玉ホラ日記

トーホグド田舎50男のかなり偏った映画観賞日記

全体表示

[ リスト ]

原題 HEREDITARYイメージ 1
製作年度 2018年
製作国 アメリカ
製作会社 パームスター・メディア
    ウィンディヒル・ピクチャーズ
    フィンチ・エンターテインメント
製作費 $10,000,000
日本公開 2018年11月30日
国内配給 ファントム・フィルム
上映時間 127分

監督、脚本 アリ・アスター
製作総指揮 トニ・コレット
    ガブリエル・バーン
    ジョナサン・ガードナー
    ウィリアム・ケイ他
製作 ラース・クヌードセン
    バディ・パトリック他
撮影 パヴェウ・ポゴジェルスキ
音楽 コリン・ステットソン
編集 ラシアン・ジョンストン
    ジェニファー・レーム
美術 グレイス・ユン
配役 ジェフ・ジョンソン
    ジェシカ・ケリー
衣装 オイーガ・ミル
出演イメージ 2
トニ・コレット:アニー
ガブリエル・バーン:スティーヴン
アレックス・ウォルフ:ピーター
ミリー・シャピロ:チャーリー
アン・ダウド:ジョアン

鑑賞 2018年12月3日
仙台東宝シネマズ 字幕
★★★★★

"ここ50年で最恐"
"現代ホラーの頂点"
と、とんでもなくハードルを上げて来たこの映画。
まずこんなのはありがちな売り込み文句であって、
釣られて木戸銭を払ってみれば
「うう。やっぱり…こんなもんだよね(笑)」
もしくは「えええ、どこが!?」というのが
大方の関の山であった。
ただそれでもこんな風に煽られてはスルーなんか
できるはずもなく、期待値パンパンで臨んだので
ありましたが。

" hereditary " (遺伝)イメージ 3

アニー・グラハムは長年疎遠であった母の死を
看取った。
実の母ながら、不可解な人だった。
十分に分かり合えたつもりでも、どうしても
踏み込むことのできない「謎」を抱えていた。
肉親としての愛情を感じてはいた、と思う。
けど、その死に対しての悲しみが全くと言って
湧き上がってこない。
「気にするな。まだ実感が湧かないだけだよ」
そう言って労わってくれる夫スティーヴン。
遊び盛りの息子ピーターと、変わり者でとに
かく手のかかる娘チャーリー。
相変わらず。郊外の閑静な一軒家で創作活動に
勤しみながら静かに暮らしていたが。
葬儀の夜から奇怪な現象が起こり始める。
奇怪な声。物音。壁に記された謎のメッセージ。
もしや、母はまだこの世を去っていないのでは。
私達になにか「伝え」たいことがあるのでは。
そんな折、ある「事件」が起きる−

(※最後ネタバレあります)

ズバリ、宣伝に偽りナシ。
大上段な煽り文句もなるほどと頷けるような
ガチのクオリティを持った一作でありました。
「50年内最恐」
齢50強の自分が今まで観た中で最恐かどうかイメージ 4
はやにわには答えられないが、こんなにも
「もうやめてくれ。」と祈るような気持ちに
させられたのはいつ以来だろうか。
当世流行の「コワい映画」と言えば『死霊館』に
代表されるジャンプスケア式のオカルトホラー
だが、本作はそうした技巧的なコケオドシで
怖がらす類いのものではない。
何も存在しない空間や時間に得も言われぬ恐怖
を差し挟む絶妙の間の取り方はJホラーのよう
であり、眺めているだけで不安な気持ちに陥る
画面作りは『シャイニング』を彷彿とさせる。
かと言ってゴシックホラー然としたスノッブな
作りでは全くなく、やにわに放り込まれる
ショックシーン、その破壊力がもの凄い。
クライマックスのシークエンスはトラウマ確実。
わしゃあ夢に出たよ。マジで。
特筆すべきは出演陣の鬼気迫る怪演、狂演。
娘役ミリー・シャピロの異相がまず目を引くが、
なんと言っても主演トニ・コレットの圧倒的な
ホラー顔に尽きてしまう。なんでも本作でオス
カー候補に挙がるんではとか噂されてるけども、
もしホントに獲ればホラー顔でオスカー受賞と
言う記念すべき事件になるわけで。
ガブリエル・バーンは今回比較的イイ人の役
だけど、眼鏡越しに時折見せる鋭い目つきが
やっぱり超怖い!

また本作は「怖い」映画である以上に、イメージ 5
この上なく「嫌な」映画である。
血の繋がった家族に対して向けられた疑念、
そして理屈抜きの嫌悪がここでは赤裸々に
描かれている。
それは悪魔や幽霊と言った未知の存在に対して、
最終的には家族愛が肝要であると訴えて来た
近年のパラノーマルホラーとは対極の立ち位置
である。
家族だからこそ他人には分かり得ない絆がある。
同じ血が流れているのだから、どんなことでも
理解しあって当然だと。
「果たしてそうだろうか?」と
本作はそんな幻想に疑問を突きつける。
血が繋がっているからこそ、目の前の肉親の
誤った行為や醜い振る舞い、その根底にある
負の感情や偏った考え方が分かってしまうから
こそ、受け入れたくない。絶対に許せない。
「仕方ないさ、人間だもの」なんて、そんな
他人事じゃないんだから。
同じ種類の人間同士だからこそふと感じてし
まう気持ちの悪さ。居心地の悪さ。
程度の差こそあれ、そんなものを抱えながら
ひとつ屋根の下でギクシャクと暮らす家族の
方がむしろ「普通」なんではないかと。イメージ 6


冒頭ミニチュアの家から始まった物語が
ラストでやはりミニチュアの家からカメラが
引いて幕を閉じた時、これが実の子供達に
つい煩わしさや嫌悪を感じてしまう母親が
必死に自己正当化を試みた末の妄想であった
ことを知る。

つらかったね。
仕方ないさ。だって人間だもの。

閉じる コメント(2)

顔アイコン

精神的に来る怖さでした、序盤のミニチュアや光の演出が重要なポイントでもあったんですね。おばあちゃんは家族にとんでもない仕打ちを仕掛けて来ましたがおばあちゃん的にはハッピーエンドなのかもしれませんね。
前評判の21世紀最高かどうかは置いておいて想像以上に真の恐怖を感じました。

2018/12/9(日) 午後 10:29 [ shurutu1991aki ] 返信する

> shurutu1991akiさん
観てましたか。非常に作りも凝ってましたが、それ以上にガチでおっかない
一本だったんで自分もビックリしました。ばーさん、全くカンベンですね。
こんな家に婿に来てしまったお父さんにドンマイって感じです。

2018/12/10(月) 午後 10:26 玉吉 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事