土地の利用がだんだん進んで、特定の集団とか個人が、それの占有を必要とするようになって、一つの地域に対してそのことを表わす呼び名が付けられたものをこれにまた次の三通の別があった。そのひとつは (イ)経済上の事情を反映したもので、新しく土地を開いた場合である。そしてこの中にはそれが開かれた時代や開拓の仕方をかなりはっきりと止めているいるものがある。たとえば、名は中世所有者の名をつけて呼んだ土地があることは、家々の苗字なども実はそこに由来しているもが多いわけである。つぎは、 (ロ)信仰の状態を示したもので、村の神社・寺院に関わるものから、民間信仰・俗語などに関わるものが含まれていることがある。その最後は (ハ)制度・法制によるもので、この谷筋にはあまり関係したものは見られないようであるが、古くは条里制にもちとづくものなどがそれであった。その地境を示すものとか、占有地名にはまた、利用地名をそのまま用いたり、さらに地域を拡大して名付けたりしたものが少なくない。それに漢字を宛てたり発音が変わったりして意味の取れなくなったりするものがある。 前代の地形名や法制語などはその一部で、たとえばアイヌ語と関係がありそうに思われるといったものなどは、その解釈に十分注意が必要である。 地形にもとづく地名がだいたいにおいて古いと思われているが、利用地名が占有地名よりすべて先に名付けられたとは限らない。利用地名も必要に応じて新しく付けられたものがあったからである。 『朽木村志』朽木村教育委員会 昭和57年3月30日 |
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2008年08月25日
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