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他人に対して批判的な気持ちを持つ時は
自分に驕った心があるのでしょう。
自分が社会のつながりの中で
たくさんの人に支えられているという
感謝の気持ちがあれば
どんな人のこともまず理解するように努め
その上で自分の考えを持ったり
伝えたりすることでしょう。
私のひとつの自戒として
忘れないようにしたいと思います。
土生神社・森からの手紙・平成二十五年年末号
 自然に感謝することと
 被災地を支援することは一つ 宮司 阪井健二
 
 今年も残りわずかになってきました。
 今年は二十年に一度の伊勢の神宮の遷宮の中心の行事である遷御が行われ、神宮は大変賑わっているようですが、人間の営みや建てた物に驕ることなく原点に立ち帰って神様を祭る大切さを遷宮を通じてあらためて感じた一年でした。
 
 伊勢の神宮が参拝者で賑わうことは素晴らしいことです。比べるわけではないですが、氏神様を祀る地域の神社はいつも変わることなくひっそりとしています。日々参拝者を拝殿でお迎えしますが、お参りに来られるのは限られた氏子さんと臨時的に何か願い事がある人 そして通りがかりの人が立ち寄ってお参りされる程度で静寂に包まれている地域の神社です。めまぐるしく移り変わっていく時代の中で変わることなく見守って下さっている氏神様が鎮まっておられる地域の神社の静寂さも大切だと思います。
 その静寂を破るかのように一年に一度地域をあげて例大祭の祭礼が行われます。ふだん守って戴いていることへの感謝の気持ちを込めて祭礼を行うのです。賑やかに行うのは集客することが目的ではなく、感謝の気持ちを最大限に現して神様に伝えるためです。
 
 岸和田では祭礼だけ神社から離れたところで大きくなり、宮入りするのも祭礼のイベントの一つに過ぎないかのように思われているのではないかと感じることすらあります。氏神様の例大祭の神賑行事として地車が曳き出されるのに神社と地車が主客転倒して「宮入り神社」なんて祭礼のパンフレットに書いてあったりします。「宮入り神社」ではなく、「氏神神社」とでも書くべきでしょう。
 
 神社はまるで祭礼というイベントの安全を祈るためだけの場所になっています。土生神社でも試験曳きの当日に梃子祭り 宵宮の曳き出し前に安全祈願祭を行いますが、安全祈願とわかりやすく言っているものの、本来は神事を行うための清めの行事であって、個人の車の交通安全祈願などとは意味が違うはずです。自分達が安全に十分気をつけてお祭りを行い神様に見て戴くのが本来の姿です。
 また氏神様の例大祭ですから、祭礼に参加している人 地車を曳いている人だけのお祭りではありません。すべての氏子さんに関わるお祭りですから、当然氏子の皆さんには例大祭には氏神様に参拝して戴きたいと思いますし、地車を見る時も氏子としての思いを地車に託してふだん守って戴いている氏神様に感謝の気持ちを捧げて戴きたいと思います。
 
 ところで秋祭りである例大祭だけでなく、地域の神社でも一年間を通して多くのお祭りが行われています。特に元旦に行われる歳旦祭 春の祈年祭 秋の例大祭 十一月二十三日の新嘗祭は四大祭として総代や宮座の座老をはじめ氏子の代表が参列して祭典が行われています。
 
 先日行われたばかりの新嘗祭はその年の新穀を神前にお供えして収穫を感謝すると共にご皇室の弥栄 国家の安泰 諸産業また氏地の繁栄発展を祈念するお祭りです。今年のその祭典後の直会の席の挨拶で申し上げたことは、秋の実りばかりでなく私達は日々自然の恵みを戴いて暮らしています。その恵みに感謝することは当然のことですが、自然の恵みだけ戴いて自然の災害を避けるということは出来ません。自然の恵みを戴いて生きるということは自然災害も避けて通れないことであり、今遠くで起きている災害も明日はわが身かも知れません。自然に感謝して生きるということと現在自然災害に苦しんでいる人達や地域を応援することは一つのことであり、自然に感謝する心と助け合いの心のよりどころとして神社を祀り、国や地域を作り育て守ってきたのが日本人なのです。
 
 平成二十三年三月十一日から始まった東日本大震災が千日を経過しましたが、私もその間何度か被災地の方に足を運んできました。去る十月には三日間で福島県浪江町から宮城県南三陸町までを回る強行のスケジュールで被災地を訪問してきました。南相馬市原町区の仮設住宅に入居されているあるご夫婦と交流があり、今回仮設住宅を訪問させて戴きました。ご夫妻はもともと同じ南相馬市の小高区にお住まいでしたが、震災に遭い、家は無事だったものの原発事故で避難を余儀なくされたのです。現在は昼間は家に戻れるようになりましたが、自分達の子供達が戻ってくることのない町に戻って生活したいという思いも特にないと言われました。その夜相馬市に宿泊した私は翌日相馬地方の最大の神事である相馬野馬追に関わる相馬中村神社 相馬太田神社 相馬小高神社の三社に参拝しました。地域の基礎を作った相馬氏が拠点とした場所に神社が祀られてあり、野馬追に象徴される歴史と伝統が力強く息づいてきた地域であることを感じました。しかしその地域を原発事故の放射能汚染が襲い影響が現在も続いています。小高の方に入ると町はそのままあるのに人気がない町になっています。それでも野馬追の行事が復活し地域の歴史と伝統を途絶えさせないように人々は立ち上がっています。
 
 ところが小高から更に浪江町の方に入っていくと、現在も立ち入りが厳しく制限されており、わき道は封鎖されていますし、主要道路では警察官が立って検問を行っています。基本的に通行証がないと通してくれません。私は初めて浪江町に入りましたが、地震直後のまま倒壊した建物があちこちにあり、時間が止まっていることを実感しました。神社界からも支援に入っている初発神社に参拝してしばらく境内の清掃奉仕をさせて戴きましたが、人々が帰ってくるあてのない地域に神様だけとどまって地域を離れていった人々の行く末の平安と幸せを静かに祈っているように感じられました。
 更に沿岸部の請戸地区の方に入っていくと、津波で消えた広大な町の跡に人の背丈もあるような雑草が生い茂り、流されてきた船が点在して放置されていました。その荒涼とした広大な風景の中にただ一人佇んでいると恐怖さえ感じました。そこでは時間が止まっているというより時間が死んでいるという感がしました。
 
 私達は普通に地域で暮らす生活が続いているのに同じ国内にこのような被災地の現状があります。このことを他人事ですませていいのでしょうか。被災地の現状と私達の地域のことをよく見つめ直して来る新年が少しでも共に希望のある一年となりますように新たな一歩を踏み出していきたいと願っています。

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