きゆうの雅な古楽の庭園

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ドイツの音楽

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ドイツの17世紀、18世紀の音楽です。一部前古典派も含まれます。
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クーナウ 聖書ソナタ

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 本当は前回に引き続き「器楽曲、名曲・名演 オルガン編」やりたいところなのですが、オルガン曲のCDを何枚も友達に貸してしまっていて曲名が確認できないので今回は「クラヴィーア編」の中でまだ記事にしていなかったもののひとつ、ヨハン・クーナウ(1660〜1722)の「聖書ソナタ」を取り上げたいと思います。参考CDはレオンハルト盤(テルデック)です。

 クーナウはご存知の方も多いと思いますがトーマス・カントルでバッハの前任者です。音楽家としてのみならずイタリア語、フランス語、ラテン語、ギリシア語、ヘブライ語に堪能で音楽理論家、研究家、翻訳家、弁護士としても活躍するなど多才な教養人でした。


 そんなクーナウの今日知られている代表作が「聖書の物語の音楽的叙述」、いわゆる「聖書ソナタ」です。この「聖書ソナタ」は以下の6曲から成っています。


・ソナタ第1番「ダヴィデとゴリアテの戦い」
・ソナタ第2番「ダヴィデの音楽により癒されたサウル」
・ソナタ第3番「ヤコブの結婚」
・ソナタ第4番「瀕死の重病を患い、恢復したヒゼキア王」
・ソナタ第5番「イスラエルを救える者ギデオン」
・ソナタ第6番「ヤコブの死と埋葬」

 内容は旧約聖書の中の6つの物語を扱ったもので、ダヴィデとゴリアテの戦い、ゴリアテの戦死、悪霊にとりつかれたサウル王が悲しみ苦しむ様子などとても雰囲気たっぷりで、音楽で聴く楽しい物語となっています。ソナタといってもトッカータやフーガ、レチタティーヴォ、舞曲などが表題にしたがって用いられ、ソナタ第4番では重病に苦しむヒゼキア王が回復を神に祈る様子や回復したヒゼキア王が神に感謝する様子がコラールの旋律をもって場面に相応しく描かれています。

 この「聖書ソナタ」は聴く前に予め旧約聖書を簡単にでも頭に入れておくとより楽しめると思います。このディスクでレオンハルトはチェンバロとオルガンを用い、物語の説明と表題の朗読をしています。標題の朗読が音楽を邪魔することなくスムーズで、素晴らしい演奏となっています。

 

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 数々の名演があれど、「パッヘルベルのカノン」といえばパイヤール、パイヤールといえば「パッヘルベルのカノン」というほど好きなのがパイヤールの演奏する「パッヘルベルのカノン」です。有名な演奏なのでご存知の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。パイヤールの演奏は一世を風靡してしまったほど人気があった演奏で、本格的にバロックを聴きはじめる前の昔からこの演奏に触れる機会が多かったためか改めてCDで聴いたとき「やっぱりこうじゃなきゃ。」と思ってしまいました。

 というわけで今回取り上げるCDはパッヘルベルとファッシュの管弦楽作品を集めたパイヤール「パッヘルベルのカノン(パッヘルベル&ファッシュ作品集)」(エラート)です。

 このCDにはまず最初に本命の「カノン ニ長調」が収録されています。パイヤールの演奏では本来対になっているジーグは省かれています。ゆったりとした甘美な演奏で、なんとカノンだけなのに7分強も演奏時間があります。躍動的な古楽器での演奏も好きですが、ほとんどパイヤールの演奏ばかり聴いているような気がします。

 続いてパッヘルベルの次の作品が収録されています。

・「音楽の楽しみ」より組曲第6番 変ロ長調

・5声の組曲 ト長調

 「音楽の楽しみ」の第6番は2つのヴァイオリン、2つのヴィオラと、チェロ、通奏低音ための作品で、ソナタ、クーラント、ガヴォット、サラバンド、ジーグの5楽章からなる弦楽による組曲となっています。フランス風の爽やかな音楽といった印象です。

 「5声の組曲 ト長調」は2つのヴァイオリンと通奏低音のために書かれ、ソナティーナ、バレエ、サラバンド、アリア、ジーグの5楽章から成っています。活発で爽やかなバレエ、しみじみとしたサラバンド、流麗なジーグが印象的な優雅な組曲となっています。

 
 それからファッシュの作品として次の作品が収録されています。

・トランペットと2つのオーボエのための協奏曲
・管弦楽組曲(序曲)ト長調
・管弦楽組曲(序曲)イ長調

 パイヤールの「ファッシュのトランペット協奏曲」はなんとなく落ち着いていて、モーリス・アンドレのトランペットもまぶしいばかりに輝かしい上品な演奏となっています。

 「管弦楽組曲(序曲)ト長調」はヴィヴァーチェ、グラーヴェ、フーガ、プレストの4楽章から成る作品で、その内容から「イタリア式序曲」と呼ぶのがふさわしい作品です。特に力強いフーガと活発なプレストが印象的な優雅な序曲となっています。。

 イ長調の作品はアレグロ、アンダンテ、アレグロという3楽章形式で、これもイタリア式の序曲で力強い急速楽章がいかにもファッシュらしい音楽となっています。

 
 それにしてもパイヤールのおしゃれで上品な演奏はパッヘルベルとファッシュの作品もとても薫り高いものにしてくれています。

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 相変わらず読書に耽っているのと、元々気まぐれな性格のためかブログも気まぐれ更新ですが、今回は録音が少なくて珍しいテレマンのチェンバロ作品です。

 中古CDショップでもテレマンのチェンバロ作品は見かけたことがなかったのですが、HMVのオンラインショップで古楽のCDを何気なく見ていたらあったので注文してみたら無事に届いたのが今回のパウル・レイ・クレッカ演奏「テレマン:チェンバロのためのファンタジー集」(DA CMERA MAGNA輸入盤)です。

 このCDにはテレマンの「12のクラヴィーアのためのファンタジー集 第1巻」より、第1番ニ長調、第5番ヘ長調、第6番へ短調、
 
 「12のクラヴィーアのためのファンタジー集 第2巻」より、第1番ハ短調、第9番ホ短調、

 「12のクラヴィーアのためのファンタジー集 第3巻」より、第5番ト短調、第9番ロ短調、第10番ニ長調、第11番変ホ長調、

 「種々の楽器のための練習曲集」よりソロ ハ長調、それから2曲のファンタジーの合計12曲が収録されています。

 テレマンの「ファンタジー」はルネッサンス期の高度な対位法的な作品ではなく、かといってバッハ父子や古典派以降の「幻想曲」とも違っていて、確かに自由な作風なのですが限りなくイタリアのチェンバロ・ソナタに近いものを感じます。構成もアレグロ-アダージョやヴィヴァーチェ-ラルゴ、アレグロ-ドルチェなどとなっていてソナタ様式を髣髴とさせるものがあります。

 いずれも4〜5分程度の作品で曲調はテレマンらしく明快、優美です。他の作品で聴いたような旋律も現れたりもします。「種々の楽器のための練習曲集」からの「ソロ ハ長調」のみ速度記号の他にアルマンド、クーラント、メヌエット、ジーグといった舞曲の部分を持つ長大な作品でこのCDで16分半の演奏時間となっています。この作品は変化に富んだ楽しい作品となっています。

 このテレマンの「ファンタジー集」ですが全体的な印象としてはなんとなく平易で練習曲のような印象を受けます。もっともテレマンは平易な演奏で美しい音楽を作り出す名人なので専門書などで詳しく調べてみないと曲の性格も分からないものがあります。


 

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 大バッハの長男ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710〜1784)はヘンデルがドイツに一時帰国した際にヘンデルとの面会を求めるライプツィヒの父バッハの使いとしてヘンデル宅を訪問したという話が残っていますが確証はないそうです。無理やりなヘンデルとの結びつけですが今回は大好きなヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのチェンバロ作品を採り上げたいと思います。CDは持っているフリーデマンのCDの中でも特にお気に入りのクリストフ・ルセ演奏「W.F.バッハ:クラヴサンのための作品集」(ハルモニア・ムンディ・フランス)です。

 まず最初に「ソナタ イ短調FK nv8」が収録されています。この作品は第1楽章ポコ・アレグロ、第2楽章ラルゴ、第3楽章プレストで構成されています。第1楽章の冒頭に流れる痛切なまでの美しい旋律をはじめて聴いたときは、こんな美しい曲があったのかとしばらく身動きができないほど聴き入ってしまいました。途中で同じ主題が長調に転調されるのですがこれまた美しい音楽です。後半では明るい楽想が現れた後メランコリックに曲が閉じられます。第2楽章は短い曲ながら温かみのある穏やかな楽曲となっています。第3楽章は名人芸を誇示するような鍵盤を駆け巡る技巧的な曲ですが所々に美しい旋律が現れるフィナーレに相応しい華々しい楽想となっています。私絶賛のソナタです。

 2番目に収録されている「幻想曲ハ短調FK nv2」は荘重にはじまったかと思うと流れるような走句が現れたり美しい旋律が現れたり劇的な表現が現れたりと大胆な進行の幻想曲となっています。これも私絶賛の幻想曲です。

 3番目に収録されている「プレリュード FK nv29」はやや陰りを帯びた小品となっています。4番目の「行進曲FK nv30」陽気ながらも緻密な作風が特徴的です。

 5番目の「組曲ト短調FK nv24」は第1楽章アルマンド、第2楽章クーラント、第3楽章サラバンド、第4楽章プレスト、第5楽章ブーレー・トリオ1&2から成る全体的にデリケートな美しさを湛えた作品です。特に感傷的な抒情味のある美しいサラバンド、フリーデマン節としかいいようのない独特のブーレーに挟まれたほのぼのとしたトリオ1と気品のあるトリオ2の対比が趣深い第5楽章が印象的です。

 次に登場する「8つのフーガFK31」は晩年に作曲されたものでフリーデマンを代表する作品の一つです。フーガ第1番ハ長調、フーガ第2番ハ短調、フーガ第3番ニ長調、フーガ第4番ニ短調、フーガ第5番変ホ長調、フーガ第6番ホ短調、フーガ第7番変ロ長調、フーガ第8番へ短調から成ります。対位法の大家父バッハの正当な後継者の証ともいえる作品ですが、ここに現れる主題は父バッハの厳格なものと比較すると平易なものである点が特徴的です。また短調のフーガにおいて父親譲りの半音階的進行がみられ独特の雰囲気を生み出しています。フーガ第8番は威厳のある主題と緻密な構成で存在感たっぷりの楽曲です。

 最後に登場するのが「ソナタ ト長調F7」です。第1楽章アンダンティーノ-アレグロ・ディ・モルト、第2楽章ラメント、第3楽章プレストから成ります。フリーデマンの作品に特徴的な気まぐれで風変わりなリズムを持ち所々に独特の美しさが閃いています。どことなく感傷的な雰囲気を持つ第1楽章、第2楽章とは対照的に第3楽章は明るく楽しい楽曲となっています。なんとなく聴き覚えがあると思ったら英文ライナーに父バッハの「ゴールドベルグ変奏曲」から引用した部分があると書いてありました。

 フリーデマンの作風は対位法的なバロック様式とホモフォニックな古典派様式の過渡期のものとされますが、正直いってあまりにも独創的で癖が強く、好き嫌いがはっきり別れるものです。フリーデマンの存命当時の聴衆が理解に苦しんだとしても不思議ではありません。しかし一度魅了された者には病みつきになってしまうほど鮮烈な感情表現を持つ輝かしい個性を発揮しています。またメンデルスゾーンらロマン派の音楽家に評価され、時代を先取りした音楽性なのかもしれません。

 名手ルセが若き日にミートケ・タイプのチェンバロで演奏したこのディスクはフリーデマンの作品の魅力を存分に伝えてくれる内容となっています。
 

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 ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・ビーバー(1644〜1704)は、ボヘミアのヴァルテンブルグとい小さな町で生まれました。生地で音楽の手ほどきを受け、1660年代なかごろからモラヴィア中部のクロメジーシュに城を構えていた、リヒテンシュタイン伯爵カールの宮廷に仕え音楽家として活躍しました。1670年になるとビーバーはリヒテンシュタイン伯爵の宮廷から飛び出しザルツブルグの宮廷楽団に加わります。マクシミリアン・ガンドルフ、ヨーハン・エルンストの2代の大司教に仕え、1679年に副楽長、1684年に楽長に就任し、1690年には念願の貴族となりました。宗教音楽やオペラなども残していますが、ビーバーは何よりもヴァイオリンの音楽家でした。

 今回はそんなビーバーのヴァイオリン音楽の名曲集といえる、寺神戸亮演奏「ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集」(DENON国内盤)を採り上げたいと思います。

 このCDにはまず「8つのヴァイオリン・ソナタ」より以下の3つの作品が収められています。

・ソナタ第5番ホ短調 1.テンポ指定なし-アダージョ、2.変奏曲、3.アリア-変奏曲
・ソナタ第6番ハ短調 1.テンポ指定なし-パッサカリア、2.テンポ指定無し-ガヴォッタ-アダージョ-アレグロ-アダージョ
・ソナタ第8番イ長調 1.テンポ指定無し、2.アリア、3.サラバンダ-アダージョ、4.アレグロ

 ビーバーのヴァイオリン音楽は、起伏に富んだ複雑で技巧的な音形、重音奏法の多用により深遠で厚みのある音楽性が特徴的です。またスコラダトゥーラという弦楽器の変則的な調弦法を用いることにより通常の調弦法では演奏が困難なパッセージを比較的に容易にしたり、極めて難しい重音奏法を可能にしたりと、とてもヴァイオリンから出ているとは思えないような多彩な音色に驚かされます。その音楽性は9年後輩の流麗なコレッリの音楽性とは一線を画した、いかにも17世紀ドイツ・オーストリアのヴァイオリン音楽といった感じの独特な作風です。

 次に「ロザリオのソナタ」から以下の楽曲が選曲されています。

・パッサカリア ト短調
・ソナタ 第6番ハ短調

 「パッサカリア ト短調」は無伴奏ヴァイオリンのための楽曲で、下降するバスが途切れることなくつねに繰り返される上で華々しい多彩な技巧が展開されます。もの悲しくも華やかな変奏曲で無伴奏ヴァイオリンの変奏曲ということから後年のバッハの無伴奏ヴァイオリンのための作品に通じるものがあります。
 「ロザリオのソナタ」の正式な名称は「聖母マリアの生涯からの15の秘蹟・独奏ヴァイオリンのための1つのソナタ」といい、その内容は聖母マリアとキリストの生涯の喜び、苦しみ、栄光を表す秘蹟を表現したものです。ソナタ第6番ハ短調は「苦しみの秘蹟」の第一番目の曲でオリブ山の園で苦悶するイエス・キリストを表現したものです。痛切で内面的な崇高な音楽となっています。

 最後に収録されている「描写的なヴァイオリン・ソナタ イ長調」は、ナイチンゲール、カッコウ、蛙、雌鳥、雄鳥、うずら、猫の鳴き声をあらわした部分や小銃兵の戦いを表した描写的な音楽で、ビーバーのヴァイオリン作品の中では分かりやすい旋律を持った楽しい作品です。鳥や蛙、猫を表現した愛らしい場面や、小銃兵が戦う賑やかな場面と通常のビーバーの音楽性を持つ部分との対比が極端なコントラストをなす作品でもあります。

 寺神戸氏の輝かしいヴァイオリンの演奏はビーバーのヴァイオリン音楽の持つ崇高な魅力を十分に惹きだしていると思います。ちなみにチェンバロをシーべ・ヘンストラ、ヴィオラ・ダ・ガンバを上村かおりさんが担当し緊密な演奏を展開しています。


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