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東舞鶴高校38会

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校歌誕生ものがたり

校歌誕生ものがたり
昭和28年卒業 松岡 邦彦
 
 東舞鶴高校の校歌が制定されたのは昭和27年2月のことですから、60年がたちました。皆さんご承知のとおり、この校歌は同窓生にも長く愛唱され続けてきています。
 しかし、校歌制定に尽力された先生方も多くは故人となり、当時の経緯や作詞者、作曲家のことを知る人も少なくなってきましたので、この機会に、私の知る「校歌誕生ものがたり」を記しておきたいと思います。
 
 東校の開校は昭和23年10月ですが、26年になって校歌を作ろう、戸の機運が出てきて、まず、教職員、生徒、父兄から歌詞が募集されました。
 多数の応募作品のうち、選定委員の先生方の圧倒的賛成で選ばれたのが、当時3年生だった葭田義勝(よしだよしかつ)さんの作品でした。緑と泉に恵まれた学舎に集い学ぶ若人たちの瑞々しい情感に満ちた詞です。
 私は葭田さんの一年後輩ですが、同じ文芸部員として、葭田さんの読書量と卓越した文才、詩才には畏敬の念を持っていましたので、当選は当然と感じました。
 一方、作曲は公募に寄らず、東京芸術大の講師で、まだ30代半ばの少壮気鋭の作曲家であった石桁真礼生(いしけたまれお)さんに委嘱されました。
 これは、当時東校の音楽の先生をしておられた林(旧姓富永)浅子さんが東京音楽学校(芸大の前身)のご出身で、同校のクラスメートだった石桁先生に校歌の作曲を引き受けてもらえないかと打診されたのがきっかけです。
 葭田さんと同期の奥本勝昭さんの述懐によると、曲が完成した時、浅子先生は音楽の授業で、自らピアノを弾きこれを歌われるとともに、石桁先生が将来を嘱望された作曲家であること、このメロディーが斬新で、作詞の意図を存分に表現していることなどを熱っぽく語らえたそうです。確かに、石桁先生に作曲を託された林浅子先生の目に狂いはなく、ここに、清々しさと躍動感に溢れ、葭田さんの歌詞にぴったりマッチして、歌いやすく聴きやすい名曲が誕生しました。
 石桁先生は、のちに芸大教授、音楽部長も務められたほか、管弦楽曲、オペラ、声楽曲などの分野で多大な業績を遺され、平成8年に80歳で永眠されました。
 作詞の葭田さんは、昭和27年3月の卒業式で前月誕生したばかりの校歌に送られて、母校を巣立っていかれました。
 今や葭田さんも傘寿を迎えられましたが、舞鶴でご健在と聞きます。ご長寿を祈る次第です。
 
 東校校歌は、今や母校の誇れる文化遺産のひとつになりました。これからも皆さんと声高らかに歌い継いで行きましょう。
(平成24年6月記)
 
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2013/11/20(水) 午前 5:07 甚七

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