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平成二十六年度東岸和田だんじり祭に寄せて
                        土生神社宮司 阪井健二
 今年も東岸和田駅前に十一町のだんじりが勢ぞろいする東岸和田だんじり祭の季節がやってまいりました。
 この祭礼を行うにあたり大変なご苦労を戴きながら運営またご協力戴いている関係各位に対して心より感謝申し上げます。今年も事故なく安全に最後まで麗しいお祭りが行われますように祈念させて戴きます。
 祭礼は本来各地区各町の氏神様の例大祭に伴う神賑行事であって、だんじりの曳行もそれぞれの氏地での曳行が基本となります。氏神様に感謝して氏神様の心を和め喜んで戴くためにだんじりを曳き出し、祭礼を行う氏子の姿をも氏神様にご覧戴くのが本来の意味であるからです。その基本は忘れられることなく大切に伝えて戴きたいと思います。
 近年は東岸和田地区の連合としてのこの東岸和田だんじり祭が盛り上がりを見せていますが、東岸和田駅付近の高架化工事も進み地域が急速に変化していっていることが感じられます。目に見える光景だけでなくそこに住む人の心や価値観 生活スタイルなど大きく変化していっているのではないでしょうか?しかしどんなに社会や地域が変化しても大切なものは変わらないと思います。変化していく時こそその変わらない大切なものを見つめ直し、深くかしめる時だと感じます。
 東岸和田だんじり祭に関係する旭太田地区と修斉地区は近代土生郷村と有真香村を構成した地域ですが、和泉葛城山から水を戴く同じ津田川水系の地域として共存共栄しながら水をめぐる争いをした歴史も伝えられている地域です。今はもうそんな歴史も遠いことのように感じられますが、現在でも夏の土用入りの日に意賀美神社で行われる土用入祭に土生神社と矢代寸神社から参拝をするならわしが続いています。こうした地域の歴史的な背景があって今日の東岸和田だんじり祭が行われるようになってきていると受け止めています。先人のご苦労の上に今日の私達の暮らしがあるのです。
 秋には東岸和田だんじり祭の舞台となる駅前で毎年お盆の季節になると土生町の盆踊り大会が行われ、室町時代から伝わるという土生鼓踊りが踊られています。私も町民の一員として毎年踊るのですが、もともとこの踊りは雨乞いの踊りであると言われています。やはり先人の御霊が帰ってくるお盆に先人の一番切実な思いのこもっている雨乞いの踊りをおどることが自然なのでしょう。東岸和田だんじり祭も先人の切実な地域の共存共栄の願いが息づいている祭りとしてその伝統を受け継いでいくことが地域の絆を深めることになり、各町がよりよい町に発展することにつながるでしょう。その姿をそれぞれの氏神様に見て戴き喜んで戴くことがふだん守って戴いていることへの感謝を表すことだと重います。東岸和田だんじり祭が地域の人達のそんな感謝の心を推し進める力となりますように祈念しています。よろしくお願い申し上げます。(平成26年9月23日 記)
 

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