ盤(オワゾリール)、シュタイアー&ヒル盤(アルヒーフ)、エガー&エアトン(GLOB)盤などがあり、フリーデマンの作品の中でも有名で最も録音に恵まれています。

 アレグロ・モデラート、アンダンテ、プレストから成る急緩急の3楽章形式の作品で、1733年フリーデマン23歳の時に作曲されました。いかにもフリーデマンらしい独特な印象を受ける楽想ですが、若かりし頃の作品だけあって溌剌として華やかなものがあります。


 二つめの協奏曲、「2台のチェンバロとオーケストラのための協奏曲 変ホ長調 F.46」は、弦楽合奏に2つのトランペット、2つのホルンとティンパニが加わるという華々しいオーケストラが特徴的で、音色からも伺えるとおりとても豪華な印象の作品となっています。ダイナミックで華やかなオーケストラの中を2台のチェンバロが緊密で華々しい対話を繰り広げていきます。なかなか聴き応えのある作品で、私はとても気に入っています。演奏はムジカ・アンティクヮ・ケルン盤(アルヒーフ)、レオンハルト・コンソート盤(TELDEC)、フラブルグ・バロック・オーケストラ盤(Caus)などがあります。

 写真のCDは、今回取り上げた協奏曲が2つとも収録されているアンドレアス・シュタイアー&ロバート・ヒル、ムジカ・アンティクヮ・ケルン盤です。「協奏曲 変ホ長調 F.46」での演奏のダイナミックさが気に入っています。

 参考に下記のものを挙げておきます。
「協奏曲(ソナタ)ヘ長調 F.10」http://www.youtube.com/watch?v=yml0E3ZLFqc
「協奏曲 変ホ長調 F.46」http://www.youtube.com/watch?v=uLihwmYSdI4

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 去年はヘンデルやハイドンなどのアニバーサリー・イヤーでしたが、今年はペルゴレージと共にJ.S.バッハの長男にして私の大好きな音楽家、ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの記念すべき生誕300周年です。そんな訳で今回はフリーデマン・バッハの代表作の一つである「12のポロネーズ」をご紹介したいと思います。

 このフリーデマンの「12のポロネーズ(作品番号F.12)」は、以下のように構成されています。

・第1番 ハ長調  第2番 ハ短調 
 
・第3番 ニ長調  第4番 ニ短調

・第5番 変ホ長調  第6番 変ホ短調

・第7番 ホ長調  第8番 ホ短調

・第9番 ヘ長調  第10番 ヘ短調

・第11番 ト長調  第12番 ト短調

 手元に日本語による解説の類がないので確証はないのですが、奇数番号のポロネーズと偶数番号のポロネーズは、決まって同じ調性の長調と短調という配列になっています。このことから、奇数番号のものと偶数番号のものとで対になるように作曲されているように思います。

 さて、この「12のポロネーズ」はフリーデマンの円熟した50代半ばの作品とあってフリーデマンらしさが凝縮されたものとなっています。そもそもタイトルに「ポロネーズ」と銘打っていながらも、ポロネーズのリズムは完全に無視されていて、独特で大胆な揺れるようなリズムなのが特徴的です。

 また曲調は、長調曲では気まぐれな明朗さがあり、短調曲ではとてもデリケートな面を見せてくれます。私は、このフリーデマンの自分に素直で独特で自由な音楽観が好きでして、それが存分に発揮されているこの「12のポロネーズ」はとても気に入っている作品です。

 愛聴盤は、クリストフ・ルセのチェンバロによる演奏(写真上、veritas盤)とスティーブ・バレルのクラヴィコードによる演奏(写真下、GLOBE盤)です。チェンバロによる華やかな演奏も楽しいし、クラヴィコードの繊細な音色で聴くのもまた違った趣があります。ちなみにフリーデマンはクラヴィコードで演奏することを念頭においてこの作品を作曲したそうです。

 参考にピアノによる下記の演奏を挙げておきます。はじめてフリーデマンの作品を聴く方には、奇妙な印象を受けるんじゃないかと思います。

・ポロネーズ第1番 ハ長調 http://www.youtube.com/watch?v=VrcOMSXDi6c
・ポロネーズ第2番 ハ短調 http://www.youtube.com/watch?v=AFlZ-vgLTeA

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中部ドイツで活躍した音楽家ゲオルグ・ベーム(1661〜1733)は、同じく中部ドイツで活躍したバッハに多大な影響を与えたオルガニストとしても知られています。ベームのオルガン作品の中でもコラール・パルティータは重要なものであり、バッハの同種の楽曲に決定的な影響を与えたとされています。

 実際に聴いて確かめてみようということで、今回参考にしたのが、クリスティアーン・テーウセン演奏「ベーム:オルガン作品集 第1集」(NAXOS)です。

 このCDには、下記のオルガン作品が収録されています。

○前奏曲とフーガ ハ長調
○コラール・パルティータ「ああ、何とむなしく、何とはかなく」
○前奏曲 ヘ長調
○コラール・パルティータ「主なる・イエス・キリストよ、われらをかえりみたまえ」
○前奏曲とフーガ ニ短調
○コラール・パルティータ「ひたすら神のみ心に従うものは」
○コラール「キリストは死の縄目につながれ」
○コラール・パルティータ「喜べ、汝が魂」
○コラール「天より下りて」
○コラール「天にまします我らの父よ」
○前奏曲、フーガと後奏曲 ト短調

 ベームのコラール・パルティータは大規模で、変奏は回数も表現も豊富で、確かにバッハの作品の大部分を先取りしているものがあります。私がこの中で特に気に入っているコラール・パルティータは、敬虔な祈りの場面が思い浮かぶコラール・パルティータ「ああ、何とむなしく、何とはかなく」と、明るい曲調のコラール・パルティータ「喜べ、汝が魂」です。

 またコラール・パルティータに限らず、前奏曲とフーガやコラールもバッハに通じるものを感じます。特に「前奏曲とフーガ ニ短調」、「前奏曲、フーガと後奏曲 ト短調」が威厳と華々しさを備えていて聴き応えがあり、気に入っています。

 ゲオルグ・ベームはどちらかというと馴染みの薄い音楽家かもしれませんが、ブクステフーデやパッヘルベルと同様、バッハの先輩としてもっと親しまれても良いような気がします。

 下記は、ベームのオルガン作品がどんなものか参考までに。

 前奏曲、フーガと後奏曲 ト短調http://www.youtube.com/watch?v=WLS3x-OFAFI

コラール・パルティータ「ああ、何とむなしく、何とはかなく」http://www.youtube.com/watch?v=es-DZXoJo-8&feature=PlayList&p=2AC9DE3A78B04D86&index=11

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 パッヘルベル(1653〜1706)といえば「カノン」ばかりが有名ですが、本職はオルガニスト。まだバッハが幼少の頃、長兄ヨハン・クリストフのもとで養育されていたとき、この兄の秘蔵の楽譜の中にパッヘルベルらの作品があり、兄に隠れて月の光で写譜したという「月下の写し」というエピソードがあります。そのことからバッハに多大な影響を与えたことでもパッヘルベルの名は知られています。パッヘルベルは南ドイツ・オルガン楽派最盛期の音楽家として「フーガ」の発展などに大きく寄与しました。

 さて、今回参考にしたCDは、ヴォルフガング・リュプザム演奏「パッヘルベル:オルガン作品集 第1集」(NAXOS)です。

 このCDには大きく分けて、イタリアに近い南ドイツの音楽家らしくイタリア由来の「トッカータ」「リチェルカーレ」「チャッコーナ(シャコンヌ)」、ドイツ・オルガン音楽らしい「プレリュード」「フーガ」「コラール」などが収録されています。

 さすがバッハの手本となった音楽家らしく、壮麗で威厳のある作風です。同じくバッハの手本となったブクステフーデの重厚で厳しい作風と比べると、よりイタリアに近い南ドイツ各地のオルガニストとして奉職したためか明朗で旋律的な作風でもあります。

 このCDの演奏者、ヴォルフガング・リュプザムはNAXOSレーベルを中心にバッハをはじめとする様々なオルガン作品の録音に活躍しています。

 ちなみに演奏者は違いますが、演奏例として下記のものを挙げておきます。
 
 「トッカータ ホ短調」と「フーガ ホ短調」http://www.youtube.com/watch?v=ouLcd1_FXqs&feature=PlayList&p=35C343F47BBC05B6&index=3
 
 「チャッコーナ ヘ短調」http://www.youtube.com/watch?v=zRU3fbop_7s&feature=PlayList&p=35C343F47BBC05B6&index=4

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 大バッハの長男、ヴィルヘルム・フリーデマンの作品の中でも鍵盤曲に並んで録音が多いのが「2本のフルートのための6つの二重奏」です。有名なフルート奏者による録音も多く名作の誉れの高い作品といえるのではないかと思います。

 この作品は、「二重奏 ホ短調 Fk.54」「二重奏 変ホ長調 Fk.55」「二重奏 変ホ長調 Fk.56」「二重奏 ヘ長調 Fk.57」「二重奏 ヘ短調 Fk.58」「二重奏 ト短調 Fk.59」から成っています。ほとんどの二重奏が急緩急の3楽章構成でFk.59のみ4楽章構成となっています。

 急速楽章では無伴奏の2本のフルートによる掛け合いはなかなか緻密で華やかであり、とても2本のフルートから紡ぎだされているとは思えないような音色の多彩さに驚かされます。

 また間徐楽章では2本フルートの対話において優美さとともにフリーデマン特有の深い陰影が加わって心を惹きつけられるものがありとても幻想的な美しさを持っています。

 今回参考にしたCDはバルトルド・クイケンとマルク・アンタイの二人の名手によるACCENT盤で、二人の息のあった演奏はとても素晴らしいです。

 フリーデマンの陰影の濃く、デリケートなフルートの用法は大バッハや弟のエマーヌエルと比べてもかなり独特で、私個人的には父と弟をはるかに超えてしまった天才性さえ感じます。


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