きゆうの雅な古楽の庭園

他のことに熱中してて、休止状態です。

イベリアの音楽

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 ふとスペインのバロック・ギターが聴いてみたくなり、ブログ友達のやーぼー様に紹介していただいたのが今日のガスパール・サンス(c.1640〜c.1710)という音楽家です。ガスパール・サンスは17世紀のスペインを生きた音楽家で、「スペイン・ギターによる音楽指南」という著書が大成功したこと以外はほとんど詳しいことは分かりません。

 そして今日のCDは、演奏しているのがオルフェニカ・リラという団体の「スペインのギター音楽第5集〜ガスパール・サンスの音楽指南」(GLOSSA輸入盤)です。オルフェニカ・リラはホセ・ミゲル・モレーノがバロック・ギターとディレクター務め、トレブル・ギター、テオルボやバロック・ギター、パーカッションという編成のグループです。

 サンスの音楽はほとんどギターによる舞曲集なのですが時々副題のついた作品もあり、明るい音色のバロック・ギターによる軽妙な音楽性が楽しいです。曲調も明るかったり、寂しげだったり、哀愁が漂っていたりと色々な表情を見せてくれます。同じスペインといっても現代のフラメンコ音楽と違い、情熱性はあまり感じません。純粋なギターによるバロック舞曲という印象です。

 演奏はパーカッションが入ったり複数のギターが活躍したりと響きも豊かに展開されます。スペインのギター音楽もたまには良いものです。

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 カルロス・セイシャス(1704〜1742)は以前にもご紹介いたしましたが私がバロック時代のイベリアの音楽家の中で最も好きなポルトガルの音楽家です。

 あまり聴いていなかったホセ・ルイス・ゴンザレス・ウリオール演奏「セイシャス:協奏曲とソナタ集」(portugaler輸入盤)を聴いて新たな印象を得たので記事にしました。

 セイシャスのチェンバロ協奏曲はイ長調作品しか現存していません。8分弱の簡潔な協奏曲ながらチェンバロがポルトガル節ともいうべき独特の音楽世界を独奏のなかでが聴かせてくれます。セイシャスの作品はリスボンの大地震でかなり失われたそうです。当然その中に他にもチェンバロ協奏曲があったと想像すると残念な思いがします。

 このCDには他にチェンバロ・ソナタが12曲収録されています。奏者のウリオールは他の演奏家よりも少し遅めのテンポで演奏しています。以前はそれがおとなし過ぎて物足りなかったのですが、改めてじっくりと聴いてみるとセイシャスの美しい旋律がテンポの速い演奏と比べてより際立って聴こえてきました。セイシャスのチェンバロ・ソナタは激しく華々しい中にも感傷的な部分が聴き取れることが特徴なのですが、やはり遅めのテンポの方が感傷的な部分もじっくりと味わえました。

 セイシャスはまだまだ地味なバロックの音楽家かもしれませんがチェンバロ・ソナタの全集を誰かが挑戦するのが楽しみな音楽家です。

 

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 ファンダンゴとはスペインの舞曲で、バロック音楽ではアントニオ・ソレル(1729〜1783)のチェンバロ作品が有名です。

 今日のCDはソレルのファンダンゴはもちろんのこと同時代のスペインの音楽家の作品も収録した、アンドレアス・シュタイアー演奏「スペインのファンダンゴ変奏曲」(TELDEC輸入盤)です。

 このCDではなんといってもソレルのファンダンゴが圧倒的にインパクトがあります。演奏時間10分強のチェンバロによる踊りの小宇宙といっても過言ではない作品だと思います。シュタイアーの演奏は切れ味鋭く、躍動的、情熱的でファンダンゴで踊り狂う人たちの様子が目に浮かびます。

 ソレルのほかに何人かスペインの音楽家の作品が収録されていて同時代のスペインのチェンバロ作品が楽しめます。

 そして最後に収録されているシュタイアーの編曲によるルイージ・ボッケリーニ(1743〜1805)のファンダンゴが注目されます。ここでシュタイアーは2台のチェンバロを用い、さらにカスタネットを用いて曲を盛り上げています。ボッケリーニのファンダンゴは古典派風の柔らかい導入部分を経た後踊りの主題がはじまり情熱的で激しい踊りが最後まで続いていきます。ソレルのファンダンゴに比して遜色ない踊りの音楽となっています。原曲は弦楽四重奏曲なのか今のところ分かりませんが原曲も聴いてみたいです。

 このCDではなんといってもシュタイアーの腕前が光っています。シュタイアーは私のお気に入りチェンバロ奏者の一人です。

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 ホセ・アントニオ・カルロス・デ・セイシャス(1704〜1742)はポルトガルの音楽家で、ポルトガル宮廷にいた頃のスカルラッティに師事したそうです。私はイベリアの音楽家の中でも最も好きな音楽家がセイシャスです。彼は100曲近くのチェンバロ・ソナタと1曲のチェンバロ協奏曲、数曲の管弦楽曲、宗教音楽を遺しています。もっとも1755年のリスボン大地震で多くの作品が失われたそうなので現在残されているのはごく一部なのが惜しいです。

 彼の音楽性についてはスカルラッティに師事したためか良く「スカルラッティ風の〜」と形容されますが、私が聴いた感想では全然個性が違います。むしろスカルラッティが「私は彼から多くのことを学んだ。」と述べているように(出典は忘れました。)スカルラッティがセイシャス風なのではないかと思います。またスカルラッティが単一楽章の曲ばかりなのに対してセイシャスの作品は2楽章編成、3楽章編成のものが多くみられ作曲形式からいってもスカルラッティとはかけ離れたものとなっています。

 セイシャスの音楽性はイベリアの踊りのリズムで激しく華やかながらもどことなく感傷的で陰影のある美しい作品ばかりです。

 私が好んで聴いているのがロベルト・ウーリー「カルロス・セイシャス ハープシコード・ソナタ集」(AMON RA輸入盤)とクリスティアン・ブレンベック「セイシャス チェンバロ・ソナタ集」(musicaphon輸入盤)です。ウーリーは小気味の良いテンポの丁寧な演奏でセイシャスの魅力を引き出しています。ブレンベックはより歯切れ良く時に激しい演奏で楽しませてくれます。どの曲も好きですが特に挙げるとすれば3楽章からなるソナタ第27番ニ短調が劇的ながらも感傷的な美しさを湛えています。それから同じく3楽章からなるソナタ第57番イ長調は明るくて楽しい曲です。2楽章からなるソナタ第34番ヘ長調は明るくて元気な第1楽章に抒情深のあるミヌエットが続く聴かせる曲です。

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 スカルラッティのチェンバロ・ソナタはスコット・ロス、シュタイアー、レオンハルト、ピノック、ティルニー、ドレフュス、ダントーネ、と色々聴きましたがあまり「これは良い!」と思う曲が無く聴いていてもすぐ飽きてしまいます。もちろん500曲余全部聴いた訳でも無いし好きな曲が全く無いわけではありませんが普段ほとんど聴かない音楽家です。よほど相性が悪いみたいです。

 それでもエンリコ・バイアーノの演奏「ドメニコ・スカルラッティ クラヴィチェンバロのためのソナタ集」(SYMPHONIA輸入盤)だけは何故か聴けます。緩急自由自在、間合いの取り方も独特な刺激的な演奏で、なんとなく聴いているうちに挽きこまれてしまいます。まるで1楽章のソナタの中に物語があるように聴こえてきます!しかもコープマンの向こうを張るインパクトのあるお顔!!

 エンリコ・バイアーノ。ただものでは無いようです!ちなみに彼のフレスコバルディの演奏もかなり刺激的です。フレスコバルディについてはまた改めてということで。

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